Facebookのオンラインショッピングの取り組み

Facebookがまた新たな買収を行う。今回の買収ターゲットはオンラインショッピングをサポートする企業、Kustomerだ。Kustomerは、まだ2015年創業というスタートアップだ。お金持ちのFacebookだから今回の買収も1000億円を超える規模だと言う。コロナ禍にあってオンラインショッピングは急成長で、伊勢丹新宿店も開始するように、オンラインショッピングに取り組まない企業は生き残れない。その主戦場で企業をサポートする企業の買収となる。

今までは競合排除という買収

Facebookは、ソーシャルメディアでスタートして、たくさんの会社を買収している。大型買収はInstagram やWhatsAppだったが、どちらもFacebookを補強すると言うよりも競合を潰すと言うような意味合いの買収と思われる。競合を買収するという行為が、独占禁止法に抵触するということで、まだ議会で調査されている。今年買収したGIPHYはGIF画像を貯めておけるサービスで、これはFacebookやInstagramのビジネスを補完するものだ。ユーザーはGIPHYによるGIF画像を自由に使えるようになる。この買収額は日本円で約500億円弱。

コロナ禍でも広告売上は伸びている

FacebookはGoogleと同じように広告収益モデルで成長してきた。その売り上げは、今では3兆円を超える。Googleに次いで第2位で世界の広告費の大きなシェアを占めるまでになっている。2020年はこの中のために世界的に経済がスローダウンしているが、それでもFacebookの広告については増加しているようだ。

そして、2020年には、広告収益モデルに加えてオンラインショッピングの領域でも拡大しつつある。TikTokやSnapchatが先に始めたからだが、ショップの機能を追加した。FacebookやInstagramで紹介された商品をクリック1つで買えるように機能を追加している。これは、広告収益モデル一辺倒から、販売収益モデルの拡大を始めたということだ。今回のKustomerの買収は販売という領域でサービスを強化するために行われるのだろう。

Kustomerを加えて新規収益モデル追加

Kustomer のシステムは購入者とのやりとりを、複数のプラットフォーム、システムでからであっても一つにまとめて管理できる機能を持つということだ。Facebookによれば、WhatsAppメッセージングアプリは既にビジネスでも使われており、1億7,500万人が企業とのコミュニケーションに利用しているということだ。これを受けて、WhatsAppに企業とのコミュニケーション機能の追加を行なっている。WhatsAppは10億人のユーザーがいるので、すでに大手企業との取引があるKustomerと組み合わせれば、Facebookにとって、オンラインショッピング市場という新たな扉が開く。

FacebookやInstagramのShop機能でもKustomerと組み合わせることにより、広告主にサービスが提供でき、販売手数料とともにそのサービス・フィーを得ることができる。

Facebookは、その広告収益を利用して、今後の成長余力があるオンラインショッピンへ本格的に進出しようとしているし、その先には、自社の持つ膨大な数の顧客データを広告だけでなく、販売という形で収益化を始めたということだ。