宇宙からのインターネット接続

Amazonが、宇宙から衛星を使って高速インターネット接続を提供するサービスのKuiperに使用する衛星2基を、2022年第4四半期に打ち上げると発表した。Kuipeの計画は3,236基の衛星を使って、地球に高速インターネット接続の電波を送るサービスだ。最初はアメリカ市場向けのサービスだが、全世界にも展開されると言う。衛星からのインターネットサービスなので、インフラから離れた場所であってもインターネットが使用できるようになる。Amazonはこの計画に1兆円以上の投資を予定しているらしい。

この分野では、既にSpaceXは、同様の衛星による高速インターネットサービス、Starlinkを2,000基の衛星打ち上げて開始している。数千の契約者がおり、サービスをテストしている。価格は、月額99ドル、使用するアンテナキットの値段が499ドルと言うことだ。スピードは下り50–150 Mbpsということだ。未来のサービスとして考えると少し遅いかなと感じる。

SpaceXのStarlinkの計画では、最終的には12,000基の衛星を打ち上げ、高速インターネットサービスだけではなく、軍用や科学研究など様々な目的に使うことを計画しているという。Amazonは、このSpaceXから遅れて、同様の計画を進めることになる。

日本のような、インフラがある程度張り巡らされている場合には、衛星からのインターネットサービスは、あまり必要とされないかもしれない。しかし世界の多くのインフラが整っていない国や遠隔地域では、このような宇宙からの高速インターネットサービスは需要がある程度あると思われる。

この市場に対しては、AmazonやSpaceX以外にも、アメリカのOnewebや韓国のSamSungもすでに衛星を打ち上げ、同様の衛星による高速インターネットサービスを計画をしている。今後の競争になってゆくのだろうが、果たして何社がこの市場に残るのだろうか。

Amazonのジェフ・ベゾスは、高速インターネットサービスの向こうに自社のコンテンツサービスや物販などとの関連を見ているのかもしれない。一方、SpaceXのイーロン・マスクは、私のような凡人には考えつかないような大きなアイディアを持って、この計画を進めているのかもしれない。Amazonのように単にインターネットサービスを考えるのであれば、3000基程度の衛星で実現できるようだが、SpaceXのStarlinkは12,000基の衛星を打ち上げる計画になっている。

ウィキペディアによれば、Starlinkについて、日本ではKDDIと業務提携をして2022年に2200カ所の基地局を介して地方の顧客向けに高速の通信の提供を目指すと発表していると記載されている。日本でも、需要があると見ているのだ。それが、驚きだ。テレビの「ポツンと一軒屋」で見るとどこでも、電話と電気が届いていると思っていた。そこから、もっと山の中で、どれだけの人がサービスを必要としているのだろうか。

可能性は、日本で地上の携帯電話ネットワークに代わる新たなネットワークの構築かもしれない。アンテナが小型化されて、衛星による高速インターネットサービスが実現した場合に、今モバイルで使用されている携帯電話のネットワークは必要ではない。どこでも常にインターネットにつながっていると言うことであれば、今のWi-Fi経由によるインターネット通話のような形で音声通信を可能になる。家庭やオフィスでは、携帯電話ネットワークを使わずWi-Fiでほとんど全てが可能だ。衛星インターネットサービスで、どこにいても、衛星からの電波で、通話もインターネット接続もできると言う時代が来るのだろうか。