Facebookの厄日

週末から毎日、Facebookの話題でもちきりになっている。まずFacebookの内部告発者が、週末の人気番組「60 minutes」に登場し、月曜日には議会の公聴会に出席してた。彼女は、Facebookが若年層に有害だとして、証拠となるfacebookの内部文書を公開した。そして、Facebookを規制するような法律の制定を訴えている。顔出し、実名での告発で(アメリカには内部告発者の保護の法律があるが)なかなかの勇気だ。尊敬する。

その月曜日は、Facebookの厄日だったのだろうか。この内部告発者の議会での証言以外に、問題が発生した。FacebookとInstagramが5時間以上も停止してしまったのだ。

個人的には、FacebookもInstagramも数日に一回あるいは1週間に1回程度しか見ていないので、このFacebookとInstagramの障害は全く知らなかった。

私のようなたまにFacebookをInstagramを見る人と違って、日常生活や家族・友人・知人との連絡に使っている人にとっては大きな問題だった。FacebookとInstagramに写真を投稿するだけではなくて、Facebookの持つ様々なアプリ、Facebook、 Instagram、 Messenger、 WhatsAppは多くの人々の生活のライフラインともなっている。家族・友人・知人との連絡ではなく、仕事や業務に使っている人がたくさんいる。しかもそれは世界中で使えなくなってしまい、多くの人の生活や仕事に大きな影響が出た。

この障害は、Facebookが独占禁止法に違反していると言う疑いで、会社の分割を考えている議会や司法当局にとっては良い言い訳ができたのかもしれない。会社が分割されていれば、これらのアプリが同時に障害により停止すると言う事はなかったかもしれないからだ。

さらに問題だったのは、FacebookとInstagramの広告によってビジネスを行っている企業だ。FacebookとInstagramの広告からの流入により売り上げを立てている企業の収益は、この日大幅に落ち込んだ。広告主だけではなくFacebookにとっても、これは大きな打撃となる。Facebookはその収益の98%は、約1000万社の広告主からの広告から成り立っている。これが何時間も止まると言うことになるとFacebook自体の収益にも大きな影響が出る。

このFacebook とInstagramのアプリが障害で停止してる間に、Twitterの利用が伸びたと言う。Twitterは間に、「こんにちは、文字通りの皆さん」と言うツイートを出した。これはなかなか面白いジョークで、普段はInstagramやFacebookを見ている人も、この日はTwitterを見ていると言う状況を笑っている。多くの企業も、このTwitterのツイートに反応して、ツイートした。例えばNetflixは、今人気の「イカゲーム」の出演者の画像を使って、Twitterが「みんな(everyone)」を助けている画像をツイートした。

企業だけではなく、多くの人がFacebookとInstagramの障害についてのジョークをたくさんツイートしている。そのうちの一つには、「InstagramとFacebookが毎日、停止してくれれば生産的な日が送れる」と言うのがあった。

こういうジョークでいられるのは、他のシステムが動いているからだ。Instagram、Facebook 、WhatsApp、 MessengerだけではなくLINE、TwitterやGmailも同時に止まってしまうと、世界はどうなってしまうのだろうか。確実に麻痺していろんなことが回らなくなってしまう。これらの民間企業だけに依存するのではなく、バックアップシステムを普段から真剣に考えるべきなのかもしれない。インターネットが停止したら、何もできなくなるが、インターネットを前提として、メールなどをバックアップの連絡手段として準備して、連絡が常時必要な相手と交換しておくなどの対策が必要だ。

Facebookの内部告発者

Facebookの内部告発者が、内部の文書をWall Street Journalで公開して、Facebookが自らの利益のために公共の安全を軽視していたことを明らかにした。

この文書によれば、Facebookは自らのプラットフォームがもたらす問題について完全に理解をしていたが、広告収入が落ち込むこと恐れて、修正しなかったようだ。

まず、驚いたのは、Facebookでは誰もが自由に平等に発言できるとされていたが、実は100万人単位の特別の地位にある人については、内容にかかわらず、Facebookの投稿基準を外れていても、自由に投稿できると言うシステムをとっていたと言うことだ。つまり一般の人であれば許されないような、政治や健康に関わるような発言も、何を言っても許されるような特別アカウントがあると言うことだ。

また、Facebookは、その傘下にあるInstagramは、10代の女性の精神的な健康や体型についてのネガティブな影響があることを調査から知っていたが、これの対策を何ら取ってこなかったと言う。今までの議会の公聴会やメディアからの取材に対しては対策を行っていると回答していたにも関わらず、実際は違っていた。

Facebookは2018年に、家族や友人との交流を活発にすると言う目的でアルゴリズムを変更した。しかしFacebookの一部のスタッフは、アルゴリズムの変更はFacebookやそのユーザーが、多くの問題について怒りを持つように仕向けると反対した。しかし、マークザッカーバーグは、問題が起きても、投稿が増え広告収入が増えることを優先して、社内の反対を押し切った。

