BMIは詐欺か

体重の判定に使うBMIについて、「BMIは詐欺か」という記事を読んだ。BMIは、Body Mass Indexの略ではボディマス指数と訳される。キログラムの体重を、身長のメートル換算の二乗で割って得られる数値だ。この数値が、18.5以下だと痩せすぎ、18.5から24.9が標準、25を超えて25.0から29.9が肥満、30以上が超肥満と判断される。

BMI自体は19世紀からあるもので、考案したのはベルギーの統計学者だそうだ。

それが一般的になったのは、1970年代に、保険会社が被保険者の死亡リスクを算定するために体重と身長の関係を使っていたことに対して、ミネソタの生理学者が、BMIにより、正確に体脂肪を測ることができるとして導入を進めた。それが、一般的に広まったと言うことだ。

しかし、BMIでは健康の判断にならないと多くの医者が主張しているという記事だ。BMIは、個人の健康の判断には使えないという意見だ。

それは、BMIでは、体重が脂肪なのか筋肉なのか骨なのかわからないからだ。筋肉が多いアスリートが、BMIが高いと言うことが起こる。

歳をとると筋肉や骨が減って腹部に脂肪がつく。これは健康に大きな影響を与えるが、BMIだけで見ていてもわからない。

アメリカで行われた2016年の調査で、BMIと、インシュリン耐性、 炎症、血圧、中性脂肪、コレステロール、血糖値などの詳しい健康の測定値を比べた。調査対象者が4万人の成人なので、正確な結果が得られる調査だ。アメリカだから、この調査対象者の約半分が肥満と診断された。しかし、その肥満と診断された人の25%は、代謝の調査では健康とみなされた。

だが、BMIで標準とみなされた体重の人の31%は代謝的には不健康だった。つまりBMIの数値だけ見ていても、その他の血液検査など行わないと健康か不健康かの判断はできないと言うことだ。

しかもBMIが考案されたときは、標準とされたのは白人の男性である。だから女性やその他の人種には適用するのはあまり適切ではないと言うことだ。

BMIは、正確に健康の判断の材料にはならないということがわかってきたので、腹囲を測ることが始まった。これにより腹部の内臓脂肪量がわかる。腹部の内臓脂肪が増加すると、糖尿病、高血圧、心臓病などのリスクが上昇するからだ。内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて病気のリスクを高めるということがわかっている。

20年ほど前から健康診断の特に腹囲を測って85センチを超えていると生活習慣病の疑いをかけられると言うことが始まった。

しかし、医者の意見によっては、腹囲も正確ではないという。やはり、血液検査が正確のようだ。

健康診断の時には、血糖値や中性脂肪を測っているから。腹囲を測っても、あまりそれ自体に意味もない。しかし、個人的にも普段体重を計る。これはこれで体の変化を知ると言うことでは意味がある。年に1度しか検査しないが、血液検査によって血糖値や中性脂肪、コレステロールの量を測っていくことが重要のようだ。血液検査だけ、年にもう一度してみるということも手かもしれない。

ソーシャルメディア・ショッピングの台頭

総務省のインターネット利用状況調査によれば、私たちは、インターネット利用時間のかなりの部分をソーシャルメディアの利用に当てている。電子メールの送受信や、情報検索と並んでソーシャルメディアが利用目的の上位に来る。そしてこれは年齢が若ければ、ソーシャルメディアの利用がインターネット利用のトップである。

ソーシャルメディアは、スマホの普及と両輪で普及が進んだ。私たちの生活の中で、最も重要のメディア活動と言って良いだろう。仕事や高年齢者を除けば、友人・知人との連絡にメールを使うケースは少なくなってきた。ほとんどの場合はソーシャルメディアのメッセージ機能を使って連絡を取り合う。

さらに情報を検索する際にも、Googleを使って「ググる」のではなく、ソーシャルメディアで#を使って「タグる」と言うことが主流になりつつある。なぜなら。「ググった」場合には、ウェブサイトに載せられている、少し古い情報しか検索に引っかからないが、「タグった」場合には、たくさんの人が投稿している最新の情報が手に入るからだ。

ソーシャルメディアが生活の中心になるしたがって、各ソーシャルメディアの会社はショッピングの領域にも進出を始めている。例えばInstagramは2018年にショッピングの機能を追加して、2019年にはショッピングの機能を広告配信に利用できるようにした。これにより、オンライン販売を行う広告主が増加した

