インフルエンサーマーケティング市場規模

ソーシャルメディアが広告活動の中心になって久しい。そのソーシャルメディアでは、単純な広告以外に、インフルエンサーを活用した広告キャンペーンが行われている。インフルエンサーに契約金などを払って、商品の紹介をする手法である。一般的には、インフルエンサーマーケティングと呼ばれる。

単純な広告を出稿するより、訴える力が強く、効果が高いと考えられている。このために、多くの広告主が、インフルエンサーマーケティングに費用をかけている。

アメリカの調査会社、eMarketerによれば、インフルエンサーマーケティングの市場規模は、2021年には、10億ドル成長してm 36億9000万ドル(約4000億円)に達した。これが、2023年までには50億ドルまで成長すると予想されている。

日本のインフルエンサーマーケティング市場は、サイバーバズの調査によれば2021年で425億円、2023年には605億円に成長すると予測されている。

アメリカの総広告費の市場規模は2290億ドル(約25兆円)で日本は6兆円強だから、市場規模全体では4倍強となる。しかしインフルエンサーマーケティングに関して言うと10倍の市場規模の差があることになる。

アメリカでは、インフルエンサー一人当たりの広告案件の支払いも何倍も大きいと考えられ、インフルエンサーにとっては大きな収入源になっている。インフルエンサーは、YouTube、 Instagram、TikTok、ブログ等を活動の拠点している。収入を得る道としては、YouTubeやブログなどでは広告費分配を得ることができる一方、Instagramなどでは広告収入は分配されない。このために企業からの広告案件の仕事が主な収入源となる。

そのインフルエンサーに対する企業の支払いは、YouTubeに動画を投稿しているインフルエンサーの方が、Instagramに写真を投稿しているインフルエンサーよりも、同じターゲットに投稿して場合であっても、より高い費用を請求するという。これは、動画制作のコストの見合い分のようだ。当然、動画を制作する方が、写真の撮影よりコストがかかる。

インフルエンサーマーケティングが盛んなアメリカでは、何社もインフルエンサーマーケティングの代理店がある。広告主はこのような代理店を通すか、インフルエンサーと直接契約をすることになる。代理店を通す場合には、代理店は通常10%から40%の手数料を取ると言うことだ。

この価格交渉は非常に難しい。ここのインフルエンサーの意向が優先されるケースが多い。一般的には、1000フォロワーに対して1ドルから5ドルが相場とされている。これがYouTubeビデオの場合には1000フォロワーに対して10ドルから20ドルが相場だ。これは先に述べたように、制作コスト等でYouTubeの制作費が高いからだ。

この一般的な価格をベースに、交渉して、何回の投稿に対していくらと言うように仕事がきまる。しかし、そう単純でもない。そのインフルエンサーのイメージや、商品との相性などが加味され交渉と言うことになる。YouTubeの場合には、最も高いコストを請求する場合には1案件あたり、何回かの投稿を含んで500,000ドルと言うケースもあると言う。

広告主はこれを、インフルエンサーと直接契約する場合には価格交渉を行わなければいけない。代理店を通す場合には、他の事例から価格を提示されるので目安があってその方が良いと言うケースもあるだろう。

ソーシャルメディアは、プラットフォームは何であれ、今後も重要なメディアあり、そこでのインフルエンサーの価値は変わらないだろう。だから、インフルエンサーマーケティングの市場は今後も成長が見込めるし、日本市場でももう少し伸びる余地は大きい。

透明な壁に蔓の葉

YouTube

YouTubeの2020年上半期の再生回数が発表され、1位になったのは3億3494万回の東海オンエアー。2位の-フィッシャーズ-が2億6897万回だから圧倒的1位と言える。

東海オンエアは六人組で、知らなかったが愛知県岡崎市から発信しているそうだ。ユーチューバーによくあるおもしろ動画を投稿していたが、最近は「株式会社グレーゾーン・エージェンシー」というドラマを発信している。これは出演者こそ東海オンエアだが、制作については全てプロが行なっている。ユーチューバーと言えば、撮影・演出や編集など全てが素人の作品というイメージだったが、完全にその考えは古くなってきている。ユーチューバーもゲスト出演しているが、ある回などはデビ夫人などもゲスト出演していて、メジャーなテレビ番組と同じになってきている。これからは、配信こそ、放送かインターネットという違いはあってもコンテンツは変わらないということになってくるのだろう。

これは、NetFlixやAmazon Prmeなどが制作に乗り出してそれを独占配信してヒット作を量産していることと同じことが日本のコンテンツ制作にも始まっているということだ。今年のアカデミー賞では、マーティン・スコセッシ監督の「アイリッシュマン」が計10部門でノミネートされたが、すでに新興勢力の会社がメジャーな賞をとる時代になっている。コンテンツは、映画会社やテレビ局で作られるというのは時代遅れの常識だ。

確かにテレビも映画もゲームや漫画が原作ということは当たり前に随分前からなっているので、ゲーム会社や漫画出版社が制作会社や監督を雇用して制作に乗り出す時代だから、ユーチューバーが同じことをしてみ不思議ではない。特に東海オンエアは547万人も登録者がいてUUUM所属だから充分メジャーな存在だ。従来のメディアと比べても500万人以上にリーチできるというのは大メディアともいえる。

YouTubeとブロードバンドが普及してインフラが整った今は、新しい才能は従来のメディアからは出てこないということだろう。