倒産件数減少の不思議

帝国データバンクの発表した倒産件数に関する2つの記事を読んで見て不思議な感じがした。

それは、2020年の上半期(1月〜6月)の企業の倒産件数と時期は、少しずれるが4月〜9月の飲食業の倒産件数に関するもの。2020年1月〜6月の企業の倒産件数は3943件で3年連続で前年同期を下回ったと言うことだ。

コロナ禍の自粛等により企業の業績が悪化して、倒産件数が増えていると言う印象を持っていたが、実は数字ではそうではないとう内容に違和感を持った。業種別でも、サービス業が5年ぶりに前年同期を下回ったと言うことで、持っていた印象とちょっと違っている。飲食店は398件の13.7 %増で半期ベースで2000年以降最多になったと言うことだ。これは理解しやすい。

記事のなかに、倒産件数が減っている理由として、コロナ禍の環境の中で企業が持ち堪えているわけではなく、緊急事態宣言により法的整理の手続きが滞留している結果だと分析されている。倒産件数の減少が景気の動向を直接反映しているわけではないというのが実態だった。

一方で飲食業の倒産件数は、先の企業の倒産のデータが2020年の1月〜6月に対して4月から9月のデータだが、こちらは倒産件数は392件で上半期としては、2000年以降最多となったと言うことだ。こちらも緊急事態宣言の時期を含んでいるので実態よりも少なく出ている可能性はある。飲食業の営業自粛要請など厳しい環境下の状況が反映されている。

日本においては新規感染者や死者数が落ち着いてきたことから、徐々にではあるが緊急事態宣言の頃に比べれば人出は戻りつつある。GoToなどの政府の施策もあるが、私たちも街に出て苦境にある飲食店を救うべきだろう。それに、自粛疲れもうピークに達した。今は、どの飲食店でも手のアルコール消毒や検温は当たり前になっているが、こういう事を続けながら普通に生活して、経済を回復すべきだ。

一方海外では感染の勢いが止まらない。すでに109万人が死亡している。ヨーロッパにおける第二波は深刻で、フランスはパリを含む9都市での外出禁止令を出した。これから冬を迎えるので、今後の感染状況をはまだまだ終わりが見えない。先日のワクチンの記事のように効果が限定的だとすると、これから何年も新型コロナウイルスに対して警戒しながら暮らしてゆかなければならないのだ。