ショッピングの機能では、投稿内に値段と商品名を表示するタグが付いており、そこから販売サイトに飛んでいける。この機能がついてから、投稿から直接購入ができるので利用者には利便性が増し、広告主にも直接販売が増加して大きなメリットとなった。

Amazonには、購入目的を持った人だけが訪れ、衝動買いは発生しないが、Instagramでは雑誌を見るように写真を見ている人が衝動買いをする可能性がある。

そのInstagramは、アメリカで新しい実験を始めた。ショッピングの中にDropsと言うタブを追加した。これは話題になりそうな新製品の情報を得るための機能である。既にファッションや化粧品の会社がこのDropsを利用して新商品の告知を始めている。まだ、日本での公開時期は分からないが、いずれ日本市場にも登場するだろう。

ソーシャルメディアの各社とも、ショッピングの機能を強化しており、ソーシャルメディアでの販売は2020年は38%の増加を見たと言う。InstagramやFacebookだけではなくTikTok、Pinterest、 Snapchat YouTube、 Twitterなどショッピングの強化を始めており、今後リアルの店舗やAmazonの脅威になると見込まれている。

eMarketerによれば、2021年のソーシャルメディアショッピングの売り上げは370億ドルに達する見込みだ。

クッキー時代の終焉と広告費

2020年の日本の広告費は、コロナ禍の影響受けて、前年比88.8%の6兆1,594億円となった。これはリーマンショックと東日本大震災の後の落ち込みから8年かけて回復してきた成長分がすべて帳消しになった計算となる。

2020年の広告費は全体では、前年比88.8%だが、マスコミ四媒体広告費は前年比86.4%と大きく減少した。一方、インターネット広告は前年比105.9%と成長率は減少したが、成長は続いている。

2019年にインターネット広告が、テレビ広告を抜いたと話題になった。そして、2020年にはインターネット広告の総広告費に占めるシェアは36.2%と、マスコミ四媒体広告費のシェア36.4%とほぼ互角となっている。

インターネット広告の成長は、私たちのメディア接触の変化によるものが大きく、スマホを中心に、ほとんどの時間をインターネットを経由する情報に接触している。NHKが発表した国民生活時間調査でも、インターネットに使われる時間が伸びている。少し驚くのは16歳から19歳のテレビの接触時間だ。この年代の53%は1週間に1度もテレビに接触しないと言う。

インターネット広告の急速な成長は、このようなメディア接触の変化の結果だ。だが、もう一つの理由は、インターネット広告の高いターゲット捕捉精度である。その精度を支えているのが、第三者クッキーの様な個人のインターネット上の行動履歴を捕捉する技術だ。

しかし、この第三者クッキーによる広告配信の時代は終わろうとしている。Googleは第三者クッキーを来年にはサポート終了としている。そして、AppleはiPhoneユーザの識別方法であるIDFAの広告への情報共有可否をユーザーに選択させる仕組みをすでに導入ずみだ。IDFA (Identifier for Advertisers) とは、Appleがユーザーの端末のIDで、広告主はこのIDを使ってユーザーの行動履歴を捕捉して、広告を配信することができる。

iOSの四月のアップデイトのiOS14.5以降では、ユーザーはIDの共有の可否をアプリ毎に選ぶことができる。調査によれば、回答者の54%が、共有を不許可にしたという。

その結果、広告主がiPhoneユーザーのデータを取得する能力は大幅に影響受けている。

別の調査の2021 Consumer Trends Indexが世界の5000人の調査の結果を発表している。過去の購入の記録から、別のものを推薦されるのは良いと答えている人が73%いる一方、66%は、ウェブでの行動履歴により、広告に追いかけられることを気味悪いとしている。一般的には、多くに人は自分のウエブでも行動履歴はプライバシーと考えて、共有することを望まないし、他人から覗かれたくないのだ。

予定されている来年の第三者クッキーの終了とIDFAによるトラッキングの制限により、広告ビジネスが大きく変わる。今後は、このような技術に頼るのではなく、20数年前にセス・ゴーディンが提唱したように、広告主は顧客からパーミッションをとって、コミニケーションを行うと言うことが主流になると思われる。

