ネット依存症とその治療法

日経の記事に、ネット依存症ということが出ている。コロナ禍のための、リモートワークやステイホームで、社会人のネット依存症が増えているということだ。

ネット依存症とは、ネットを利用する行動をコントロールできなくなる状態。利用時間や投入金額を制限できず生活に支障をきたすような状況になる。

個人的には、これに当てはまるケースは、何度もある。Amazon Prime VideoやNetflixで何シーズンもあるような連続のドラマを見ると、止められなくなって何日間か、そればかり見て過ごす。だからなるべく何シーズンもあるような、長い連続ものについては避けるようにしている。

我が家では、このような連続ドラマを見続ける状態を、「ドラマ廃人」と呼んで、できるだけならないように気をつけている。しかし、いったん見始めると、連続ドラマと言うものは続きが見たいように作られている。主人公の危機や状況が中ぶらりんの分からない状態で終わり、さあ次の話と言うことになるからだ。この辺りは、アメリカのテレビドラマでは、「クリフ・ハンガー」と呼ぶ作りで、まさに崖の宙吊りという意味だ。

日経の記事によると、横須賀の病院に「ネット依存外来」があるそうだ。通院する患者の1日あたりのネット利用時間は6.5時間だったものが、緊急事態宣言後には、9.1時間に増加している。オンラインゲーム、動画鑑賞、SNSに時間を費やそうだ。多いのはゲームで、最近はYouTubeに時間を費やす人が増えている。これもありそうな話だ。通勤や通学の移動時間がなくなった分や、隙間時間がネットの時間いなっていそうだ。

私は、ゲームはやらないので、ゲームの心配はないが、原稿書いたり、調べ物をしたりしている時間も含めると、パソコンの前に1日に6.5時間は確実に座っている。これもネット依存症なのだろうか。ネット依存症は、アルコールやギャンブルと同じように、ネット利用により脳内にドーパミンが出るそうだ。これが快感で、止められなくなってしまうという症状ということなので、原稿書きや調べものはドーパミンが出るような楽しい事でもない。だから、依存症では無いのだろう。

この記事では、ネット依存症にならないために、レコーディングダイエットのようにネットの利用時間を記録して、振り返ることが効果的とある。それと、ストレス解消のためにネットから離れて運動を勧めている。特に筋トレやマラソンなどの、記録や体つきで成長がわかる運動が良いと言うことだ。これについては、このお医者さんの個人的な趣味だと思われる。ネットから離れて運動をするのであれば、好きなものであれば何でも良いと思う。

私の場合は、朝の散歩はやっているので、他に運動というと、テニスの様な相手が必要なことはできない。一人でもできるとするとゴルフだが、いきなりゴルフ場までに行くのは難しい。だから、気分が向いたら、近所の打ちっぱなしでボールを打つと言うようなことでも良いのかもしれない。この緊急事態の時、簡単にできる運動は、ゴルフの打ちっぱなしかなと思った。早速今日にでも行ってみようか。

今週は、渡部悟さんの展示と、友人とのランチに出かけたが、それ以外は出かけていない。来週も、ランチの約束はあるが一度きりだ。見たい映画はあるが、映画館はどうも気が進まない。それに、その映画は、銀座のシネスイッチでしかやっていないから、あそこは小さな映画館だから余計に気が進まない。

後世の上塗りとイメージの固着

鳥類の摺り込みの様に、一度見てしまうと、そのイメージに囚われてなかなか元に戻せないということがよくある。有名な絵画もそうで、修復されて違う絵になって、イメージと違うということがある。

有名な絵画の作品が、後世の修正により全く違うものになってしまっていたということがある。何年か前にスペインで話題になった様に、修復で絵画の人物の顔が漫画の顔になってしまうような失敗の例がたくさん報道されている。これは、例外だが、それくらい別もになっているということだ。

