インターネット広告の今と今後

インターネット広告が伸びてきた要因は2つある。1つは、消費者のの高い接触率である。そして、もう一つは、そのユーザのデータが完全に把握できることである。つまり、行動履歴の追跡により、ユーザの属性把握と広告接触と購入の関係が補足できることにある。

しかし、プライバシー意識の高まりを背景とした第3者クッキーの制限やユーザ情報の共有の制限により今後のインターネット広告は不透明になっている。

特に、主戦場になっているスマホでは、大きなシェアを持つAppleのiPhoneが2021年4月のiOS 14.5のリリースで導入した、個人の行動情報共有をユーザの同意を必要とする変更は、インターネット広告に大きな影響与えている。アプリによって違いはあるが、行動履歴等の情報をアプリと共有することを許可した率は約25%である。つまりほとんどの人は、自らのスマホでの行動を共有させないことを選んでいる。当然の結果だ。

このために、iPhoneユーザの行動履歴が今まで通りに把握できない。結果として、広告に接触をして、その結果として購入をしたと言うインターネット広告にとって最も重要なデータが取れなくなっている。

これはFacebook、Snapchat、TikTok、Pinterest、Instagramなどすべての広告のプラットホームに同様に起こっている問題である。これらの企業の収益はこうこくであるため、広告効果が見えないと大きな打撃を受ける。

先週、FacebookではiPhoneユーザでは広告を見た人の購入率の数値が低いと言う問題が発生して、広告主から不満の声があがった。これは、FacebookがiPhoneの情報制御のデータを取れなくなっていることが理由だ。

そのためにFacebookは、広告主に注意を呼びかけるメモを出している。その内容は、広告効果としての実際の購入は低く出ている可能性があること、それから、今後は統計的なモデリングを利用して購入率のレポートを行うと言うことだ。

この統計的なモデリングに関して言うと、インターネット広告の根源的な強さであった、実際の購入率のデータをもはや諦めたと言うことを明確に言っている。統計的なモデリングとはつまり、過去のデータから推測を行うだけであって実際のデータそのものではないということだ。

この問題は、Google Chromeでおいても、第三者クッキーが完全にサポートされなくなる2023年には、Appleのデバイスだけではなく、すべてのデバイスで広告効果ユーザの行動履歴がわからなくなる。結果的には、インターネット広告の強さであったデータで広告効果を把握すると言う機能が失われることになる。