その際に、広告の役割は今とは違ってくる。行動履歴ターゲティングのような広告は、見込み客を特定し、最適なタイミングで広告を配信することができたが、行動履歴トラッキング終了後の広告は、その精度が同じようなことができない。すでに広告主が顧客からパーミッションをとってコミュニケーションを行う環境で、インターネットの広告をどのように使うかと言うことについては、これから様々なトライアルがなされるだろう。それが結果としてインターネット広告の成長にどのような影響が出るのか現時点ではまだわからない。

ワクチンは長期に有効か

今日にも緊急事態宣言の延長が決定されるようだ。新規感染者数は先週より落ち着いてきて4000人程度だが、先日来の第4波で入院患者が限界まで増えていると言う。

対策の切り札のワクチンの接種は、ゆっくりとしか進んでいない。なかなか予約ができないと言う話をよく聞く。今年ワクチンの接種が始まると言うことが予定されていたにもかかわらず、政府は接種体制を以前から整えなかったのだろうか。アメリカでは薬局でも接種できるような体制をとっている。日本よりは数ヶ月早く接種が始まっているが、すでに1度でも受けた人は国民の50%に達していると言うことなので、2億人に近いと言うことだ。一方日本はまだ760万人。

しかも、同じコロナウイルス用のワクチンなのに、たった数百人の治験で2ヶ月もかけた厚生労働省は何を考えているのだろうか。その2ヶ月がなければ、もう少し接種率が上がっていて、第4波はなかったかもしれないと考えると悲しくなる。

コロナウィルス対策としては、飲食店の休業や国民の自粛のみで、有効な対策がとられていないことに、国民の1人として残念に思う。色々な意味で、日本と言う国の劣化が進行してしまったと言うことなのだろうか。

ワクチンの接種が進んで、重症化する患者数が少なくなるまで、以前の日常生活は戻ってこない。そのワクチンの効力が、どの程度持つのか分かっていなかったが、最近の研究によれば、少なくとも1年は効力が残り続き、場合によっては一生残る可能性があるそうだ。

コロナウィルスに感染して、その後ワクチンを接種した人は、ほとんどの場合ワクチンを再接種する必要がないようだ。ただ、感染せずに、ワクチンを接種した人は、免疫力を強化するために、再接種の必要があると言うことがわかった。

研究によれば、アメリカの大学チームは、コロナウィルスに感染した77人の血液サンプルを3ヶ月ごとに採取して分析した。感染後に体に抗体ができるが、抗体は徐々に減少していく。しかし、骨髄にメモリーB細胞と呼ばれる免疫を保持する機能が残り、少なくとも12ヶ月は効力を持って、再び感染したときに抗体を作り出すと言うことだ。

コロナウィルスに感染した後にできる抗体は徐々に減少するが、このメモリーB細胞により、再度感染した際に、抗体を新たに作り出すと言う体のメカニズムは素晴らしいものだ。研究所によれば、いろいろな感染症にかかった時にそのたびに抗体を作り出して、それが血液に残っていれば、早晩に血液はドロドロになってしまう。しかし、必要ないときはその抗体は減少し、骨髄でメモリーB細胞と言う形で非常時に備えると言うメカニズムらしい。

しかし1度の感染で十分なメモリーB細胞ができるわけではなく、感染者でも、やはりワクチンの接種が一度は必要だということがわかった。

ただし今後コロナウィルスの変異種が現れるたびに、効力があるかどうかはまだわからない。風邪に何度もかかるように、多くの変異種に対して体の免疫システムが対抗できるようになっていない可能性もある。

しかし、今年受けるコロナウィルス・ワクチンの接種により、しばらくの間は免疫を持つとすれば、今回のコロナ禍は収束する。そして来年以降またワクチンの接種を受ければいいわけだ。新たな変異種が登場していれば、それに対するワクチンも開発されるだろう。基本的な免疫がメモリーB細胞で保持されていれば、重症化は防げるのではというのは私の素人考えだが、ありそうに思える。

ともかく今の非常事態宣言を終わらせるには、ワクチン接種しかないわけで政府や自治体による迅速な体制の構築を望むばかりだ。

AmazonのMGM買収が決定

MGM が、84億5000万ドルでAmazonに売却される。この価格は、AppleやComcastが交渉していた価格の40 %増だそうだ。

これでAmazonが、新作はもちろん過去にMGMが制作した映画の配信権を得るのかと思ってたら、違った。MGMは、すでに1986年以前に制作した作品の権利を売却済みだった。今はMGMの過去の作品、「雨に唄えば」、「オズの魔法使い」、「風と共に去りぬ」などは、Warner Bros.が所有している。

