楽天、Amazon、Shopifyの争い

パンデミックが起こって、人々はリアルからオンラインに活動を移している。リモートワークで、娯楽もオンラインで行っている。ショッピングも同様で、オンラインショッピングが急増しているのが2021年の現状だ。

スモールビジネスが、オンラインショップを始めようとすると、2つの方法がある。1つは自社ECサイトをスクラッチから始める方法。ウェブサイトを構築して、発注や決済の仕組みを組み込む。技術的にはたくさんのサービスがあるが、すべてを行うのは簡単ではない。しかし、問題は、購入客にどうやって見つけてもらうかだ。広告をたくさん出さなければいけないかもしれないし、SEOの対策に手間をかけなきゃいなければいけないかもしれない。また同時に、リアルの店舗運営しながらも、ウェブサイトを管理して、オンラインの受注をの取り扱いもしなければいけないと言うことになる。

もう一つの方法は、楽天やアマゾンのような、既に多くの顧客がいるモールに出店することだ。この方法だと、購入客を集めるための努力は少ない。また受注、決済、発送等についても、代行してもらえるかもしれない。欠点は、スモールビジネスにとっては多額の出店料や手数料がかかることだ。また、独自のオンラインショップではないので、いつまでたっても自社のブランドイメージを確立することができない。あくまでも、巨大モールの一店舗ということだ。

自社で独自にオンラインショッピングを始めるときに、候補としてベンダーの候補となるのは、Shopifyだ。Shopifyはカナダの会社で、世界中でオンラインショッピングのサービスを行っている。オンラインショッピングのテンプレートや決済システムを揃えて、月額の利用料払えば、すぐにオンラインショッピングのサイトを構築できる。必要な各種のツールが利用でき、自社で面倒なシステムを構築する必要がない。

しかも、この利用料が安く、もっと安いベーシックなら月額29ドルから始められる。日本にも進出しているが、全世界で1,000,000以上のサイトで利用されている。

利用している企業は、スモールビジネスだけではなく、大手企業も多い。バドワイザー、レッドブル、ネスレなど大手企業も多い。日本においては、楽天と提携しており、楽天に出店している企業の自社ECサイトの構築も手がけている。

自社ECサイトのニーズに対して、Amazonも動いた。今年1月にオーストラリアのSelzを買収した。Selzは、Shopifyと同様のサービスを提供する企業だ。Amazonは、出店ニーズだけではなく、自社ECサイトを展開しようとする企業にも対応しようとしている。

D2Cがはやりとなり、多くの企業が顧客との直接のつながりを持つために様々な活動を始めた。そのような場合に、簡単にオンラインショッピングを始められるShopifyは最も合理的な選択になっている。この市場に対してAmazonはSelzを使って参入する。

企業にとって、Amazonや楽天で販売していても、自社のプレゼンスを確立するためにオンラインショップを独自に持ち、顧客との関係を直接作っていきたいはずだから、このニーズは今後も高まると考えられる。この市場で圧倒的に強いShopifyに対して、Amazonの膨大な顧客や出店者と組んだSelzがどのようなビジネスを展開するか注目が集まる。