運動とクリエイティビティについて

運動とクリエイティビティーについては関係があるとされてきたが、それについての研究結果が、オーストリアの大学で発表された。

運動とクリエイティビティについては、過去にもたくさんの研究がされている。運動することによって、脳にたくさん血液、酸素、栄養素が運ばれて、脳が活性化すると考えられてきた。

過去のネズミの実験を使った実験では、運動しないネズミよりも、運動させたネズミは、脳細胞が増え、考えるようことを必要とするようなテストをすると良い結果を出すと結論づけた。この実験によると、この効果は、歳をとったネズミであっても同様だと言うことだ。

2012年に行われた、人間を使った実験では、運動した人と運動させなかった人に同じ課題を出して実験をした。小説を書かせたり、新聞紙の使い道についてのアイデアを出させたところ、運動した人の方がオリジナルのアイデアを出して、運動しなかった人は、当たり前のアイデアしか出さなかった。

2014年の別の実験では、オフィスのデスクに座った時と、同じオフィスの環境でトレッドミルを走りながら、アイデアを出させる実験を行ったところほとんどの参加者は、座っている時よりも走っている時の方が良いアイデアをたくさん出した。

今回のオーストリアの大学で行われた研究では、ハッピーな気分がクリエイティビティに影響する仮説を証明しようとした。運動することでハッピーな気分が生まれて、それがクリエイティビティーにつながるというふうに仮定したのだ。研究では、79人のボランティアを募集して、5日間、運動量トラッカーをつけた上で、車のタイヤや傘の使い方について考えたり、部分的に描かれた絵を完成させると言うような課題を与えた。同時に、質問票で、その時の気分について回答させた。

この調査の結果では、運動量が多いこととクリエイティブであるという事は関係があったが、ハッピーな気分がクリエイティビティーと関係があるということが証明されなかった。証明されたのは運動量が多いこととクリエイティビティーには高い相関性があると言うことだけだ。ハッピーだからと言って、良いアイディアが出たわけではない。

この実験でも、なぜ運動がクリエイティビティーと関係があるかということが証明されていないが、運動量が多いとクリエイティビティーが上がると言う事はと言う結果が出ているとされている。

ここで、中身が詳しく分からないので、これらの実験には疑問もある。アイディアが良いとか、オリジナリティがあるということは評価が難しいからだ。ネズミの脳細胞とか、迷路を抜けるのに必要な時間とかは、数値だが、良いアイディアは主観的なものだ。ほんとに、良い、オリジナルティのアイディアが、運動をした人から出ていたのだろうか。その評価は研究者が行ったわけだが、それは正しかったのだろうか。

私も、毎朝散歩するようにしているが、散歩している途中で何か思いつくことが多い。その時はポケットからiPhoneを出して、メモに音声入力でそのことを記録しておく。これも、歩いていなかったとしても思い付いたかもしれない。運動と本当に関係するのだろうか。単に歩いている時は、考え事しかしないからということはないのか。

研究者にとっては、運動とクリエイティビティの相関とその理由を追求することが必要なのだろうが、研究者でもない私にとっては、運動することで良いアイデアが思いつくと言うことを信じているだけで良いことだ。

世の中にはそういうことが多い、コンピューターの仕組みを知らないが、文字を書いたり調べ物をしたりすることができる。フィルムの写真を撮った時には、機械とアナログの世界なので光がどこから入って、フィルムに当たって、フィルムの銀を感光させると言う事は分かっていたが、今はデジタルの写真では、光がどのように映像素子に当たって、それが写真と言う形で表示されるのか、わかってはいない。ともかく、歩くことは体に良いことだから、それが脳にも良いと信じて今日も歩こう。