ダヴィンチの最後の晩餐のようなフレスコ画は、修正が基本的にはできないので、上に何かが書かれたと言う事はあまりない。しかし、油絵具は、上塗りが効くので、何かを塗りつぶしたり描き足したりと言うことが普通に行われてきたようだ。ダビンチは、作品を完成させず、ずっと上に描き足していたが、これは本人によるものなので別。

フェルメールの絵でも、ドレスデンの「窓辺で手紙を読む女」は、後世に壁に描かれていたキューピットを上塗りで隠していた。これは1979年にX線調査でわかっていたが、実際にその上塗りを修復により除去して、キューピットが現れたのは2019年だった。現れたキューピットは、フェルメールの所蔵で、ロンドンにある「ヴァージナルの前に立つ女」の背景に描かれているキューピッドの絵画と同一だ。

ドレスデンに行って、アルテ・マイスター絵画館で、この絵を見たことを思い出す。実物は、全体の色味が落ち着いていて、それが背後の壁とマッチしていて良かった。個人的な好みで、上位に入る絵だ。その時の事や、今まで画集などで見てきたイメージが固着しているので、巨大なキューピットの柄がある空間よりも、ただの白い壁の静かな空間の方が好ましい。ただこれも、最初に見たイメージにとらわれているからで、フェルメールの美意識ではない。本人もそのような修正を望んでいなかったはずなので、上塗りされた壁が取り除かれたことを喜んでいることだろう。

これと同様で、絵ではなくとも、今まで信じていたことが間違っていると解っても、気持ちの上では、それを、そのまま見ることは難しい。歳をとると余計にそうなので、毎日、新しい目で物事について、フラットに見る様に心がけたいものだ。

フェルメールと手紙

デルフトへの旅行中に考えたことのひとつ、手紙について。

フェルメールの30数作品のうち、6作品が手紙をテーマとしている。ドレスデンの「窓辺で手紙を読む女」、アムステルダムの「青衣の女」と「恋文」、ワシントンの「手紙を書く女」、ニューヨークの「女と召使」、 ダブリンの、今回来日中の「手紙を書く女と召使い」がそれらである。

フェルメールが手紙のシーンを描いた訳

手紙を読んだり書いたりするという行為をフェルメールや同時代の画家たちが取り上げたのは、当時の最先端のファッションではと考えた。彼らの時代には、今の携帯メールのように新しい物だったから、何度も取り上げたのだろうと思った。しかし、問題はどれほど普及していたのだろうかということ。つまり文盲率と郵便制度の問題である。

文盲率の問題については、実はあまり問題ではない。なぜなら、フェルメールのパトロンは上流階級に属する富裕層であるため、教育水準は高いはずだ。読み書きの問題はないだろう。さらに17世紀のオランダは経済成長とバブル経済の中で急激に教育水準があがり、出版も他の諸国に比べると活況だったようだ。つまり、生活が豊かになったために、関心は珍しいチューリップの球根の売買にも向かったが、本を読んだりすることにも向かったということのようだ。だから、手紙を読んだり書いたりということは全く問題がない。

オランダは、郵便先進国だった

手紙のデリバリーの郵便システムについては、オランダでは諸外国に先駆けて、フェルメールの時代の17世紀初めに近代的な郵便システムが確立していたそうである。

手紙は紀元前よりヨーロッパや中国に存在する。ただし、基本的には公文書などの目的のために使われていただけで、個人が個人的な目的で使えるものではなかった。 16世紀に神聖ローマ皇帝の許可を得たタキシス家がヨーロッパ全体でタキシス郵便を始めていたが、一般的に手紙が使えて個人的な感情を手紙を通じて送れるようになったのは、17世紀のオランダの近代郵便制度が最初だった。イギリスは遅れること1世紀、日本も遅れること2世紀たって近代郵便制度が確立された。

郵便制度はラブレターを送るために作られたのではなく、当時のオランダの経済的発展と商取引の増加のために、効率的なビジネスのコミュニケーションとして作られたはずだ。この制度を制度を利用して、個人が個人の思いを伝えるために手紙を書くといいうことが始まったのだろう。