Amazonが大金を払って、MGMの買収をする理由は、定額映像配信サービスの競争が激しいからだ。Netflixが先行して、Amazon Prime Videoが追いかけているところに、Disney+、HBO Max、Apple TV+、Paramount+が参入して.この市場は加熱している。

MGMが所有している、映画の権利としては、007ジェームス・ボンドが最大と思われるが、MGMはその権利の半分しか所有していない。残りの半分は、プロデューサーであるイギリスのブロッコリー家の兄弟が所有している。バーバラ・ブロッコリーと、マイケル・g・ウィルソンの兄弟は、ジェームスボンド映画のすべての権利を所有し、映画製作についてのすべての決定権を持っている。これは20年前に、彼らの父親がこの映画の権利を彼らに残す以前から、ジェームス・ボンドの映画はブロッコリー家のものだった。

今回のAmazonの買収について、兄弟は、全世界での劇場公開のための映画を今後も作っていくとコメントを発表している。

HBO Maxは、コロナ禍の特別処置であるとは言え、劇場公開と同時に今年のWarner Bros.の新作映画を全て配信する。これは定額配信サービスの顧客獲得競争の大きな武器になる。しかしAmazonがMGMを買収しても、そのような武器として使えるかどうかはわからない。

Amazonは710億ドルのキャッシュを持つ会社であり、その時価総額は1兆6400億ドルと言う途轍もないものだ。日本で1番大きいトヨタ自動車の時価総額は、ドルベースで2000億ドル程度だからAmazonの8分の1と言うことになる。

Amazon Prime Videoは、Amazon Prime会員のサービスとして無料でついてくる。アメリカでは日本より会費は高く、年119ドルあるいは月13ドルとなっている。日本では、会費は年間4,900円、または月額500円。これに音楽や無料配送がついてくるので単純にNetflixの会費とは比べられないがNetflixよりも安い。

しかし、これは、Amazonの戦略で、顧客をAmazonの経済圏に組み込んで離さないための仕組みでもある。アメリカでは、AmazonPrime会員は、年間で平均3000ドル使うと言うことだ。これは、AmazonPrime会員になってない家庭の倍の購入金額だと言う。その会員が、2億人に達している。日本では会員数は非公表で分からないが、数百万人と言われる。

だから、Amazon Prime Videoのライブラリーを充実させて、会員を増やすことは単に配信サービスだけの問題ではない。その点で、Netflixに比べてECサービスまで提供できるAmazonの強みだ。

Amazonが、Netflixなどに対抗して、Amazon Prime Videoのラインナップを強化しようと思えば、映画に関して言うとMGM以外に選択肢はなかった。

他の映画会社は、すべてコンテンツ・メディア企業のグループに組み込まれており、それぞれがDisney+やHBO Max、Paramount+のような配信サービスを持っている。配信サービスを行っていないSonyグループの映画会社、SonyPicturesは、過去の映画やテレビの作品の権利をNetflixとDisney+とライセンス契約を結んでいる。その契約金額は30億ドルだ。

そのように考えると、他に選択肢がなかったので、40%ものプレミアムを支払って今回の買収に至ったのだろう。

結局、過去の作品を売却したとは言え、MGMは今でも4,000もの映画作品のライブラリーを所有している。「ロッキー」、「ロボコップ」、「ピンクパンサー」、「羊たちの沈黙」とジェームスボンドの映画以外にたくさんの有名な映画が含まれている。また、過去のテレビ番組のライブラリーも持ち、ドナルド・トランプが有名になった「The Apprentice」の権利も所有している。

もちろん、MGMは、新作も制作しており、個人的に最も興味がある、リドリー・スコット監督の「House of Gucci」は楽しみだ。このような作品も劇場と同時か後かは別にしてAmazon Primeで見られるようになると言うことだ。

Amazon自身も、Amazon Studioを持ち、積極的に自ら制作を行っている。「ロード・オブ・リング」のテレビシリーズは、史上最高の1シーズンの制作費と言う4億6500万ドルをかけて製作中。またエディ・マーフィーの「Coming to America」の続編に1億2500万ドルを払って権利を取ったり、クリス・プラットの「The Tomorrow War」には2億ドルを支払っている。

