走るコンピューター

アメリカでは最大のショッピングシーズンのクリスマス商戦が始まっている。特にブラックフライデーと言われる11月末の金曜日には大規模なセールが行われる。アメリカの小売業界では、この時期に年間の売上額の3割近くも売るという。さらに利益は、さらに大きなシェアになる重要な時期だ。

ニューヨークにいた時に、この時期にプレゼントを買うために働いているようなものだと言う人がいた。それだけたくさんの人にプレゼントを買ってお金がかかると言う。

今年は、世界的な半導体の不足のために様々な製品の製造が遅れている。噂されていたライカM11の発表がされなかったことも、半導体不足が理由のようだ。

プレゼントとして人気のゲーム機器やデジタル機器品不足が予測される。今年特に買うのが難しそうなものが、SonyのPlayStation 5、MicrosoftのXbox Series X、任天堂の新しいSwitchらしい。

一般論として、これらのゲーム機器製造会社は、生産台数を絞って、不良在庫を避け、飢餓状態を作り出して、需要を喚起する。しかし今年は実際に半導体不足のために作れないのが現実のようだ

ゲーム機器以外に買うのが難しいものは、ハイエンドのコンピューターのグラフィックカード、Wi-Fiルーター、スピーカーやイヤホンなどだという。

ただし、イヤホンに関しては、SonyとAppleは自社で音響用のチップを開発しているので、その2社については音響関係の商品も簡単に変える見込みだ。

半導体不足については、クリスマスのギフトだけではなく、大きな影響を様々な産業に与えている。トヨタや他の自動車会社も何割の規模での生産台数を削減するざるを得ない状況になっている。

ただ一方、テスラは半導体不足の問題もなく順調に販売台数を伸ばしている。その理由は、テスラはモーターからバッテリーまでの全ての部品と関連するソフトウェアを内製化しているので対応できているからだ。仮にある半導体が不足していても、ソフトウェアを書き換えて、手に入る半導体を使って生産を続けている。

トヨタなどの他の自動車会社では、下請けに部品やソフトウエアを注文してるだけで、社内では開発を行っていない。このためテスラのようにソフトウェアを書き換えて、使える半導体を使って対応すると言うような事はできないようだ。

このように考えると、テスラはコンピューターに車体とタイヤが付いていると考えるような良いのかもしれない。テスラ社内にはIT企業から転職してきた様々な技術者が働いているから、ソフトウェア開発から半導体設計までを自社で行うことができるようだ。これが他の自動車会社のように半導体がないので生産ができないと言う状況にならない理由だ。

今後ますます様々な機器は、テスラのようにコンピューターになっていくと思われる。外部から部品と対応するソフトウェアを買うのではなく、自社で開発できる企業が生き残っていくだろう。