大航海時代

フェルメールが生きた当時のオランダは大航海時代のまっただなかで、国内外での人の移動や海外滞在も増加して、遠くに離れて住んだり旅行をする人が増えていただろう。しかし、たとえ遠くに暮らしていても、手紙という方法で安価に史上初めて個人が個人的な気持ちを伝えることができるようになっていた。同じように、近くに暮らす人にとっても人目につかず、心を伝えることも手紙によって出来る様に、結果的になった。

フェルメールや同時代の画家たちが描いたのは新しい時代の人間の新しいコミュニケーションだった。息を潜めて、自分宛の手紙を一心に読む女性、想いを手紙に込めてペンを持つ女性、手紙を受け取った瞬間の喜びと内容へのおそれ。フェルメールの作品の中の女性は現在の私たちの姿でもある。誰にとっても、もっとも心を揺さぶられるコンテンツは、ハリウッドの映画や音楽ではなく、家族や恋人からの個人的なメッセージだからである。

オランダでは、「世界は神が創ったが、オランダはオランダ人が造った」と言われているようだ。低い土地に堤防を巡らして国を造ったオランダは、その貧弱な国土による生産力をカバーするために、貿易に道を求め、アジアや新大陸まで人を送って産品を求め、国力を発展させた。ニューヨークも初めはニューアムステルダムだった。そういう時代、単身赴任で海外に仕事に行っていた人が家庭に手紙を送ったのだろう。

フェルメールの画の中の画中画に海を航海する船が出てきて、それが嵐の海なら、その恋が不安定なこと、凪いだ海なら安定していることを暗示していると解釈されているようだが、それもあるかもしれないが、もっと単純に遠くへ行った家族、恋人からの手紙ということをまず提示しているのだと思う。

小さな国をカバーするために世界中まで出かけて貿易に道を求め、教育水準が高く、 経済が発展を遂げたが、世界最初のバブル崩壊を経験した17世紀のオランダは、まるで20世紀の日本を思わせる。

21世紀の日本や世界では、手紙を読むことは少なくなり、もっぱら電話とメール。フェルメールが今、生きていたら、想いを伝えるどんな一瞬を描くのだろうか。

AppleのAppのプライバシー、集められるデータに気をつけろ

私たちは、PCやスマホを使うときに個人情報が収集されているのを知っている。その個人情報を使って、他のサイトを見に行った時に、関連する広告が表示されたり、何度も何度も同じ広告に追いかけられて気味が悪くなったりすることもある。またアプリが勝手にスマホに保存されたデータを読み込んで、アプリの連絡先に何人かの人を登録するように推薦してきたりすることもある。アプリに対して、勝手に人のスマホの中のデータを読むなと思うこともある。

ウェブサイトやアプリが、どの様な情報は集めているかと言うのは、調べればどこかに規約が書かれているはずだ。しかしだれもそんなものを読んだりしない。アプリをダウンロードするときに、そのアプリがどういう情報集めるかと言うことを、説明の中から探して読んで、確認する人は少ないだろう。

この問題に対して、アップルは去年からプライバシーラベルと言うものを、アプリ開発者に対して義務づけている。アプリのダウンロードの詳細説明の下のほうにアップのプライバシーが表示されるようになっている。大きく分けると、3つのデータが表示されているはずだ。

・ユーザに関連付けられたデータ

・ユーザに関連付けられないデータ

・ユーザのトラッキングに使用されるデータ。

この様な、表示があるはずだ。

ユーザに関連つけられないデータは、個人が特定されず、アプリのクラッシュデータのみが集められている。

今度は、カメラのアプリ。

カメラアプリでも、多くの個人情報が集められる。私が撮った写真まで見られるというのはやりすぎの気もする。

最後は、Spotifyだ。非常に多くのデータが集められている。

音楽を聴くのに位置情報まで必要というのは、その時点にいる国の言語の音楽を聞かせるためか?博多にいるなら、ご当地演歌を聞かせるためか?

