基礎代謝の4つのステージ

人間の基礎代謝についての研究がScience誌で発表された。この研究は8歳から95歳の6,500人を対象に行われたものだ。

この研究によれば、人間の代謝には、人生の中で4つのステージがあるという。これは従来考えられていた20歳をピークに徐々に下がっていくと言う代謝の変化とは違うものだ。

このような研究は非常に費用のかかるもので、食事の自己申告ではなく、日常生活で人が排出する二酸化炭素の量を調べることによって、摂取したカロリーの量を測るものだ。また代謝率に影響与える身長・体重・体脂肪量などを調べた上で調査を行っている。当然小柄な人は基礎代謝の少ないし、体格の良い人は代謝率も大きい。かなり厳密な調査を行ったようで、多くの研究者も適正なものと認めている。

この調査が発見した事はいくつかある。1番大きな発見は、代謝の変化は4つのステージに分かれていると言うことである。

最初は生まれてから1歳まで。この時期は大人の50%以上のカロリー消費が行われる。

第二のステージは、1歳から20歳まで。この時期には毎年3%ずつ代謝が落ちていく。

第3のステージは、20歳から60歳まで。この時期には代謝は変わらない。

そして、第4の時期は60歳以降でこの時期は毎年0.7%代謝が落ちていく。つまり、95歳では60歳のときに比べて20%も代謝が少ないということだ。

また、男女では代謝の変化には変わりは無いことも発見された。単純に年齢の違いで代謝が変化するということのようだ。

ただし、個人について言えば、代謝は大きく違い、平均より25%も多い場合もあれば25%少ない場合もあると言う。しかしその場合であっても4つのステージで変化していくことに変わりは無い

20代をピークにして代謝が減少すると言う思い込みに反して、赤ん坊がピークで、その後はずっと代謝率が減少してゆくことがわかって、驚きだ。しかも、その代謝率は大人の50%以上も多いと言うことも別の驚きだ。

もう一つの驚きは、20歳から60歳までの代謝率は変わらないことだ。一般的に言って、自分もそうだったが40代になると太り始める。これは20代の頃に比べて代謝率が減少したからだと思っていた。しかしそうではなくて、代謝が変わらないとすれば、単純にたくさん食べていたと言うことになる。

この研究によれば、体の重さの5%しかない心臓・肝臓・腎臓・脳の臓器が65%のエネルギーを消費すると言うことだ。だから60歳以上では、これらの臓器が、それまでと違って同じ機能を保てなくなる。だから60歳以降には、これらの臓器の病気も増える。

生物としての人間の衰えは60歳から始まると言うことがこの研究によって科学として教えられた。