AからZまで Yahoo!JAPANとLINEの経営統合

2020年10月に予定されていた、Yahoo!JAPANを傘下に持つZホールディングとLINEの経営統合は3月1日に実現した。コロナ禍の影響で、予定より5ヶ月遅れのスタートだ。計画発表から1年4ヶ月たっている。

経営統合の形は少し複雑だ。まず上場が廃止されたLINEは、商号を2021年2月28日からAホールディングに変更され、持ち株会社になる。このAホールディングの親会社は、ソフトバンクとNAVERで株式を50%ずつ保有する。このAホールディングは、切り離されたLINEを経営統合するZホールディングの65.3%の株式を持つ。つまり、Zホールディングスの親会社だ。LINEやYahoo! JAPANと言う事業会社から見れば、その親会社はZホールディングスであり、さらにその上に親会社としてAホールディングスがいると言う複雑な形だ。名前の由来は、AからZまでのすべてをカバーするということだ。

形はさておき、Yahoo!JAPANとLINEが経営統合して日本国内においては圧倒的に強いネット企業が誕生する。ECでトップの楽天に匹敵する規模となる。経営統合後のZホールディングの売上は、約1.3兆円で、楽天の売上の1.3兆円と同額だ。

最初に事業が統合されるのは、日本国内のQR決済事業と言うことだ。現在まではPayPayとLINE Payが存在するが、これがPayPayに一本化される。延べ7,000万人が利用する巨大なアプリとなる。QR決済の2位、3位は楽天Payとd払いだが、これを大きく引き離した1位となる。

旧ZホールディングとLINEの両者ともに様々な事業を行っているので、その重複の整理を今後行っていくのだろう。しかしこの狙いとしては、2つの目的に整理できるのではないだろうか。メッセージのアプリとして圧倒的に強いLINEを使って、様々な事業を展開している旧Zホールディングスの事業をどのように拡大していくかと、海外展開だ。あるいはそれの組み合わせと言うことになるかもしれない。

旧Zホールディング傘下には、2019年に買収したZOZOやアスクル、一休、GyaO!、出前館などの有力子会社がたくさんある。これとこれらの企業とLINEのシナジーをどのように作っていくか、そこがこの経営統合の重要な点だ。今までにない新しい価値を生み出すことができなければ経営統合した意味がない。米国のGAFAや中国のBATに独走を許している現状を変えるべく頑張って欲しいものだ。