Appleとエピックゲームの法廷闘争に最初の判断

Appleとビデオゲームの「フォートナイト」を運営するエピックゲームの法廷闘争の最初の判断が出た。

連邦地裁判事は、エピックゲームの求めていたApp Storeでのダウンロード停止の再開とAppleの開発者アカウント剥奪の停止について判断した。

まず最初のApp Storeでのダウンロードについては、Appleは再開の必要は無いとの判断が出た。これについては両者の契約であり、エピックゲームが契約違反をしたと言う判断だ。契約についての意見の対立は、裁判などの通常の方法で解決すべきであり、契約について今回の連邦地裁で判断するのは公の利益に反するとしている。

もう一方の開発者アカウントについての判断は、Appleはエピックゲームを排除することができないとした。これはエピックゲームのゲームエンジンである「アンリアルエンジン」が多くのゲーム開発者に使われており、エピックゲームのAppleの開発者アカウントを停止すると、「アンリアルエンジン」を使用する全てのアプリのアップデートができなくなり、エピックゲームだけではなく多くの事業者に影響が出るとしている。

「アンリアルエンジン」はエピックゲームが開発したゲームエンジンで、オープンに使われている。エピックゲームだけではなく多くのゲーム事業者が自社のゲームに採用している。また、ウィキペディアによればNASAの宇宙飛行士訓練やディズニーの映画制作とテーマパークにも利用されていると言うことだ。ゲームエンジンとしては標準とも言えるような存在になっている。エピックゲームのAppleの開発者アカウントが停止されると、Appleの機器に対応した多くのゲームやその他のサービスのアップデートが停止し、大きな影響が出る事は間違いない。

連邦地裁判事の判断はApp Storeの30%の手数料やルールが通常の契約の範囲でありエピックゲームがこれを一方的に破棄するのは公の利益に反すると判断した。一方「アンリアルエンジン」のアップデート停止につながるAppleの開発者アカウントの停止は、これもまた公の利益に反すると言う判断をしたわけだ。この時点ではAppleとエピックゲームの争いは一勝一敗となり来年の5月に始まる裁判で結論を出すことになる。

「フォートナイト」は、Appleのシステムを通じて1億1600万人がアクセスするゲームで、Appleとエピックゲームの争いが続けば、どのような影響あるのか懸念される。

エピックゲームはAppleと争う一方Googleとも同様に手数料やルールをめぐって争いを始めており、両方のプラットホームでダウンロードができないと言う状況が続いている。しかし、既にユーザが3億5000万人もおり、AppleとGoogleのプラットフォームだけではなくXboxやプレイステーション、Nintendo Switchにも対応していることから一切のダウンロードができないと言うことにはなっていない。

このAppleとエピックゲームの争いは先日来、問題になっている連邦議会のGAFA規制の動きにも影響し、巨大IT企業の独占による競争の阻害といった問題を一掃クローズアップする裁判としてますます注目されるだろう。