スマホの安全性

この夏にずっとフォローしているTikTokの問題はまだはっきりしないままだ。

2週間前にトランプ大統領は、基本的な考えとしてTikTok Globalの設立とそこへのオラクル・ワールマートの出資という方向性を承認した。

しかし、詳細については未だ調整中だ。そこへトランプ大統領のコロナウィルス感染である。今日のニュースでは酸素吸入が始まっていると言うことなので症状は軽くないのかもしれない。

それにTikTokの問題だけではなく、連邦最高裁の判事の任命や選挙戦もあり、トランプ大統領や政権にとってもTikTokの重要性は現時点ではそう高くない。

ホワイトハウスの中で感染者が急増している状況では画像シェアアプリの国家安全保障のリスクについて考えている余裕はないだろう。

トランプ大統領が基本的に承認したオラクルを中心とする企業がTikTok Globalに20%出資して、取締役会の半数がアメリカ人になる。中国政府がTikTokのデータにアクセスしない。50億ドルの教育基金といったようなことの詳細について何ら公的機関の承認ができていない。

特に特に中国人の新会社への出資は80%となっており、中国企業あるいは中国人の一切の出資を認めないと言う当初の方針からは大きな乖離がある。トランプ大統領とオラクルのラリー・エリソン氏の関係で、これを大統領が押し切ると言うようなシナリオもあるが、先にも書いたようにコロナウィルス感染、連邦判事、選挙戦といったこの状況下でそういうリーダーシップを発揮するのは難しいだろう。

このTikTokのデータのセキュリティーの問題から考えると、私たちもスマホのアプリでどういうプライバシーのセッティングをしているのか、何をどのアプリに許可しているのかチェックして設定を見直した方が良いと思う。

基本的な個人情報や位置情報などの許可・設定情報を確認して、不要と判断するものは許可を取り消した方が良い。

例えばカメラに位置情報を許可しているのは、後で位置情報をもとに写真を整理すると言うようなことをする場合には必要だが、写真を撮ると言う事だけでは位置情報は不要だ。携帯電話をなくした時に、その携帯がどこにあるかを確認するためのアプリがあるが、これなどは位置情報が常に必要だ。また、地図のアプリであれば、位置情報がなければ周辺の地図が表示されないので位置情報へのアクセスは必要だが、これも常にアクセスがあると言うことではなく、アプリを使う時だけ許可をすると言うようなセッティングもできる。

私たちはスマホを使って買い物をしたり、銀行口座へのアクセスをしたり、クレジットカードを使っているわけだが、こういうもののセキュリティーについてももっと調べて知識を得る必要がある。

最近のドコモ口座の問題でわかったのは、多くの銀行や企業が完全なセキュリティー対策を行えていると言うような事は幻想だと言うことだ。つまり自分のデータは自分で守ると言う意識は持つべきだ。スマホで何でもできてしまうのは便利なのだが、セキュリティーのリスクを考えて本当に重要なものについては、使わないと言う判断も必要になってきている。

ハーブ

マリオ35

スーパーマリオブラザーズが35周年と言うことで35人が同時にゲームができるスーパーマリオブラザーズ35が発売になった。

このゲームの主人公のマリオは、日本を代表するキャラクターとなっている。辞任をした安倍前首相がリオのオリンピックのハンドオーバーの際にマリオに扮したのは記憶に新しい。世界の誰が見ても日本をイメージできるキャラクターだから選ばれたのだ。

ファミリーコンピューターと言うゲーム・プラットフォームで任天堂はビデオゲームの市場を制し、私がアメリカにいた80年代の終わりにはビデオゲームのことを一般名詞のnintendoと呼んでいた。その当時もまだセガやそれ以外のゲームのプラットフォームは存在したが任天堂の強さはその中でも圧倒的だった。京都の花札屋さんがテクノロジーと言う市場で世界を制したのだ。この辺の事は枯れた技術の横展開と言う言葉を残している当時の技術者、横井軍平さんの物語に詳しく書かれている。

「ゲームの父・横井軍平伝任天堂のDNAを創造した男」という本がそれだ。探してみたが引越で埋もれたのか見当たらない。アマゾンで見てみると絶版になっているようだ。

その「ファミコン」のゲームの先頭で市場を切り開いたのは「スーパーマリオ・ブラダース」だった。マリオは主人公としてあの特徴的な効果音とともに世界中の家庭を駆け巡った。

その後も任天堂は新しい技術を使って、また技術だけではなく新しい発想で様々なゲームを生み出し革新を続けている。問題はスマホがこれほど普及した時代にあってゲーム専用機がどこまで生き残っていくかだ。先日も書いたアップル、Google、アマゾンのゲームのクラウドサブスクに対して競争力を持ち得るかどうか。それはひとえにソフトの魅力にかかっている。また同時にマリオのような愛されるキャラクターを生み出せるかどうか。

マリオが一般に登場したのは1985年のファミコン用ソフト「スーパーマリオ・ブラザーズ」だが、実際はこのキャラクターは1981年にアーケード用ゲームのキャラクターとして登場している。ゲームセンターに行かなければ、マリオに会えなかったわけだが、これを再利用してファミコンソフトにしたあたりは任天堂の目のつけどころ。ゲームの初期はパックマンやインベーダーのようなキャラクターだった。当然それはゲーム機の処理能力のためだが、任天堂はマリオを生み出した。擬人化されたマリオと言うキャラクターを中心に据えて、冒険の主人公にすると言うことが人気の出発点だったと考えられる。それ以降マリオは様々なゲームの主人公となり、ルイジと言う兄弟や派生キャラクターも生み出し、今でも任天堂の、いや日本を代表するキャラクターとして健在。35年の活躍でミッキーマウスにも匹敵する。

長期低落傾向にある日本の産業界の中にあって世界で活躍するマリオは頼もしい。マリオに続く日本のイノベーションを期待したいものだ。