Googleのシステム障害で大騒ぎ

Googleの多くのシステムが、12月14日日本時間の午後8時47分から9時32分まで停止した。この時間はアメリカ東海岸では月曜日の午前6時47分から7時32分で、週の始まりを控えた多くの人々の生活や仕事に大きな影響が出た。

時差のあるヨーロッパや日本などの地域では、月曜日の営業時間や夜の早い時間だったため、世界中で多くの問題や経済的損失を引き起こしたと思われる。

ほとんど全てのシステムが停止

障害が起きたシステムは、Googleカレンダー、Gmail Google マップ、Meet、YouTubeなどのシステムで多くの人が生活や仕事に使用しているものだ。正確な数字が発表されていないが、それぞれのシステムは10億人単位でユーザがいる。コロナウィルスのためのステイホームで家庭から仕事をしている人が多い中で、このようなシステム障害は多くの人に影響が出る。

学校で使われるMeetが含まれていることから、多く学生にも影響が出たと思われる。このような状況の中でGoogleの検索エンジンだけは、完全に停止しなかったことが報告されている。

45分間のストレス

幸にも45分間で復旧しているが、これがもう少し続いていれば、各地で大きな経済的損失を被った筈だ。また現時点では、具体的に分かっていないがGoogleのシステムやAndroidのシステムと連携したサービスを行っている他の会社でも影響が出ていることが考えられる。その経済的損失も考えられる。直接的な被害はなくとも、世界中の人が、Googleのシステムに入れずに45分間イライラしたと思うと、この時間と心理的なストレスは計り知れない。

Googleの全世界データ・センター・ネットワーク

Googleのデータセンターは全世界に散らばっておりシステム障害や災害などのリスクを最小限にするようなシステム構築がされている。また、それは、システムの安全性と共に、深夜電力を使うなど電気料金を抑えるためでもある。多数のデータセンターがグローバルに連携していために、安全性の高いシステムと考えられるが、それでも完璧ということがないと言うことがよく分かった。

この連携をスムーズに行うために、Googleは、自社で海底ケーブルを敷設して全世界のデータセンターをつないでいる。これにより、データセンターの中心は1日中、世界を動いてる。このようなシステム設計のために、システム障害の可能性が低いと考えられてきた。Googleは、今回の障害の原因を認証システムの停止と説明しているが、それ以上のことはわからない。グローバルで分散処理を行っても、システムは障害を起こす時は起こすものだ。タレブの説く半脆弱性の通り、いかに堅固なシステムも脆弱な面がある。

Googleと言う公共インフラ

Googleが提供するようなシステムは、社会のインフラとなっており世界中で何十億人が生活や経済活動に使っている。このシステムに問題が起きると言うことが、どのようなことか短い時間だが経験することとなった。このところアメリカでは、巨大IT企業について議論され規制を持ち出す人も多いのだが、今回の出来事でGoogleに対する監視や規制の強化を主張する人が増えるかもしれない。

我々の生活の中でFacebookが多少止まっても大きな影響はないが、GmailやGoogle マップなどは業務にも使われており、大きな影響与えるからだ。重要なシステムは、常にフェイルセイフと言うことが前提に設計されており、問題が発生した場合にはバックアップが起動する。

ところが、Googleのような巨大な企業は、その会社の中でフェイルセイフを構築し、多数のデータセンターやバックアップシステムで障害が発生しない対策がとられている。しかし、社会全体で見るとGoogleの障害に対するフェイルセイフの機能は存在しない。Googleが独占で、重要なインフラを提供しているからだ。1つのグローバルな巨大企業に依存しない、バックアップのための第二のネットワークも必要だと言うことだ。

インターネットでは一強独占

ただし、資本主義社会の中でそのようなバックアップネットワークを持つような会社を維持することは困難だ。さらにインターネットのもたらすプラットフォーム型ビジネスは常に一強が登場して、他社を駆逐してしまう。このようなことからGoogleに対抗する会社の登場は同じようなビジネス形態では考え難い。そうなると巨大IT企業規制論者の主張のように、Googleのような企業に対して規制と監視を強化すると言う主張がますます盛んになってくるかもしれない。