Amazonは、ECがメインとは言え、MGMの買収や自社製作の作品でラインナップを充実させれば、Amazon Prime会員の一部という強みも生かして、定額配信サービスの競争でも勝ち残っていくと予想する。では、どこが脱落するかというと、Netflixは世界中でコンテンツを製作し、1位の強みがあり別格。Disney+は独自のコンテンツがある。そこに割って入るには、Apple TV+、HBO MaxとParamount+は難しいと考えている。

ビットコインと、NFTと、マチュピチュ

ビットコインの価格が乱高下を繰り返している。一時は60,000ドルを超えていたものが、今は38,000ドル程度。このように乱高下を繰り返すものは、通貨とは呼べないと言う意見もある。ほんの一年ほど前には、10,000ドル程度だと思うが、それが一気に6倍にもなったのだ。

ビットコインは、通貨ではなく、投機やギャンブルの市場と考えれば良いのかもしれない。お金があれば買ってみるのは面白いだろう。株式市場も同じだが、人々が見ているのは期待値であって、現在価値ではない。デジタルであることによって、将来価値が上がるのではないかと言う多くの人の幻想をそこに見る。

NFTも同様だ。Beepleのデジタル絵画が、約7,000万ドルで3月に落札された。これがすごく話題になったが、これ以外にもたくさんのデジタルで作られたものが販売されている。デジタルなので、無体物だから、「もの」と言って良いのかよくわからないが、結果的にできたデジタルの動画や絵画だ。最近、オークションでYouTubeの動画が販売された。価格は約76万ドルだ。2007年に話題になったイギリスの2人の幼児の動画だ。この動画は、「チャーリーが指を噛んだ」とタイトルされている。父親が2人の息子を撮影し、名付け親である知り合いに見せるためにYouTubeでプライベートモードで投稿したものだ。親類も含めて見たい人が増えたので、パブリックに公開した変更したところ話題になった。その再生回数は、9億回に達したと言う。

オークションで落札されたのでYouTubeからは現在は外されている。残っているのはオークションの告知用のものだけだ。これももうすぐ消されるのだろう。オークションのサイトはこちら。しかし、デジタルなので複製されたものが、今でも世界中で見られる。

落札者は、オリジナルのデータを所有していると言うことがNFTで証明される。デジタルで複製されたものを所有すると言うことの意味がよく分からなかった。しかし、ビットコインのように将来価値が出るものとして投資をすると言う様に考えて、やっと意味が理解できた。落札者は、有名な歴史的な価値があるデジタルの動画を「所有」していると言えることに意味がある。フェルメールを持っていることと同様ということだ。

今やNFTで販売されているものは様々なものがある。その1つは、Super Worldと言う会社が販売している仮想不動産だ。この会社は、現実の地球を640億の仮想不動産物件として分割した上で、1区画を約250ドルで販売している。既に何千もの物件が売れていると言うことだ。特に人気が高いのは有名な建物や名所の物件だそうだ。エッフェル塔やローマのコロッセウム、ニューヨークのマンハッタンのタイムズスクエア、ロンドンのPiccadilly Circusは既に売却済みだと言う。

この250ドルで販売されている仮想物件は、現実世界を100メートル× 100メートルで区切っている。購入する人は、1人2000ドル程度を使っていると言うことだ。つまり、何区画も同時に買っている。

昔、月の土地を売ると言うビジネスがあって、購入した人がいた。それは洒落を理解して買っただけであり、現実的な投資ではなかったはずだ。

しかし、このSuper Worldは本気でビジネスをしようとしているようにも見える。それはビットコインが最初は0.0008ドルだった価格が6万ドルまで値上がりしたことを知っている我々が、この仮想空間の土地も将来値上がりするかもしれないと言う投機心を煽ってビジネスしている。彼らのウエブを見ると、今ならマチュピチュも255ドルほどで購入できる。

このように見ていくと、NFTへの関心がエネルギーになって、バブル化している。それが、人々の投機心を煽っている。

実際にビジネスとはそのようなもので、人が買えば、また誰かが買い、それが続くとバブルが発生する。しかし、マチュピチュを購入したところで、そこに住めるわけでもないし、いつか誰かが気がついて、バブルが崩壊するか、Super Worldだけが仮想の地球を販売できるわけではないので、同様のビジネスが乱立して、Super Worldの販売している仮想物件の価格が無価値になると言うシナリオもある。

