感度分の16

感度分の16とはフィルム感度(ISO)を分母としたシャッタースピードと晴天なら絞り16という意味だ。ISO400を使っていれば1/400だがカメラにはふつうはこのシャッタースピードがないので、1/250で代用する。これを曇りなら絞りを11とか日陰なら5.6とかに調整し、室内では窓際ならISO400で、シャッタースピードを1/60、絞りを5.6というように設定する。大体の明るさと対応するシャッタースピードと絞りの組み合わせを覚えていって、最終的には露出計なしで感覚的に撮影する方法のことだ。これを知ったのは渡部さとるさんの「旅するカメラ」という本の中だ。以来、露出計は使わずライカM6は電池を抜いて使っている。

渡部さんの「旅するカメラ」はシリーズ4冊となっていて写真やカメラが好きなら読んでみると面白いこと間違いない。作家として写真展を定期的に開いているので覗いてみることをお勧めする。モノクロのプリントの美しさに感動するはずだ。

モノクロフィルムはラチチュードが広いので光の読み方を間違えても大きく外すことはないし、心配なら少しずらしたカットも撮っておけばよいし、たまには被写界深度のために通常よりシャッタスピードを落として絞りを絞るというようなこともやっている。それから、ここぞという時には数カット撮っておかないとフィルムが現像の際に傷ついたりプリントの際に傷つけたりということもあるので安心のために絞りやシャッタースピードを少しずらして撮っとくことも多い。

肝心なことは写真とは光の明るさと方向をよく読んで撮ることが重要なので、感度分の16で撮ることを心掛けると写真の撮り方も変わってくる。