この様な情報は収集され、アプリの開発にフィードバックされることは、もちろん、広告を表示するために使うのだ。特に、Spotifyの無料版は広告で成り立ってるから、広告主に提示し、ターゲットを絞り込むためにユーザーの個人情報が重要になる。

どの様な情報が集められているか、Appのプライバシーのところを、ダウンロードする前によく読む様にしよう。

運動は朝か夕方か

毎朝コーヒーを飲んでから、散歩することにしている。できるだけ有酸素運動になる様に、Fitbtの心拍計を見ながら早足で歩く。とりあえずこれが私の健康法だ。ところが、今朝読んだ記事で、1日の中で運動の良い時間は朝ではなく、夕方だと言うものがあった。

夕方の運動や散歩はしていない。私の生活習慣からは、毎日のルーティーンを変えないと夕方の運動はできないし、犬を飼っていたときの朝の散歩の習慣が身に付いているので、これを止めるのも難しい。

研究では、朝の健康が有害だと言っているわけではない。だから、止める必要は無いのだが、夕方の方が効果が大きいというだけだ。

この研究は、糖尿病の患者で、運動を朝した人と、夕方にした人を比べて、数値が改善した方は、夕方にした人だと言う研究結果。

私たちの体には、体内時計があり、日光に当たる時間、食事や睡眠の時間に影響受けている。これが、体温やホルモンレベル、血糖値、血圧などの数値を変化させている。そういうことからも、外に出る時間、食事や睡眠の時間が毎日決まっていることが望ましい。だから、健康のためには毎日の規則正しい習慣が前提となる。

午後の運動の方が糖尿病患者の数値の改善に役立ったと言う調査結果は、糖尿病でなくとも、毎日の新陳代謝の改善につながる可能性があると言うことだ。この調査結果は、アメリカのNational Library of Medicine (NIK)のサイトで公表されている。この調査では午後のHIITの運動が、午前のHIITの運動に比べると、糖尿病患者の数値の改善に役立ったと言うことだ。

HIITとは、高強度インターバルトレーニングという意味である。高強度・短時間の運動を繰り返すトレーニングのことだ。効果があることをわかっているが、苦しいのでなかなか取り組んではいない。多分私の場合には朝か夕方かと言う問題ではなくHIITを取り組むかどうかそちらの方が問題かもしれない。

ただ、夕方の運動が数値を改善したという結果は出ているが、その原因については解明されていない。想像するに、夕方の運動の結果、夕食の新陳代謝を効果的に進めるということかもしれない。そうだとすると夕方ではなく、夜の運動が望ましいということもあるのかもしれない。

渡部さとる「銀の粒」@ギャラリー冬青

ギャラリー冬青まで、渡部さとるさんの「銀の粒」というタイトルの展示を見に行ってきた。

ギャラリー冬青のある新中野は、自宅から電車で不便なところにあるので自転車で行った。コロナウィルスの緊急事態宣言が出ているので、自転車に乗り電車に乗りたくないと言う理由も少しはある。

渡部さとるさんの「銀の粒」展示は、1月8日から始まっているのだが、すぐに出かけようと思ったが、緊急事態宣言が出ていたので、行っていなかった。しかし会期も1月30日までと終わりが近づいてきたので、ようやく足を運んだ。

ギャラリー冬青が、今年いっぱいで事業を終了するそうだ。毎年1月に行われてきた渡部さんの展示も、ギャラリー冬青では今回が最後になる。

「銀の粒」と題されて、フィルム写真感が前面に出ているタイトル。撮り下ろしではなく、今までの渡部さんの作品から選ばれたものが展示されていると言うことだった。だから、展示されている作品の中には、今までにも拝見した作品や、全く同じカットではないが他のシリーズに入っていたものと思われる作品が何点かあった。今までの展示と違うのは、スクエア・フォーマットではないと言うことだ。主に縦長で、何点かは横長の作品になっている。

これについては、渡部さん自身がYouTubeのチャネルの中で説明されているが、写真そのものはスクエア・フォーマットだが、ブックマットで、その枠を出していると言うことだった。つまり、作品の1部しか見せていないのだ。