ともかく、デジタルへの関心があまりにも高く、ビットコインのことを考えると同様のことが起きると想像する人がたくさんいるようだ。

デジタルでできること

このところ、雨が多い。すでに東海までは梅雨入りしている。例年より20日以上も早いそうだ。雨で外に出られない上に、緊急事態宣言の延長が議論されている。すでに、各地の新規感染者数はピークアウトしているが、感染者数の急激な増加で医療体制が逼迫しているという理由のようだ。6月20日まで緊急事態宣言を続けて、変異種を含む新型コロナウイルスを押さえ込んだまま、オリンピックにという考えなのだろう。

出かけるところもないし、雨で近所の散歩すらままならないので、本を読んだりして過ごしている。元気が出ないので、なるべく元気のでる音楽が良い。Neil Youngもよく聴いている。その中で秀逸なのが、Pearl JamとNeil Youngが一緒に演奏しているRockin in the free worldだ。2011年のトロントのコンサートのものだ。

Rockin in the free worldのライブのビデオはいくつもYouTubeにあるが、これは面白い。Pearl Jam はもちろん素晴らしいし、地元トロント出身のNeil Youngが登場して、会場の雰囲気が最高潮になる。この会場にいることができていたら最高だったろう。

映像が素人っぽくてよくあるコンサートの勝手な録画かと思ったが、カメラの場所がたくさんあって編集されている。といっても公式ビデオの感じではないので、不思議に思ってコメントを見たら、YouTubeのいくつかの映像から編集したとのこと。音もPCで聞いている限りでは問題は感じない。最初の画面に元のビデオをあげた人の名前がクレジットされている。

この演奏自体すごく良いということもあるが、このTouTubeの映像も視点が動いてすごい臨場感だ。こういうものを見るとデジタルのすごさを感じる。会社が販売用にプロを雇って作ったのでなく、個人が勝手にビデオで違法に録画したものをネットから集めて編集すると、売り物よりすごいものが出来てしまう。

著作権とかビジネスとか道義的責任とかすべて忘れてしまうと、こんな素晴らしいミュージッククリップができてしまう。勝手な録画と編集でも、素晴らしい作品になっているので、Pearl JamとNeil Youngや著作権者もこれを消せとは言わないのだろう。10年間もYouTubeに残っていて700万回以上再生されている。これがデジタルとネットのすごさなのだ。これができた過程が、まるでGoogleかAppleの広告になりそうなビデオだ。

カメラ断捨離と残したカメラ

カメラの断捨離を行った。大型と小型の防湿庫を持っているが、それぞれカメラがぎっしりで取り出すのも大変な位だった。ステイホームで家の中を片付けたりして、防湿庫に行き着いたと言うことだ。

手順としては、レンズマウントを減らすと言うことを行なった。35mmでは、このためにニコンFマウントとライカMマウント以外のカメラはすべて整理の対象にした。中判も整理して、ハッセルブラッドとローライフレックスのみ残した。古いデジカメは当然のことながらゴミだ。

ニコンとライカに関しては、使用頻度を考えて使わないものと、愛着がわかないものは処分の対象だ。

まず、ニコンでは、FマウントとではないニコンS3は、長い間使っていたがさよならだ。Fマウントでも、ニコンFとF2ももう使わないという判断だ。残したのは、愛着のあるS3と、よく使うF100だけとなった。

ライカでは、LマウントのバルナックFIIIは最初から整理の対象だ。キャノンのLマウントも同様。ライカMマウントでも、あまり使わなし、あまり好きでないM5とCLは残さなかった。今後使う可能性はほとんどないからだ。

同様に、中判で整理したカメラは、最近ほとんど使っていなかったMamiya 7IIとフレクサレット。

オリンパスやキャノンのたくさんのフィルムカメラや、アダプターを介して使ったその他のレンズマウントのレンズも手元からなくなった。

防湿庫の中がすっきりして、カメラを取り出すのも楽になった。結局残ったのは、ニコンがF3とF100だけ。ライカが、M3、M4、M6となった。中判では、ハッセルブラッドとローライのみ。これに、デジカメではライカM-PとフジのX100Fと言う体制だ。

このところ旅行にフィルムカメラを持っていく場合でも、ローライが中心になっているので、35mmのフィルムカメラの使用は極めて稀となってしまった。通っていた市ヶ谷のカロタイプも営業してない日が増え、自宅の暗室があまり稼働させていないこともあり、プリントをしていないことも影響している。

個人的にも2019年まで忙しい日々だったことも、大きかったかもしれない。何かに追いかけられているように、のんびりと写真を撮っている雰囲気ではなかったのだ。これから、写真をもっと撮ろうと思っているところに、コロナ禍で旅行もままならない。

