新規感染者増加とオリンピックの観客

オリンピックの開幕まであと18日になった。ここに来て、東京都の新型コロナウィルス感染者数が、連日前週の120%を超える勢いで増え始めた。

この状況を受けて、また、オリンピック・パラリンピックの無観客開催が検討され始めたようだ。今朝の新聞によると、開閉会式、野球やサッカーなどの大規模会場試合については、無観客になる可能性があるようだ。

7月6日に発表になる予定だった再抽選の結果発表は延期になると報道されている。最終的には7月8日の5者会議により、観客の有り無しが決定されるそうだ。

東京都の感染状況は緊急事態宣言が解除された以降に悪化してきている。これは前から書いている通り、ほとんどの対策が個人の自粛に頼っているからだ。その個人は、すっかりパンデミックに慣れきって緊急事態宣言が解除された途端、日常生活を始めてしまっているかのようだ。街に出ても、人通りの多さも以前と変わらないと言う。違うのは全員マスクしていると言う事だけということだ。

東京都の医療の逼迫状態はステージ3で、新規陽性者の数値は10万人あたり28.32人でステージ4の25人を超えている。特に不気味なのは、感染経路不明者の割合は6割を超えていることだ。

この状況では、多くの人が集まるようなオリンピックの観客を入れた形での開催は難しいと言うのが一般的な判断だろう。観客ありの場合でも、既にチケットは、印刷チケットの郵送ではなく、自宅でプリントアウトしたものを持参する形に変更されているので、直前の決定という対応は可能だ。

ただし、観客を入れる場合の感染防止対策も含めて、観客の誘導や運営の準備のために時間は必要だろうから少なくとも10日前、 7月13日ごろまでには最終結論を出さなければいけないのだろうか。

選手にとっては、当然観客がいた方が良いだろう。あまり静かな環境であれば逆に集中力が続かないと聞いたことがある。選手にとっては、4年に一度ではなく、一生に一度しかない自らの力を試す場だ。それが、できるだけ、良い環境で行われることを願うばかりだ。

日本のワクチンの接種人数は、7月4日現在で、3,000万人を超えた。2度接種完了した人も1,600万人程度になっている。これを見ると、順調に接種が進んでいるように見える。

悔やまれるのは、無意味な国内での数ヶ月の治験期間だ。それを省略して、すぐに接種を始めていれば、既に5割を超えるようなところまで接種が進んでいたはずだ。アメリカは、1度でも摂取した人が5割を超えたあたりから伸びが鈍化している。それでも、二度接種した人が、7月4日現在で47%となり、死亡者は激減した。

ワクチンの接種が進み、新規感染者が増えても、重傷者や死亡者が減れば、以前から言われているように、ただの風邪になる。

オリンピックを考えると、失われた数ヶ月が悔やまれる。今の接種状況を考えると9月ごろには接種完了したが人口あたり5割を超え、新規感染も下火になるのではないかと思われる。残念なのは、それはオリンピックが終わったずっと後の話だ