オリンピック開会式、アメリカでは視聴率低迷

オリンピックの開会式については、その担当者をめぐって様々な問題が起きた。また、実施後にもその内容について多くの批判がある。

確かに統一されたメッセージがはっきりしないようにも思え、構成もバラバラな印象がある。一部では外部に流出した演出プランの、「AKIRA」のバイクが登場するシーンなどについて、そちらの方が良かったと言う意見もあるようだ。個人的にはオリンピックの開会式は、国内向けと言うよりも、全世界向けの意味合いが強いので、一部にしかわからない「AKIRA」のオートバイと言う演出はあまり良いアイディアとは思えない。

そんな批判の多いオリンピック開会式だが、視聴率としては良かった。関東地区の世帯視聴率は56.4%で.同じゴールデンだった北京オリンピックの37.3%を大きく上回った。

しかし、アメリカでは事情が違っている。アジアのオリンピック開会式を初めて、リアルタイムで放送したNBCは、視聴率不足のために広告主に補償を出すと言う。アメリカの放送業界では、オリンピックのような大きなイベントで、視聴率を保証し、それに達しなかった場合には、広告主に広告を無料で提供することが行われている。今回は、その保証視聴率に達しなかったので、すぐにも広告を提供するようだ。だが、NBCはすでに史上最高のオリンピック関連の広告売り上げをあげているので、大した問題ではないだろう。

今回NBCは、通常の地上波放送、ウェブ・アプリや、関連会社の映像配信会社Peacockによる放送を行った。この合計の視聴者数は1,670万人で、1988年のソウルオリンピック以来の最低の数字となったと言う。ちなみにリオのオリンピックは2,650万人、ロンドンオリンピックは4,070万人と言う視聴者数だった。

リオは、ほぼ時差のない時間帯で放送されたし、ロンドンについては6時間の違いなので、どちらも放送の時間帯が良いのは事実だ。東京の倍には、東海岸でも金曜日の午前中になる。西海岸だと金曜日早朝ということだ。

ただし、ストリーミングサービスなどのデジタルの視聴者が今回は増加していることがNBCには救いだ。前回の利用と比べると21%の増加だったと言う。激しい定額映像配信サービスに参入したPeacockにとって、オリンピックが追い風になるのかもしれない。