写真のテーマとモチーフ

先日、貸暗室に行った際にニコンサロンに応募する人がまとめをするのを見ていて、しばらく話したのだが、作品のまとめをするという意味ですごく突き詰めて考えていて、話していても何をしているかがはっきり伝わってくる。つまり写真を使って何かを表現する意志が明確ということなのだ。

表現を広辞苑で調べると、
ひょう-げん【表現】
心的状態・過程または性格・志向・意味など総じて精神的・主体的なものを、外面的・感性的形象として表すこと。また、この客観的・感性的形象そのもの、すなわち表情・身振り・動作・言語・手跡・作品など。表出。 【広辞苑】

つまり、自分の内面にあるものを何か、この場合は写真を使って、外面に表すことということだが、果たして自分はそれをしているか疑問になる。

プリントしてピンとこないのは、表現になっていないからなのだが、街を撮るというテーマははっきりしていると思うので、時々言われるモチーフは何かがはっきりしていないのだと最近思うようになった。

Wikipediaによれば

モチーフ(モティーフ)
motif – 動機、理由、主題という意味のフランス語の単語。
絵画・彫刻などの芸術作品で、表現の動機・きっかけとなった、中心的な思想・思い。 ということのようだが、中心的思想に基づいて写真を撮っているような気がしない。なので、ネガを見てもばらばらと雑多な情景の集合になっているような気がする。

やはり、いつも聞かれる「なぜ写真を撮るのか」という問いかけに答えないと、自分でさえピンとこないような写真になるということのようだ。

そもそも、作品を作ろうという大それた野望もなく写真を撮っているのだから、あまり考えずにのんびりとプリントすれば良いのだが、周りにはもっと突き詰めて作品を作ろうという人がたくさんいるので、影響されてしまう。

福岡伸一さんによれば、プロと言われる人は、1万時間をそのことにかけて、やっとプロになるのだそうだ。毎日3時間で1年で1千時間、それを10年でやっと1万時間。暗室作業をならって、まだ2年半ほどだし、1日3時間などまったくできていないので、初学者の初学者だから当然と言えば当然なのだが、もう少し考えて写真を撮ることも必要かもしれない。目の前の光に単純に反応しているだけで、モチーフについては何も考えていないのが現状だ。