個人的には、何点かの写真は、スクエアのフォーマットで見たいと言うものがあったので、ちょっと残念な気がした。

渡部さんの作品を、一軒家で雰囲気が良いギャラリー冬青で見るのも今回が最後かと思うとちょっと寂しい気がした。しかし、ご本人がYouTubeチャンネルの中でおっしゃっているように、固定の場所ではなく移動式の展示スペースを検討されていると言うことなので、来年以降も作品展を期待したいと思う。

渡部さんを知ったのは、北京にいるときにブログを読んだからだ。それで「感度分の16」と言う言葉に反応して、「旅するカメラ」のシリーズの何冊か著書を読んで、モノクロフィルムの世界に関心を持った。北京から帰国して、渡部さんが当時行っていた「ワークショップ2B」に参加しようとしたら、非常に人気が高くて、最初の年には入れなかった。そして再チャレンジして、晴れて「ワークショップ2B」に参加できたのは、2010年のことだった。

「ワークショップ2B」で、フィルム写真のこと、暗室作業だけではなく、写真史・美術史について学んだ。渡部さんは、アートのありかたや捉え方について造詣が深いので、お話を伺うのは、本当に楽しかった。

「ワークショップ2B」では受講後にグループ展を行うことになっていて、それにも参加した。それが、東日本大震災が起こった直後の2011年3月だった。余震や放射能の恐怖に怯えながら、会場の渋谷の「ルデコ」に行ったことを思い出す。

昨日も、渡部さんとモノクロフィルムの値上げやフィルムカメラの今後について話した。フィルムには厳しい状況になってきた。まだまだ家の防湿庫には、使っていないフィルムカメラが何台もあるのだが、昨年1年でフィルムを使ったのはリスボンに旅行に行った時だけだ。それ以外は全てデジタルカメラを使っていた。

それ以上に、もう何年も使っていないカメラがあるので、昨日も話にでた新宿のキタムラに売りに行こうかと思った。ライカの35mmのフィルムカメラは、M3、M4、M5、M6とCLがあるが、M5とCLはほぼ使ったこともない。防湿庫のスペースを空けるためにも、もう手放す時期かもしれない。

渡部さんの「銀の粒」の作品を見て、今年はもう少しフィルムを使おうかと考えながら帰ってきた。モノクロフィルムは、今年から値上がりしたが、家の冷凍庫には前に買ったフィルムがまだかなり残っている。問題は、環境問題に対応するために、自宅でのフィルム現像やプリントをやめてしまったことだ。渡部さんによれば、廃液の回収も今まで行っていた会社が止めてしまったので、今はできなくなっていると言うことだ。そうすると自宅では、現像液などは使えない。フィルムの値上げだけではなくて、他にもフィルムを使っていくためには解決していかなければいけないことが多い。

Instagramの担当者との秘密の会議

ソーシャルメディアのプラットフォーム企業は、場所を提供しているだけで、自らコンテンツを上げているわけではない。だから、たくさんの人が参加して、良いコンテンツをたくさん供給してくれないと、たくさんの人が見に来て、ページビューを増えない。そうすると、広告の販売が減って、収益が上がらない。彼らは、でできるだけ多くの投稿を必要としている。

プラットフォーム企業は、サービスを作って、たくさんの人が参加してくれるのを待っているだけかと思っていたが、そうでは無いようだ。

サンフランシスコに住むアーティストで大学生の女性のところに、Instagramから連絡があった。AIからのメッセージではなく、Instagramの担当者からの連絡だ。

この女性は、10万人近いフォロワーを持っているが、まだスターの域には達していない。しかし、すでにある程度の結果を出している上に、ポストとしているコンテンツが可能性あるとInstagramが判断したのだろう。それで、この女性は、Instagramの担当者と会って、フォロワーをさらに増やす方法についてアドバイスを受けた。

