APIについての裁判でGoogle勝訴

アメリカでGoogleとOracleが争っていたJavaの著作権についての裁判が最高裁で結審した。アメリカ最高裁は、GoogleがOracleのJavaのコードを、そのAndroid OSの一部として使用していることを、著作権侵害に当たらないとした。

Oracleは、GoogleがJavaのコードを盗んで、Android OSを作り、それを販売して大きな利益を上げるっていると訴えていた。一方GoogleはAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)を利用して、たくさんの会社の技術やサービスが共同して働く事は、今の社会において一般的な考え方だと主張していた。

今回の裁判では、OracleはAPIのソフトウェアの著作権を持つのかどうか、そしてGoogleがそのAPIのソフトウェアを利用する事は、アメリカの著作権法に特徴な「フェアユース」のに当たるかどうかが争われた。

フェアユースは、日本の著作権法にはない考え方で、公正利用と訳されるが.他者の著作物を利用しても、その利用が4つの基準を満たしていれば、フェアユースとして著作権の侵害にはならないと言う条項である。

まさに、GoogleのLegalヘルプ(!)には下記のように記述されている。

1. 利用の目的と特性(その利用が、商用か非営利の教育目的かなど)裁判所では通常、その利用が「変形的」であるかどうか、つまり、新しい表現や意味がオリジナルのコンテンツに追加されているかどうか、あるいはオリジナルのコンテンツのコピーにすぎないかどうかという点を重視します。

2. 著作権のある著作物の性質 主に事実に基づく作品のコンテンツを利用する方が、完全なフィクション作品を利用する場合に比べフェアユースであると認められる可能性が高くなります。

3. 著作権のある著作物全体との関連における使用された部分の量および実質性  オリジナルの作品から引用するコンテンツがごく一部である場合は、コンテンツの大半を引用する場合に比べフェアユースであると認められる可能性が高くなります。ただし、ごく一部の利用であっても、それが作品の「本質的」な部分である場合は、時としてフェアユースではないと判断されることもあります。

4. 著作権のある著作物の潜在的市場または価値に対する利用の影響  その作品の需要に対する代替品となることにより、著作権者がオリジナルの作品から受けることができる利益を損ねるような利用は、フェアユースであると認められる可能性は低くなります。

Googleヘルプ

今回の解決は、APIのJavaがOracleの著作物に相当するかどうかの判断はせずに、GoogleのJavaの使用はフェアユースにあたるとの判断となった。上記の基準を満たしていると言う判断だ。

これは非常に大きな判決で、今私たちがスマートフォンやPCで、様々なサービスを利用する際には、必ずAPIが働いており、これの使用が制限される、あるいは課金されると言うことになると、今のようなサービスを受けられないし、様々なテクノロジー関連の商品サービスの価格が上昇することや開発が遅れることが考えられる。

技術はどんどん進歩していくが、同時にそれは法的な規制の範囲内にあるものの、ときには法律が想定していないような技術が開発され利用されるようになる。その際に公共の利益を考えた判断が必要になるが、今回のアメリカ最高裁の判断はそれにあたる。

今回の判断を下した判事の中には、Googleに対して厳しい対応を求めている判事もいるが、APIの持つ意味と公共の利益を考えた際にはGoogleのフェアユースを認めて、Google寄りの判断を下した。今後もこのような技術と判断と言う事は次々と起こってくるだろう。