TikTokの高いエンゲージメント率

TikTokは、10代から20代の若い世代に人気のある、音楽をつけた短い動画を投稿するプラットフォームだ。日本国内のユーザ数は非公表だ。2019年2月時点では950万人程度とされている。これが、どの程度成長しているかわからない。

現在までにアプリは、全世界で20億回ダウンロードされており、月間のアクティブユーザ数は全世界では12億人と推定されている。この多くが10代、20代なので、若い世代には大きな影響力のあるプラットフォームだ。

TikTokは、最初は15秒間あるいは60秒の動画が投稿できる上限だった。これが、3分まで拡張されている。これにより違う内容のコンテンツの投稿が現れてきている。また、音楽に注目して、動画に流行りの音楽をのせられる機能をつけたのは、TikTokが最初だ。

アメリカのインフルエンサー・マーケティング分析会社のCreatorIQによれば、TikTokは、ユーザとのエンゲージメント率は非常に高いと言うことが明らかにされている。

このエンゲージメントには様々な指標がある。CreatorIQが利用しているのは、TikTokの場合には、視聴に占めるいいね、コメント、シェアの割合だ。

YouTubeの場合には、エンゲージメントは、いいね+コメントの視聴に占める割合となっている。つまりプラットホームによって、エンゲージメント方法が違うので、全く同じ手法では比べられないと言うことが前提だ。

だから、CreatorIQは、全く同じ指標を比べられないと言う前提で、TikTok、Facebook、 YouTube、 Instagram 、Twitterで様々なレベルの投稿者のエンゲージメントを調査し、分析している。

CreatorIQは、100万人以上のフォロワーがいる投稿者をメガインフルエンサーと定義している。TikTokではメガインフルエンサーは、11.83%の平均エンゲージメント率を持つ。一方Instagramでは0.35%、YouTubeでは2.75%、Facebookでは0.01%、 Twitterでも0.01%となっており、TikTokが圧倒的に高いエンゲージメント率を持っていることがわかる。

またCreatorIQは、1万人以下のフォロワーを持つ投稿者をナノインフルエンサーと呼んでいる。このカテゴリーではTikTokのエンゲージメント率は圧倒的に高いわけではない。TikTokが15.15%、YouTubeが8.75%となっており、差は大きいものの、メガインフルエンサーのレベルの差ではない。

CreatorIQの発見はTikTokのユーザは単に動画を見ているだけではなく、コンテンツに、他のプラットフォームに比べると高いレベルで反応しているということだ。ただし、この理由はわからない。若い世代だからか、投稿者のクリエイティビティなのか理由は明らかではない。

海外ではTikTokは既に確立したプラットフォームとなっている。この点でまだ日本では、ユーザが少ないのは、メガインフルエンサーとまでいかなくても、ナノインフルエンサーレベルでの投稿者があまり現れていないからか、あるいはYouTubeのような長尺が好まれるからなのか、理由はよくわからない。

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Appleのプライバシー保護

AppleとEpic Gamesの『フォートナイト』のApp Storeからの締め出しを巡る騒動は法廷へと部隊を移している。初公判が開かれ、Epic Gamesは、App Storeへの復帰と、 Epic Games のゲームエンジン「Unreal Engine」をAppleを通じて他の開発者が利用することの差し止めを要求した。初公判では、Appleの主張を認め、App Storeへの復帰要求は却下、ゲームエンジンの他社の利用停止は認められた。どちらも一勝一敗。当分、裁判は続きそうだ。

一方、Facebookは、時期iOSのプライバシー保護の変更についてコメントを出した。FacebookはiPhoneの個人情報の収集をやめると公表し、結果としてiPhone利用者への広告配信に影響が出るだろうと警告している。iPhone利用者のウエブでの行動履歴が広告主などの第三者に提供されないような仕様の変更で、これによりFacebookだけでなく、Instagram, WhatsApp や Messengerを利用して、iPhoneの履歴を元にして広告を配信することができなくなる。

Appleはユーザーのプライバシー保護を強化していて、ブラウザー「SAFARI」では第三者クッキーの提供ができなくなるように仕様を変更している。Appleの主張によれば、今回のiPhoneの仕様変更も同様だが、広告主は、iPhoneの履歴からではなく、直接ユーザーから許可を取ってデータを利用すべきだと主張しているのである。

このAppleの主張はリーズナブルだ。第三者クッキーの利用についてはアクセスしたサイトで許可をとることが求められているが、これでは不十分で、直接、広告主はユーザーから許可を取るべきだという主張は論理的に正しい。

Appleは過去にも刑事事件に関連して、iPhoneのロック解除を要請されたが断ったこともあり、ユーザーのプライバシー保護には慎重な態度を取っている。

今回のAppleによるiPhoneでの第三者クッキーのデータの利用ができなくなると、広告主、広告業界では大きな影響が出る。新たにクッキーの利用許可を取らなければいけないので煩雑になり、また効率も大幅に低下する。ただし、ユーザーの立場からするとプライバシーが保護されるということなので、むしろ好ましい変更と言える。