また、発展途上国においてFacebookが人身売買の被害者を集めるために使われたり、武装勢力による少数民族の迫害、臓器販売やポルノグラフィーに関係する活動に使われたいとするようなことをFacebookの社員が発見したが、Facebookの経営陣はこれ何の対処も行わなかったことも明らかにしている。

マークザッカーバーグ本人はコロナウィルスワクチンの普及に協力すると社内メモで発表していたが、ワクチンについての様々な噂や誤情報を、反ワクチンの活動家がFacebookを使って流すことにより、ワクチン接種の障害になってしまった。結果的にワクチンの普及率は、アメリカは現時点では他の国に比べると低い。内部告発者は、経営者がコントロールできていないと指摘しているが、多くの人の口に戸を立てられないので、この点については同情すべきかもしれない。

内部告発者は、アメリカの時の人になっている。先週末の60 Minutesに登場してFacebookの問題点を指摘し、さらに今日、Facebookが与える10代のユーザーへの影響について議会で証言することになっている。この数年、Facebookの活動が社会に与える影響は、多くの人が懸念していたこともあり、関心が集まっている。

Facebookは2012年に上場し急速な成長を遂げている。今やGoogleについて世界第二位の広告収入を上げる会社となった。その従業員数は毎年平均38%ずつ増えて、今や63,000人を雇用している。Facebookの2021年第二四半期の純利益は約103億ドル、つまり約1兆円、年間に変換すれば純利益が4兆円。これをたった60,000人で達成していることになる。

トヨタ自動車は、連結を含めた総従業員数は360,000人で、年間に2兆円の純利益を上げていることを考えると、Facebookの効率の良さがよくわかる。しかしこれについては、製造業のトヨタ自動車と、自らコンテンツの制作もしないITプラットフォームのFacebookを比べても、意味がない。

Facebookのビジネスは、インターネット上のプラットフォームを作り、そこにユーザーを呼び込んで、写真、動画、文章の投稿をさせるだけだ。これをどう活発化させるかが、広告収入を上げる方法になるため、内部告発者が指摘するように、多くの人が投稿し、多少の偽情報が流れても目をつぶると言うことをずっとしてきたと言うことなのだろう。

Facebookは2016年のトランプ大統領が選ばれた大統領選挙において、個人情報を流出させ、そのデータを使ったトランプ大統領の当選に間接的に関係したこともある。さらに近年は、同じくトランプ大統領の様々な発言を許してきた。これは内部告発者の開示した文書にある通り、一部の例外ユーザーは何を言っても許されると言う事と合致する。

アメリカ議会はFacebookの活動について懸念を示して、マークザッカーバーグを何度も公聴会に呼んで質問している。さらにInstagram Kidsの計画についても10代の女性に与える今のInstagram影響考えて、多くの人が反対をしている。この問題についても、今回の内部告発は大きな影響を与えるであろう。

内部告発者の開示した文書により、Facebookの悪役イメージは完全に定着する。これがどのようにFacebookのイメージやビジネスに影響するのか、現時点では明確には見えない。個人的な予想としては、Instagramをあまり影響受けずに、Facebookについては影響があるのではと予想している。ただし、高年齢者が使うソーシャルメディアは、Facebook以外に見当たらないので、今のユーザー数はある程度減少しても、高齢者は使い続けるのではと予想している。

イギリスの労働者不足は、日本の未来

イギリスのガソリン供給の問題が、連日、新聞に取り上げられている。ついには、軍隊まで出動して、スタンドまでガソリンを運び出した。こうなると起こるのは買いだめだ。ガソリンスタンドまで、車の長い列ができている写真も何度も見かけた。多分、買いだめが、更なるガソリン不足を起こしているのであろう。

不足しているのは、ガソリンを運ぶトラックドライバーだけではなく、様々な働き手不足に悩んでいるようだ。先週、イギリス政府は、トラックドライバーと食肉加工者に、クリスマスまでの3カ月間の短期のビザを与えると発表している。

こうなってくると何のためにBrexitをしたのかよくわからない。Brexitの1つの目的は、移民を制限してイギリス人のために仕事を確保することだった。Brexit は、2016年に離脱が決定し、2020年末に移行期間が終了している。この間十分な時間があったはずだが、イギリス政府は予想された事態に何の対応もしなかったのだろうか。様々な業種で不足すると思われる労働者に資格取得や職業訓練のための補助金を出す手を打ってこなかったのだろうか。

大きく取り扱われているのは、ガソリンを運ぶトラックドライバーだが、問題はそれだけではないようだ。様々な領域での労働者は決定的に不足している。農業従事者や食肉加工者、ヘルスケアワーカーなど、社会のいたるところで労働者の不足が問題になっている。トラックドライバーの不足は、ガソリンの供給だけではなく、様々なサプライチェーンを麻痺させ、結果的にスーパーの店に食品が並ばないと言う事まで起こっていると言う。