整理の時に、防湿庫からカメラを出して、屋上のテーブルに並べて見てみると、今回残したカメラでも、もしもう1段厳しく選択をすると、脱落するものがある。どうしても残したいものを考えると、最終的に残るのはニコンF3、ライカM3、M4とローライフレックスだけになるだろう。

今使っているデジカメは、この数年のうちにはゴミになるだろう。しかし、フィルムカメラのこの4台だけはきっと手元に残っていくはずだ。

愛着のあるM3とM4だが、撮影に使う時には、M4に軍配が上がる。フィルムの交換が、M3はやはり面倒だ。M4から改良されたフィルムの「ラピッド・ローディング・システム」は簡単だし、巻き上げも楽だ。しかし、M3とM4の価値は、撮影だけでなく、機械としての美しさがあるからこれだけは、どうしても手元に置いておきたいと思っている。

Googleフォトの無制限終了と写真のクラウド保管

スマホの写真を保存しているGoogleフォトの容量無制限が5月中で終了だ。5月中は、「元のサイズ」だと、最大15GBまで無料だが、「高画質」では無料で無制限に使える。だが、6月に入ると「高画質」でも、最大15GBまでしか無料で保存できなくなる。

Googleフォトに保存しているのは、主に、このブログで使っているようなiPhoneで普段撮っている写真で、カメラで撮った写真は保存していない。

この機会に、何台ものHDDに溜まっている古い写真をGoogleフォトにアップロードしている。古い写真のバックアップが目的だ。ようやく、保存すべき写真は、あらかたアップロードが済んだ。デジカメの初期の古い写真は、jpegが多く、サイズも小さいから「高画質」でも十分だ。

今までハードディスクを何台も使ってバックアップを取ったりしてきている。しかし、これが、限界だと今回、写真を探して見て思った。時期も機会も違う写真が六台ものHDDに散らばって、探すことも難しい。普段から整理が悪いことの結果だ。この機会にカメラで撮った写真のRAWデータもクラウドで管理することを検討し始めた。

どうせ、何年か毎に、HDDを、最近ではSSDを買って、データをコピーしてきた。それも、一台では不安なので二台にコピーしてきた。「台」と書いたが、昔のHDDと違って最近はSSDで、大きさも昔のマッチ箱のようなサイズだ。場所は取らなくなったが、これが何台もあると、どこに何が入っているか分からなくなる。Googleフォトのように時系列に一覧することができると写真を探すことも便利になる。

今回の作業をきっかけに、クラウドの有料プランへの移行を考え始めている。いま契約しているのは、写真保存の目的ではなく、仕事で使ってきた資料や、大学の授業の準備のためだが、EvernoteとNotionがある。これは、どちらも写真の保存の用途に適しているのか、よく分からない。もう少し使い方を研究しなければいけないだろう。

それから、AmazonPrimeの契約をしているので、AmazonPhotosは使える。ただ、インターフェースが良くないのか、一度使って放棄している。Amazon Driveに資料を保存しないから、EvernoteとNotionの契約をしているほどだ。Evernoteは10年以上、Notionは昨年から使い始めた。Notionを使い始めたのは、大きなサイズの動画の保存ができるからだ。インターフェースがEvernoteより良いので、基本的にはNotionに移行しようかと考えている。この両方にお金を払うのは無駄だ。

だから、クラウドを検討する前に、すでに契約しているAmazon Driveや、EvernoteとNotionを使ってみると言う選択肢がある。

これが写真の保存に向いていないとすれば、写真専用として、他のクラウドサービスだ。Googleフォトの有料、iCloud、Dropbox、AdobeCCフォトプランが候補になる。

写真を保存すると言うことになると、今のHDDやSSDは2Tだから、最低でも1Tの契約をしなければいけない。そうなると、年額は以下の通り。

Googleフォト 2TB: 13,000円

iCloud  2TB: 15,600円

Dropbox  2TB: 14,400円

AdobeCCフォトプラン 1TB: 23,760円

価格的には、Adobeが脱落に見えるが、すでにPhotoshopを使って、支払いをしているので、こちらに切り替えると言う方法もある。ただし、1Tだ。

金額的は、Googleフォトが少し安いが、家族から、iCloudを有料に切り替えたいと言う要望が出ているので、それと合わせて、iCloudと言う手もある。パソコンもスマホもAppleだから、使い勝手も良さそうだ。

