宇宙からの電波とウイルス

宇宙からの謎の電波を受信したと言う記事を読んだ。その電波は、地球から最も近い恒星であるプロキシマ・ケンタウリの方向から来ていると言う。

太陽系に最も近い恒星

プロキシマ・ケンタウリは、ケンタウルス座α星系にある3つの星の1つで、私たちの太陽系からは4.2光年の距離にある。「プロキシマ」は、ラテン語で「最も近い」と言う意味で太陽系に最も近い恒星であることから名付けられている。

ブレイクスルー・リッスン

謎の電波は、オーストラリアにあるパークス天文台天文台で、2019年春に記録されている。この研究をしている「ブレイクスルー・リッスン」は、ロシアの富豪により資金を提供されている研究プロジェクトだ。アメリカのペンシルバニア大学の大学院生が中心になって研究を行なっている。この研究チームが、プロキシマ・ケンタウリの方向にアンテナを向けたところ、謎の電波を5回記録したと言う。

宇宙にひとりぼっち

今までにも、宇宙からの謎の電波が記録されたこともあるが、多くは自然現象であることが証明されてきている。今回も、同様かもしれない。

人類は長い間、地球外知的生命体を探して様々な研究を行っている。しかし、現時点までは何の証拠も発見されていない。

生命居住可能領域

プロキシマ・ケンタウリには、2つの惑星があり、そのうち1つは、ハビタブルゾーンと呼ばれる生命居住可能領域にあると言う。つまり、この惑星には、水が存在する可能性があり、それゆえに生命体が存在する可能性もあるとされる。

そして、その方向から電波が地球に向けて発信されているとすれば、地球外生命体発見のプロジェクトとしては大きな期待がかかっているだろう。

地球のことですら、よく分からない

私たち人類は、何万年も地球の覇者としてこの地上で暮らしてきている。しかし、21世紀の今日になって分かったのは、何10万年も暮らしている、この地球ですら完全に掌握できていないと言うことだ。コロナウィルスと言う小さな存在に生命が危険にさらされて、生活ですらままならない状態だ。地球の上のことすら理解できていないのに、巨大な宇宙の多くの星で何が起こっているのか分かるはずもない。

私たちが宇宙で一人ぼっちでない可能性もあるが、それは同じ時代とは限らない。人類が誕生する以前に、知的生命体がどこかに存在したかもしれないし、私たち人類が滅亡した後に、遠くの中からやってきた知的生命体が私たち人類の遺跡を発掘するのかもしれない。宇宙の歴史を考えれば、人類の歴史など一瞬の出来事だ。

宇宙大戦争のように、宇宙人の攻撃を受けて、地球の存亡をかけて人類が戦うと言うような小説もあるが、今のコロナウィルスによる状況を見ていると、宇宙からの攻撃ではなく、地球上の微生物の攻撃を受けて人類が滅亡すると言うストーリーの方が現実味がある。

同時代かどうか

宇宙にはハビタブルゾーンにある惑星が無数にあり、その中のいくつかの星で、知的生命体が出現し、進化する可能性はゼロでは無いのかもしれない。ただ問題は、先ほども書いたように、同じ時代かどうかだ。同じ時代でなければ、出会うこともできない。また、その通信を受け取ることもできない。

例え受け取ったとしても、何万、何十万光年の先の宇宙から届く通信は、もはや同時代ではない。プロキシマ・ケンタウルスの方向からの電波が何であるか証明されるのが、待ち遠しい。しかし、単なる自然現象でないでないと証明されても、それが地球外知的生命体のものであると証明する事は難しい。通信プロトコルが確立して、コミュニケーションを取る、あるいは先方がこちらに来るか、私たちが向こうに行くかと言うようなことが起こらない限り謎は謎のまま続くのだろう。