内容は、以下の通り。アドバイスを受けた女性が、自分のInstagram、Twitterやブログなどで開示している。

・Reelsが非常に重要。Reelsを使うことによって、リーチがさらに広がる。

・Reelsの投稿を4から7回、毎週行うこと。

ReelsはTikTokに似たビデオの機能で、Instagramが最近発表して、力を入れているので、Instagramの担当者が投稿進める事は驚くことではない。

さらに、いくつか投稿数についてInstagramの担当者は説明をした。

・Instagramのメインの投稿は、週に3回。

・Storiesについては週に8回から10回。ただし望ましいのは1日2回。

・長尺のビデオについては、Instagram TVに週に1回から3回投稿。

Instagramの担当者がアドバイスしたt投稿数が、かなり多いので、この女性は驚いたそうだ。確かに、これだけの投稿をすべて行うためには、フルタイムで作業をしないと無理そうだ。

これは、驚くには当たらない。そもそも、この女性にポテンシャルがあるとInstagramが判断したので、この会議が持たれている。その彼女の質の高い投稿が増えれば、それだけビューワーも、増えページビューも増えるので、Instagramとしては広告の販売で稼げる。Instagramの担当者としては、当然のアドバイスと思える。それは、Instagramにとって、意味があるからだ。

彼女がこの会議の内容を開示したことで、このInstagram担当者との秘密の会議が話題になっている。それは、Instagramが秘密を一部の人にだけ開示していると感じて、のけ者にされて不満を持った人や、この内容をそのまま実施すれば、自らもフォロワーを増やして収入を上げられると考えて、この情報をありがたいと思った人など様々である。

彼女が開示した投稿数等は、あまり意味がないと思うが。しかし、ここから学んだのは最初に書いたように、プラットフォーム企業はコンテンツ制作者である投稿者に対してあまり公でないようなサポートを行っていると言うこと、そして、会社の中に投稿者サポート部のようなセクションがあって、そこに何人か担当者がいると言うことだ。投稿を増やす事は、プラットフォーム企業にとって重要なのでこういうことを行っていると言うことが考えてみれば当たり前だ。この点について大変興味深く感じた。

FLoCがサード・パーティークッキーをリプレイスする、らしい

この数年間、ネットの世界でプライバシー保護のために、サードパーティクッキーを排除しようという流れができている。

クッキーは、インターネットのサイトのあるページを見る時に、ブラウザ側に情報を保存して、サイトのほうのサーバーがそれを認識して特定の情報を返したり、ログイン等を不要としてするような機能を言う。最初はこのようなログインの管理やページを見るときの情報の管理を行う機能だった。

サード・パーティークッキーが、プライバシーを侵害

この様なブラウザ側に保管された情報を、ファースト・パーティークッキーと言うが、これはそのドメインにしか対応せず他の機能は無い。これに対してサード・パーティークッキーは、複数のドメインをまたいで機能する。これにより、複数のドメイン間での個人の紐付けや、ウェブ上での行動履歴の把握、複数の情報を組み合わせた属性の把握のような目的に進化してきていた。このようなサード・パーティークッキーが、プライバシーの侵害に敏感になってきた現在においては問題になってきた。

このサード・パーティークッキーを利用したリターゲッティングと言われる広告の表示で、どのサイトに入っても同じ広告を表示することを可能にした。多くの人が広告に追いかけられて不安になると訴えることがあるが、これはサード・パーティークッキーの機能なのである。

そのために、AppleやGoogleはプライバシー保護の声に動かされ、サード・パーティークッキーを使わない方法を模索してきた。広告のテクノロジーは、サード・パーティークッキーを利用して機能しているので、サード・パーティークッキーを使わないと広告の効率が非常に落ちる。

Appleはサード・パーティークッキーをブロック

Appleは、広告に依存していない企業だ。だから、すでに、そのブラウザのSafariでは、サード・パーティークッキーを無効にする技術を導入済みだ。ITPを採用してすでに実用化されている。このITPは、Intelligent Tracking Preventionの略でサード・パーティークッキーブロックする機能を持っている。この機能により、Safariを使えば個人のプライバシーが守られるとAppleは考えている。広告のビジネスは関係ないからできることで、単にユーザーの立場だけを考えるからできることだ。

