下北沢の店

デジタル庁とデータ庁って大丈夫?

自由民主党の総裁選挙に絡んでデジタル庁とデータ庁と言う構想が発表されている。

菅官房長官が、デジタル庁を創設して各省庁に分かれているデジタル担当部門を一つにまとめるということだ。対して岸田総務会長はデータ庁を提案。「データの標準化やルールをつくり、世界と協調できる体制をつくっていかなければならない」とのことだ。

どちらもデジタル化に目を向けているのは正しい。日本の政府・行政ははあまりにもデジタル化が遅れているからだ。とは言え、デジタル化が進んでいる国として有名なのは、エストニアにような人口の少ない国とか、今回のコロナ対策で話題になったオードリー・タンの台湾だ。日本が、ことさら遅いというわけではないのかもしれないが、国際競争力で遅れが目立つ現状を変えるために、あらゆる面でのデジタル化を進めるべきだ。今後の国際競争力はデジタル・ビジネスだからだ。

岸田さんの言っているデーターの標準化は必要だろうが、まず政府・行政に限って言えば、、秘密保持、公平性や一貫性を担保しながらゼロベースでデジタル化、データの統一を進めるべきだ。その際に過去の記録まで手が回らないのであれば、そのデータ化は後回しで良い。ともかくすべてをデジタルにしてしまう覚悟を持つことだ。

お二人の発言では、まず政府、行政、ビジネスが動いていて、それにデジタルを被せるような感じがする。今ある政治・行政・ビジネスのシステムをどうデジタル化するかでは話が違う。全てがデジタルでできるように現実を変えるのだ。

現状を根本的に考え直すことである。ゼロベースで何が目的かを考えてそのために行うべきことをデジタルの技術を使って組み替えていく。それができなければデジタル化にはならない。どうもデジタル庁とデータ庁ということを聞いていると、どこかをデジタル化しましたのようなことで、その作業を行う役所が他の既存の省庁に煙たがられるという状況が目に見えるようだ。

そうではなく、全ての省庁がデジタル化に取り組むべきだ。ごく一部をデジタル化していくために、そういう象徴として新しい役所を作ろうと言うのであれば、表面上を取り繕うような改革しかできない。すべてを抜本的に改革すべきだ。

その上で、日本経済全体が競争力を持ち得るビジネスの基盤を政府が支援する。すべての通信料金の値下げやベンチャーへの支援、人材の教育のための学校や講座の支援が重要だ。国がデータセンターを運営して教育機関やベンチャーに使わせても良い。今後、日本の成長を準備するためには、通信基盤とサービスやコンテンツを生み出す人材が不可欠だ。

議論の中では、昨今のドコモ口座の問題のように情報セキュリティーの問題は出てくるはずだ。情報のコントロールとその監視システムがないとオーウエルの1984のような監視社会ができあがる。政府から独立した組織が必要だろう。

誰が首相になろうと、根本からデジタル化と国のあり方を考えてもらいたい物だが大丈夫だろうか。