オリンピックの商業化批判について

オリンピックの開会式まであと4日になった。ここにきて、また開会式に関係する人のことで揉め事が起こっている。本当に開催決定からのこの8年間、多くの出来事があった。関係している人の苦労が想像される。

しかし、オリンピックは選手が自分の努力と能力を試す場であり、選手のためのものである。たとえ観客がいなくてもそれが実施できることになった事は喜ばしい。

オリンピックは選手のためのものと書いたが、一方では、その巨額の運営費を支えるためのビジネスの仕組みも忘れてはならない。その意味でオリンピックは選手のためのものではあるが、広告主や放送局にとって重要なものである。

オリンピックのスポンサーは、4つのレベルに分かれている。ワールドワイドオリンピックパートナー、東京2020オリンピックゴールドパートナー、東京2020オフィシャルパートナー、東京2020オリンピックオフィシャルサポーターである。この順番にスポンサーシップの料金は高いと考えられる。その料金に応じて権利の内容は変わってくる。最上位はIOCのワールドワイドオリンピックパートナーで、世界中で権利が使える。このカテゴリーでは14社が契約をしており、日本企業ではブリヂストン、パナソニックトヨタの3社が入っている。残りの3つのカテゴリーは、組織委員会のスポンサーで国内だけの権利で、今回のオリンピックパラリンピック大会のみのスポンサーだ。

ゴールドパートナーは15社オフィシャルパートナーは28社、オフィシャルサポーターは20社。

このスポンサーシッの契約金額は発表されていないが、トヨタは2017年から2024年までの間の契約に支払った金額は8億3500万ドルと言われており、日本円で1000億円に近い金額だ。この期間には、平昌、東京、北京、パリの夏季大会2回、冬季大会2回、合計4回のオリンピック・パラリンピックが含まれている。国内のスポンサーの上位のゴールドパートナーは、最低でも150億円を支払っていると言われている。

同様に放送局も、オリンピックの運営には欠かせない。彼らを支払う放送権料が大会の経費に使われているからだ。

最大の貢献者は、アメリカのNBCユニバーサルで、彼らは2014年から2032年までの8年間8年間で125億ドル、日本円で1兆3200億円を支払っている。このために、アジアで行われるオリンピックでは、アメリカで人気のある水泳や陸上等の決勝がアメリカの時間に合わせて午前中に行われ設定される。NBCユニバーサルがいなければオリンピックが成り立たないといってもいいほどの放送権料を支払っているからの時間設定だ。

NBCユニバーサルはリオのオリンピックの際には広告売り上げ等で、1,760億円の売り上げを上げたと言われているが.今回はそれを超えると同社は発表している。

オリンピックに限らず、どんなスポーツ大会でも、会場の設定や運営のために巨額の資金を必要としており、これらの広告主や放送局の存在は必要不可欠だ。これを商業化と言う意見も時々見られるが、しかし商業化して資金を得なければ大会そのものが存在し得ない。どこかの空き地で大会を開いても誰も見ることができない。要はそのバランスの問題であって、少なくともオリンピックには会場内で看板を見ることもできないし、過度に商業化されていると個人的には考えていない。

金曜日からは始まる東京オリンピックが無観客になって、テレビで見るオリンピックはどのような感じなのかよくわからない。テレビ局は観客も歓声もない会場を何らかの形で演出して雰囲気を出してくれるものだと考えている。