Googleも2022年までにはGoogle Chromeでサードパーティー空気が使えなくすると発表していた。AppleとGoogleの違いは、広告収入に依存しているかどうかの違いだ。Googleの基本的な収入源は広告だから、サードパーティークッキーが使えないと、広告のターゲティングの精度は著しく落ちるかと言うことではなく、ターゲティングそのものが不可能になる。これは広告に依存するGoogleのビジネスにとって致命的な問題だ。

Googleは集団でターゲットを捕捉

サードパーティークッキーを使わずに、ターゲットの行動や属性を把握する方法について研究が進められてきていた。それが、FLoCだ。FLoCは、発音はフラックで、群と言う意味の英単語と同じ発音だ。FLoCは、Federated Learning of Cohortsの略で、集団群の統合学習とも訳すのだろうか。

Googleの発表によれば、FLoCよって、サードパー・ティークッキーの95%の機能を果たすとされている。これはサード・パーティークッキーが、個人のブラウザを把握して、その情報により、属性や行動履歴を把握するのに対して、ブラウザが同様の動きをするグループを見つけて、その動きによって行動を把握するということだ。これにより、個々のブラウザのプライバシーが守られる。

FLoCは、今後ブラウザの Google Chromeに組み込まれて、ユーザの行動をグループとして把握して、広告やコンテンツの提供先に利用されることになる。現時点ではこれが、サード・パーティークッキーを,どの時点でリプレイするかわからないが、Googleが発表している通り、2022年までにはそうなるのだろう。

写真フィルムの危機

年が明けるころから、写真のフィルムの話題が、いくつか出ている。まず富士フイルムが、カラーネガフィルムPRO400Hの販売を終了すると言う。最終の出荷は、35ミリが2021年3月、ブローニーが2020年3月。生産終了の理由は、使用する原材料の一部が調達困難になったためとされている。この理由は、リリース上の理由であって事実ではないと思う。本当の理由は、あまり売れていないから、生産ラインを維持できないと言うことだろう。

この時代に、ここまで販売を続けてくれたことを感謝すべきだが、寂しい気もする。個人的には、カラーネガフィルムはほとんど使ってこなかったから、このフィルムにお世話になった事は無いのだが、フィルムをなくなると言う事は寂しいことだ。

フィルムの生産量は今世紀に入って急激に減っている。デジタルカメラの普及と軌を一にしてるからだ。2013年からは、経済産業省もフィルム生産量の発表をやめてしまっている。

もう一つの話題は、自分にも関係のあるコダックのT-Maxだ。年明けから値上がりをしていて、ヨドバシのサイトを見ると、35ミリの36枚撮りが1本で、なんと1680円。ブローニーが5本パックで8140円。だから、1本あたり直すと1628円ほど。昔は、300円くらいの感じだったと思うが、ずいぶん高くなったものだ。

かなり長い間、T-Maxばかり使ってきた。途中でイルフォードや、東欧系のフィルムに浮気して使ったこともあるが、いつもT-Maxに戻ってきた。とは言いつつも、環境に配慮して、自宅での現像を止めたので、去年使ったフィルムは、旅行で使った分のブローニーを30本ほどなので、それほど貢献しているわけでもない。自宅暗室も開店休業だし、多くの貸暗室も休業していたから使えないとうこともあった。一昨年に、購入した印画紙がまだそのままで、使わなければとちょうど考えていたところだ。

富士フイルムのケースと同じで、コダックには、倒産を乗り越えて、今の時期にまだ、モノクロのフィルムを作り続けてくれていることに感謝すべきだ。

フィルムを残していくためには、値段がいくらになろうと使い続けなければいけないと思う。フィルムカメラも何台もあるので、ただの飾りにしてはいけない。

冷蔵庫にはまだブローニーが10本ほど残っているが、35ミリフィルムは使いきっているので、何本か買おう。とは言いつつも1680円もするのであまりたくさんは買えないが。

