パリ条約達成でも2.7度上昇

数日前の国連の発表によれば、パリ条約参加のすべての国が地球温暖化ガスの排出量を減らしても、地球の気温は2.7度上昇するということだ。その結果として大きな山火事、干ばつ、洪水の自然現象がさらに悪化する。 この温暖化は熱波の頻度を増やし、海面上昇によって沿岸の都市を危険に陥れる。

この夏も、日本は、猛暑、台風、豪雨による自然災害に苦しんだ。個人の感覚でも、年々、事態が悪化しているのが感じ取れる。

この国連の発表のニュースの中で驚いたのは、2010年と比較して地球温暖化ガスの排出量は、この10年間で16%も増えていると言うことだ。既に長い間、温暖化に対する警鐘が鳴らされ、多くの議論されてきた。しかしながら直近の10年度でも16%も増加していることに驚く。

ユバル・ノア・ハラリの本の中でも、地球の生態系は限界にきており、ある一定の水準を超えると破滅的な現象が起きると言うことが書かれている。そういうことが起こることは理解できる。今は表面張力で水がいっぱいになっているコップのような状態なのかもしれない。あと一滴の水が、この平衡を破壊する。

パリ条約は2015年に締結された。約200カ国が地球温暖化ガスの排出量の削減あるいは減速を誓約している。さらに多くの国でその誓約の基準をさらに上げて、より多くの削減に取り組むことを発表している。

しかしながら、今回の発表は、その全てが達成されたとしても温暖化の悪化を押さえ込むためには十分でないとされた。

パリ条約では、産業革命以前と比べて平均値を摂氏2度以下に抑えると言う目標が設定された。しかしこれは十分では無いようだ。今の環境を維持するだけでも、その上昇は摂氏1.5度以内でなければいけないという発表になっている。

パリ条約参加の約200カ国が制約を守ることが重要である。しかし実際には排出量の多い中国を始めとする経済大国20カ国の今後の対応が問題となる。というのも、その20カ国が世界の排出量の75%を占めているからだ。その20カ国が、さらなる削減に取り組まないと、今の状態すら維持できないということだ。

20カ国の中で日本の役割は重要だ。日本では4月に菅首相が気候サミットで、2030年度の削減目標を、2013年から46%削減し、さらに50%を目指すと宣言している。また「2050年カーボンニュートラル」も宣言しており、この目標の達成のためには政府、産業界、国民の協力が必要と思われる。これが実際に達成できるかどうかは、地球人としての日本の将来を決定するものである。

この夏も、猛暑や豪雨、台風、暴風が日本列島を襲った。温暖化を止めなければ、日本だけではなく世界が破滅的な環境の悪化に襲われる。真剣に取り組まなければいけない課題だ。

この話題では、必ず原子力発電の問題が出てくる。原子力発電に頼らずとも、再生可能なエネルギーへの投資がさらに望まれる。今のコロナウィルス対策で、政府の新たな投資難しい状況になっていることも事実。しかし、地球の環境守るためにも、できる範囲内ですぐに始めてもらいたいし、個人的にもできる範囲内のことをしていきたいと思う。