こう書いていると、だんだんiCloudに向かっているが、もう少し考えてみよう。それに、2Tと言っても今までの写真を整理しても、すぐに容量がいっぱいになる。やはり、SSDを併用して、残しておきたいRAWデータのみをクラウドに保存する形式になるだろうか。

デジタル写真になって、同じようなカットをたくさん撮っている。フィルムの時代にも、フィルムに現像やプリントで傷がつく可能性を考えて、2枚同じカットを撮るようにしていた時代からの癖だ。だから、SSDを併用して、なるべく早く写真を整理して、必要な写真だけをクラウドにあげるようにしなければいけないだろう。

ということで、まず、Amazon Photosを試してみること、EvernoteとNotionが写真の保存と一覧に適しているどうかの確認が最初だ。どちらもうまくいかないようなら、iCloudかな。

Google1号店

IT企業の直営店と言えば、Apple Storeが頭に浮かぶが、Googleも最初のリアル店舗をニューヨークに出すらしい。

Googleが計画しているのはニューヨークのチェルシー地区で、5,000平方フィートと言うから、460平方メートル程度と言うことになる。巨大なとも言えないが、かなり大きなお店である。Googleが売っているリアルな商品は、NestのサーモスタットやスマホのPixcelそれにフィットネスのFitbitだけだ。だから、充分すぎるほどの広さなのだろう。

Apple Storeが高価なパソコンなども扱ってのに比べると、Googleの商品は単価が安いから店舗運営の採算は合わないことは確実だ。

Googleは、すでに2010年に購入したニューヨーク・ニュージャージー港湾公社のビルの1階を改装するだけだから採算は関係ないのだろう。

開店は、2、3ヶ月程度先のようだ。ニューヨークでは、店舗でのマスクの着用を義務を今週、解除したから、リアルの店舗に人が集まるのも時間の問題のようだ

Googleは、すでにこの地域に拠点を持っておりビルをいくつか買収して、社員が1万1千人働いていると言う。私が住んでいる頃は、チェルシーは、おしゃれな住宅エリアだったと言う印象だ。友人の家があったり、オフィスが少し東のユニオン・スクエアの近くだったから、ランチにチェルシーまで足を伸ばしていたので馴染みのあるエリアだ。今はオフィスビルが立ち並ぶような、違う雰囲気になっているようだ。それでも、観光名所にもなっている「ザ・ハイ・ライン」のような場所もあるし、グリニッジビレッジにも近いから、多くの人も訪れるだろう。

Googleにとっては、これがリアルの店舗の1号店。今後の計画はよく知らないが、Apple Storeになるのは、まだまだ時間がかかるだろう。Apple Storeは、2001年にオープンした。その後徐々に店舗を増やし現在の店舗数は511と言う。その当時、パソコンメーカーが直営店を持つと言うことに驚いたが、実際店舗に行ってみて、店の雰囲気やサポート体制などを体験すると、リアルの店舗の価値を実感した。Appleの世界観にあった店内装飾はAppleのブランド価値の向上にも大きく寄与した。売っているものも、安いものから数十万円するパソコンまであるので、単位あたりの売り上げ金額もかなり大きく、ビジネス的にも健全のようだ。

一方の雄のMicrosoftは、Appleから遅れて8年後の2009年に直営店の展開を開始した。しかしApple Storeのように全世界で広がったわけではなく、北米、英国、オーストラリア、プエルトリコにとどまっていた。しかし、昨年2020年に、この店舗を全て閉鎖している。

この両者の違いはよくわからない。MicrosoftもパソコンからゲームのXboxまで商品があり、タブレットのSurfaceも売れている。周辺機器まで含めるとかなりの点数があると思う。想像するのに、MicrosoftにとってはハードウェアのビジネスやB2Cの商品はおまけであり、リアルの店舗を経営していくだけの熱意がなかったと言うことなのかもしれない。

Googleのリアル店舗は、AppleとMicrosoftのどちらのパターンになるのか。Googleの持つハードウェア商品の現時点の品揃えを考えるとどうもMicrosoftのパターンのようにも思える。検索広告で莫大な収入を上げているGoogleにとっての、お遊びのようなものなのか、それともFitbitのようなハードとサービスの一体型の商品を今後も計画しているのか。よくわからないが、もしそうだとすればリアルの店舗は大きな意味を持つ。