デジタルシフトに関する調査結果を見て、考える

昨年からずっと続くコロナ禍で、私たちの生活は大きく変わった。そして、これは当分続くことになる。

大きく変わったって新しい習慣には、リモートワーク、キャッシュレス決済、オンラインでの動画視聴等のデジタルシフトがある。これについては、コロナ禍のために起こったと言うよりも、徐々に進展していた流れが、コロナ禍によって一挙に加速したと言える。

メディアブランズによるデジタルメディアの利用実態・意識調査

インターパブリックグループのメディアブランズが、15歳から74歳の2400人を対象に行った調査で、デジタルメディアの利用実態・意識が明らかになった。

この調査において、コロナ禍の中で変化した新しい生活を気に入っている人が17%もいると言う。理由は、リモートワークなどで通勤時間がなくなって、自由時間が増えたことなどが理由のようだ。確かに、長い時間をかけて通勤することや、大した用件もないのに取引先を訪問することなどの無駄な時間が多かったこと事実だ。それは、無くなって良かった。

しかし、個人的には、それよりも、外に出かけること、友人と会って酒を飲むこと、映画館に出かけること、写真展や美術展に出かけること、旅行に出かけることといったようなことが全くできなくなり、満足とは程遠い状況だ。

テレビ視聴や動画視聴等のメディア接触が増加

この調査によれば、新しい生活習慣で増えた時間は、テレビ視聴や動画視聴等のメディア接触に使われたという。これを年代別で見ると、若い世代ではソーシャルメディアに、男性40代以上はマスメディア・ウェブメディアに、女性30代以上ではメディアを伴わない生活行動(料理・睡眠など)に時間を使っていると言うことだ。これも、想定どおりの結果だ。

デジタルシフトに関して言うと、想定通りだが、映画鑑賞動画視聴が最も多い。家の近所のTSUTAYAも、昨年閉店してしまった。NetflixやAmazon Prime Videoなどに移行したと言うことだろう。

高年齢での食品・日用品のオンライン購入の増加

それ以外で多いのは、食品のオンライン購入、オンラインの出前サービス、キャッシュレス決済だ。デジタルシフトの利用を年代別で見ると、やはり若い世代で利用が進んでいる。ただし、食品・日用品のオンライン購入に関して言うと年齢が高いほど増えているが、これについては若年層はすでにデジタルシフトが住んでいたので、最近になって増えたと言うことではないのかと推測する。

ワクチンの接種が始まっても、今の生活様式がそう変わるわけではない。基本的には、リモートワークで通勤をしない、外出を控える、外食も減らす、と言うことになり、消費のパターンも大きく変わる。

スーツや衣類の需要が減って、女性であれば、化粧品への出費も減るだろう。通勤をしないので会社帰りに、酒を飲んだり友人と会ったりと言うようなこともなくなり、居酒屋などの飲食業は大きくな影響を受ける。

都心の不動産や居酒屋はどうなる

最近も電通がオフィスビルを売却すると言うような話題が出ているが、都心オフィス需要は減るのかもしれない。反対に、消費が活発になるのは、デジタル化関連の映像配信サービスや、通信料、PCやタブレットと言うようなデジタル機器の需要が増える。

調査の結果にも出ている料理の時間が増えると言うことで、家庭内での食品への出費や調味料・調理器具などの需要も増加が続くと思われる。

コロナ禍によって無理やりに起こった変化だが、リモートワークや動画配信キャッシュレス決済利用等はコロナがなくとも増えていったと思われるので、ワクチンの接種によって今の生活様式が変わったとしても、今後も増加は続くと思われる。

死者が5000人を超えた

アメリカでは、毎日のように4000人と言う死者が出ているが、日本も死者数が増加してきている。すでに5000人を超えた。しかも怖いのは4000人から5000人までの1000人の増加がたった14日間と言うことで、変異種の感染の広がりも考えると恐怖を感じる。

そういう状況ではデジタルシフトも身を守る術なので使えるものは全て使いたい気持ちになる。