TikTokとShopifyが提携してEC事業

今年の夏の大きな話題だったティクトック(TikTok)の禁止の問題は、9月に連邦裁判所の禁止の差し止めの判断が出て少し進展が止まっている。このこの禁止命令に対するTikTok側の大きな対策であったオラクルとウォルマートとの資本提携は、まだ細部の交渉中であるのかあまり報道されない。あるいは大統領選挙で政権側がまだ承認などの手続きに入れないので、どっちの政権の誰が最終的な判断をするのかわからない状況では動きが取れないのかもしれない。

そういう状況の中で、TikTokのユーザ数が減っていると言う報道もあるが、強い動画プラットホームであることは間違いない。

久しぶりにニュースになっていたのは、ECサイトの開発、運営を助けるプラットホームのショッピファイ(Shopify)との提携の話だ。ソーシャルメディアとECの連携、融合は今のインターネット上のビジネスの主流となりつつあり、Instagram とFacebookがソーシャルメディアのプラットホームのを使って、ECを行うビジネス支援を始めている。また、GoogleのYouTubeも、YouTubeに投稿された動画から似たような商品を紹介し、販売するECサイトへ誘導するビジネスを開始した。

ショッピファイはカナダのIT企業で、既に全世界で100万以上のショップに導入されている。特に今年はコロナのステイホームでECの成長は凄まじく、ショッピファイの株価も年初の325ドルから先日は1000ドルを超えるところまで来ている。

ウェブベースなのでどこからでもできるのだから当然だが、日本でもオペレーションを始めており、日本語化されている。月額29ドルで簡単にECサイトを作成し、運営できる。29ドルの場合には基本的な機能だけなので、オプションを追加すればもう少し費用が高くなるが、それでも安い価格で競争力は高い。ショップ側でも、サーバーの管理や開発等と言う業務が一切かからないので非常に効率的にECサイトを開設運営できる。ショッピファイを使って、ECサイト運営者が簡単に自社でECショップができるので、楽天やアマゾンのようなモールなどの事業者に出店したりするような仕組みではなく、自社のブランドが独立して、ECサイトを運営して直接購入者と取引することができるのがメリットだ。

これが強みとなって、アメリカではアマゾン・キラーと言われている。オラクルとウォルマートの資本参加の目的も似たようなところにあり、ショッピファイでECサイトを運営しているような事業者を取り込んで、ウォルマートのリアル店舗とオンラインのビジネスと連携させて行くような仕組みを考えている。それがウォルマートにとってのアマゾン対策なのだ。

今回のショッピファイとTik Tokの提携はショッピファイの機能の追加のような形になる。ショッピファイの管理画面の機能としてTikTokでの広告キャンペーンを実施でき、その効果、リーチやコンバージョンを簡単に測定・評価できると言う機能が付け加わったと言うことだ。これだけだと、よく説明できていないが、多分広告に見えないような、ネイティブ広告と言われるような動画を管理画面から、TikTokにターゲットなどを指定して出せる。そして、購入者は、その動画をクリックすると、ECサイトに移行して、購入が可能と言うことなのだろう。それのキャンペーンの効果測定が同じ管理画面で見られるので便利だ。

インターネット上では、スマホの普及もあり、この数年、全世界的にソーシャルメディアへの接触が拡大し、さらにコロナウィルスのためにECの市場は急拡大した。この傾向は今後も続き、大きくなっていくので、今回のTik Tokとショッピファイの提携も大きな可能性がある。