LDK+Wの住宅

日経の記事でLWDKという言葉を見た。従来のLDKにワークスペースを意味する「W」を加えたものだ。

在宅勤務を前提に仕事場の機能を加えた住宅の建築様式である。テレビでよく広告を見るオープンハウスが取り扱っているようだ。通常の住宅にWを付け加えるには15万円から40万円の費用がかかる。そのパターンも、オープンタイプ、セミオープンタイプ、クローズドなどいくつから選べるようになっているそうだ。これは、欲しい人が多いに違いない。ZoomやMicrosoft Teamsのようなリモートワーク用のシステムでは背景が変えられる機能が備わっているが、専用のスペースの方が働きやすいことは間違いない。

ステイホームで働く場所

コロナ禍までは在宅勤務と言う発想そのものがなかったので、多くの住宅でそのようなスペースは確保されていない。個人の専用のスペースを確保するのが難しいのが、都市部の住宅事情だ。だから、在宅勤務をすると言う事は、キッチンであったり、リビングの一部であったり、廊下のはずれに小さな机を置いてスペースを作ったりというような苦労して働いている。

オフィスに行って働く権利

先日、後輩と話していると(これもオンラインの会話だ)、彼は独身なのだが、あまり会社に行かないと言う。ほとんど在宅で業務が行えるので行く必要がないと言うことと、会社の方針で出勤率を何%と決めているので、その枠を同僚に使ってもらっていると言う事だった。それは小さな子供がいるような家庭では、当然スペースもないので、在宅勤務が難しと言うのが理由だ。そういう同僚は、出社せざるをえないと言う状況になっているために、彼は「出社する権利」、それも不思議な言葉だが、それを同僚に与えていると言うのだ。

そもそも自宅に個室がなかったり、スペースが足りないと言うのは、通勤を前提にして職場まで近い都市部に住宅を決めているから起こることで、通勤しないと言うことであれば都市から離れた地価の安いところで、広い住宅を持つことができる。それによって在宅勤務用の個室を作ることもできる。オープンハウスのように商品化しているところもあるが、土地に余裕のあるところで広い家に住めば余っている部屋を使えば良い。

今年から急速に進んでいる在宅勤務の流れは、今後も続くと思われる。しばらく前にYahoo!ジャパンが出したオンラインに引っ越しますと言う広告は、会社全体で在宅勤務に切り替えると言う宣言であった。この傾向が続けば、大都市周辺の通勤圏より少し遠い住宅地に住民の移動が始まる。これは良い傾向で極端な都市集中が少し緩和される。

コロナ収束後の働き方

問題はワクチンが接種され、コロナウィルスの危険度が下がり、今のこの状況を忘れて昔の仕事のやり方や生活を取り戻そうとする動きが出てくることだ。極端に在宅勤務にこだわる必要はないが、必要なときにはオフィスやどこかに集まって、顔合わせて仕事をすることを全て否定しないが、できることはリモートで済ませるように、社会全体が合理的に考え、排出二酸化炭素を減らす生活、仕事の世界になることを期待している。鉄道会社や都市部の飲食店など、困る産業もあるが、そこは個々の努力で乗り越えてもらいたい。