ユージン・スミスのプリントの美しさ

ジョニー・デップが製作・主演するユージン・スミスの映画が9月23日から公開される。「MINAMATA―ミナマタ―」という作品で、タイトル通り、水俣病がテーマだから、水俣を始めとする日本が舞台だ。

ユージン・スミスは20世紀を代表する写真家だ。 第二次世界大戦の取材や多くのヒューマンドキュメントの写真を撮った人だ。彼がどのようなきっかけで水俣病に興味を持ったのかわからないが、彼の写真によって多くの人がその悲惨な状況が伝わり、事態の解決に貢献したのは事実だと思う。

その水俣病と関わってる時期のユージン・スミスをジョニー・デップが演じると言うことで、多くの人に環境問題についての改めて認識させる映画だ。といってもまだ見ていないからよくわからないのだが。

その映画に合わせて、時々出かける御茶ノ水のバウハウスでユージン・スミスの写真展が行われているので出かけた。

最初に書いておくと、この写真展にはユージン・スミスの水俣の写真集は展示されていない。水俣の作品については、被害者のプライバシー保護のために、ユージン・スミスの意思で展示が行われなくなっていると聞いたことがある。

バウハウスの展示では、ユージン・スミスのキャリアを通じての様々なシリーズが展示されており、写真家としてのユージンスミスの全体像が見られる展示だ。今まで印刷物などで見た有名な作品がたくさん含まれており、非常に見ごたえのある展示だった。

ユージンスミスのプリントを見たのは今回が初めてだった。一言で言うとすごいプリントだ。銀塩の粒子が美しく、ハイライトから漆黒までトーンが非常に美しい。同じようには焼けないが、早くプリントを再開したいと思った。

最近はコロナ禍で、ギャラリーに出かけていないのでモノクロの美しいプリントを見るのは久しぶりだった。しかもユージン・スミスで、その有名な作品が並んでいる。いつまでも見ていたいような気持ちになる。しかも、平日の昼間だったので私以外に誰も会場にはいなかった。

バウハウスはいつも無料で展示が見られるのだが今回は入場料が800円。しかし、内容から言うともっとお金を取ってもいいような気もする。

販売価格については担当者にお尋ねくださいと書いてあったので、興味本位に聞いてみると多くのの作品は200,000円と言う事で、一部、有名な作品については300,000円と言うことだった。1番高い作品について話を聞いてみると500,000円。確認をしていないが、有名な硫黄島の爆発のシーンの写真がサイズも大きく、多分それが500,000円の作品だと思われる。

戦争の爆発のシーンなので、家に飾るのは少し気分的に受け入れ難いが、プリントの美しさだけ見ると手に入れてみたいものだと思った。ユージン・スミスで有名な作品で500,000円と言うのはお買い得の気もする。11月まで展示が行われておるがいるが、すべて一点なので販売された場合にはもう手に入らない。多分映画が公開された後は、たくさんの人が訪れてかなりの確率で売れていくのだと思う。

今まで買ったことのあるプリントはすべて100,000円以下なので、200,000円と言うのは写真で払った金額よりはるかに高いが、ユージン・スミスの作品であり、かつプリントとして美しいと言うことを考えると決して高いものだと思わない。とは言え、写真関係で購入を検討しているものがありそちらは諦めるかどうかを考え中だ。

窓に展示されている写真は、シュバイツアー博士