定期的な運動で30歳も若い身体に

定期的な運動が体に良いことをわかっている。しかしそれはどの程度なのか、数字で証明されていない。しかし、8月に『Journal of Applied Physiology』誌に掲載された新しい研究が数字を出している。

定期的な運動が、筋肉や有酸素運動能力を30歳も若い状態を保っていという結果が得られている。しかも、この調査では、高い能力を持ったアスリートではなく、一般の競技に出ないような趣味で運動している人を調べて、趣味程度の運動であっても効果があることを発見したことに意味がある。

この研究では、50年にわたって趣味で運動を続け、全くかあるいはほとんど競技に参加しなかった人を28人リクルートした。この人々は、競技ではなくランニング、サイクリング、水泳などの運動を定期的に行っていた。この人々との比較対象として、大人になってから運動をしていない高齢者のグループと20代の活動的な若者のグループを同時に調査した。

この3つのグループを、有酸素運動能力、組織サンプルを取って筋肉中の毛細血管の数と特定の酵素のレベルを測定した。この数値が高いほど筋肉の健康状態が良いことを示している。この研究で有酸素運動能力と筋肉に注目しているのは、年齢とともに確実に衰えることがわかっているからだ。

研究の企画段階では、若者が強い筋肉と高い有酸素能力を持ち、50年にわたって運動を続けている人はその両方はやや弱くなり、運動しない高齢者はさらに弱くなるだろうと予想していた。

しかし、研究の結果では運動している高齢者の筋肉は若者の筋肉と変わりはなく、毛細血管や酵素の数値も若者と同程度だった。運動していない高齢者に比べれば筋肉量ははるかに多いと言う結果を得た。

運動している高齢者は有酸素能力は若者よりも低いが、運動していない高齢者グループよりも40%も高いことがわかった。

運動を続ける高齢者の有酸素運動能力を既存のデータと比較したところ、活動的な高齢者の心血管の健康状態は30歳も若い人と同程度だということがわかった。加齢による衰えは、当然誰にも起こるが運動を続けることでそれが30年も若返らせることができると言う結果を得たのである

当然このような結果は予想されることではあるが、実際に30年も加齢を遅らせることを言うことができると言うように数値で示されると実感が湧く。

個人的には、この調査の対象になった人々のように50年にわたってジョギング、サイクリング、水泳などを行っているわけではない。せいぜいこの10年程度積極的に歩くようにしているだけだ。だからこの30年も若い調査対象者と同じようにはいかない。それほどの運動をしてこなかったからだ。

今後は、できればもう少し積極的に運動して同じように心血管や有酸素運動能力筋肉を維持していきたいものだ。

ただ、この調査で明らかになっていないのは、どの程度やれば良いのかと言うことだ。調査対象者は50年にもわたって積極的に運動してきたと書かれているだけで、それが週に何回なのか、毎日なのか、どの程度なのかがよくわからない。

何十年も過去にさかのぼることができないので、できる範囲の運動できるだけ長い時間行うことが今の運動能力を維持するためにできることだ。