Amazonに死角なし

Amazonは、コロナ 禍により最も恩恵を受けた会社なのかもしれない。2021年の第一四半期の収益が発表されたが、会社全体では、昨年の同期比44 %増と言う。利益が最も多いのは小売部分だ。これが前年比64 %増。主に広告事業であるその他部門は、77 %増となっている。

Amazonのアメリカのデジタル広告市場のシェアは、10%程度と言われているが、これは少し伸びているかもしれない。

先日もAmazonの商品に広告主の「いいね」ボタンをつけると言うような企画も発表している。クッキーの規制に対応するために、広告主が顧客データを集めるためのサービスとして企画されたのだ。まさに求められていることを、形にしたと言える。

このように、広告事業にも積極的なAmazonは、また新しい広告の企画を発表した。アメリカだけでも5,000万件の契約書があるFire TVで、スポンサード・コンテンツのコーナーを作る。広告主は主に、メディアや出版社を意図的して、コンテンツや映画などをプロモートするための番組、つまり長尺のインフォマーシャル広告が流される。広告主には、ストリーミング・サービスのアプリや、映画の定額配信サービス等も予定される。このコーナーには、10番組まで入ることができ、入札によって決定される。広告主の支払いもコスト・パー・クリックで行われるので、リスクの低い広告チャンスとも言える。広告主が、コンテンツ企業に限られているので、番組としてもある程度面白いものになるのではないだろうか。

さらにAmazonは、ディスプレイ広告、バナー広告、スクリーンセーバー広告などを、このFire TVだけではなく、Amazonの所有するPrime Video、映画情報のIMDb TV、ゲームの中継のTwichでも販売することを計画していると言う。

小売業からスタートしているAmazonだが、Amazon Prime VideoやAmazonMusicなどコンテンツビジネスにも積極的であり、最近もストリーミング・プラットフォームとしては初めてNFLの放送権を獲得した。木曜の夜のNFLは、2023年からはAmazonでしか放送されない。これは、今行われている定額配信サービスの顧客獲得競争に大きなインパクトを持つだろう。

小売、コンテンツ・ビジネス、広告に積極的だが、忘れていけないのは、インターネットビジネスを始める際のAmazonWeb Serviceだ。ウェブサービスだけではなくて様々なサービスの提供が可能となっており、こちらもインターネットでのビジネスが最初に検討するサービスだ。

このように考えてみると、Amazonに死角は無いように見える。FacebookやGoogleはインターネット・サービスその中でも限られた分野でビジネスを行っており、基本的にその収益は広告に頼っている。それと比べると、Amazonの収益源は多種多様であり、今後どのような変化や規制が来ても対応出来るように思われる。