Brexitの移行期間とその間のパンデミックによりイギリスから130万人のヨーロッパからの労働者が退去したそうだ。当然この穴を埋めるために、イギリス人を雇用すればよかったはずだ。イギリスの失業率が、2021年の第二四半期で4.91%、その前の期の5%と比べると少し減っている。この理由が、ヨーロッパからの労働者の離脱によってもたらされたのかどうかわからない。

 問題は、多くの仕事はすぐにはできないと言う事だ。多くの場合、資格が必要であったり、職業訓練が必要のケースも多い。130万人が退去する状況の中で、政府は失業者に対する資格取得奨励や職業訓練を怠って来たのだろうか。また企業に対しても、イギリス人を雇用することに対する補助金をつける対策もあってよかったのかもしれない。

実際、イギリス政府が、この間に何をしたのか、よくは知らないで書いているが、結果的には労働者不足で経済が麻痺するような状況に陥っている。移行期間にパンデミックが襲うと言うような不測の事態もあったのも事実で、十分な対応が取れなかったのかもしれない。

このイギリスの事態を、対岸の火事と考えられない。日本は、近い将来に少子高齢化のために、労働力不足が予想されている。しかも日本のように、多くの高齢者を持つ社会には、かなりの数のヘルスケアワーカーが必要になる。スーパーのレジやサプライチェーンはテクノロジーで解決できても、高齢者の看護は人間によるしかない。遠い将来にはロボットの看護師が登場するであろうが、それはまだまだ先であろう。

今の予想では2050年頃には、日本の人口が1億人を下回ることになる。しかし問題は、人口の減少だけではなく、総人口に占める高齢者の割合だ。幸か不幸か、長寿社会で、今後ますます高齢者の割合は増えていく。

イギリスの記事を読んでいて、まるで未来の日本の状況を読んでいるような不思議な気持ちになった。

Amazonが家庭用ロボット発売

次々と新しいハードウェアをリリースするAmazonの新しい商品は、ロボットだ。Astroと名付けられたロボットは、4つの車輪のついた台に、スクリーンの顔が付いた犬のようなロボットだ。映像で動く姿を見ていると、その大きさから犬のイメージがぴったりする。

Sonyが初代のAiboを出したときに、すぐに買ったので、Astroにも興味が惹かれる。Aiboを買ったのも、ロボットを持つということに興味があったから、同じ理由だ。ただし、Astroは、あまりにもデザインが素っ気なくて可愛げがないところが欠点だ。

AmazonはAlexaを車輪に乗せたものは作らないと発表の際に言っているが、実際、AstroはスマートスピーカのEchoを車輪に乗せたようなイメージだ。価格が1,449.99ドルと言うことで、スマートスピーカーに比べると高いが。Sonyが22年前にAiboを発売した時は35万円だった。それを考えるとはるかに安い。しかも、家の平面図や家具などを記憶するホームマッピングの技術が使われているので、家の中をスムーズに移動できる。これ自体は、自動掃除機のルンバなどでも同じように機能が付いているので珍しくはないが当時のAiboにはついていなかった。

Amazonはたくさんのホーム・セキュリティーの商品を販売している。力を入れている領域のようだ。Astroもその一環でもある。Astroは、スマートスピーカーのようにアレクサの機能を利用して音楽や動画の再生や、ビデオ通話ができるだけではなく、ホーム・セキュリティーの役割を担うようだ。映像による家のライブの監視、煙や一酸化炭素の検知、ガラスの割れた音の検知など、家の中を動き回って異常を発見する警備ロボットと言う事のようだ。アメリカの大きな家であれば、この警備機能は役に立つのかもしれない。しかし我が家のような小さな家ではあまり意味がない。

Amazonは、様々なハードウエアやサービスの事業を開始して、うまくいかないと撤退を繰り返してきている。代表的な例はスマホのFIRE Phone。これは、今でも多くの人が大失敗と言うが、理由は個人的には知らない。iPhoneなどに比べると使い勝手が悪かったと言うことか。

また、Amazonが力を入れているホームセキュリティーの分野でも、すでに撤退したのか買えない商品がたくさんある。各種のセキュリティーデバイスやワイヤレスのドアベルなど様々な商品が販売されているが、半分程度は買えなくなっている。

Astroも、このホームセキュリティーの商品リストに入っている。Astro自体は、1,449.99ドルだが、ホームセキュリティーサービスの「Ring Protect Pro」の6ヶ月無料体験とセットにすると999.99ドルとかなり安くなる。ホームセキュリティーサービスを売りたいAmazonの目玉商品ということか。これからの販売でどのような成果が出るか、反応が楽しみだ。

ただ1つだけ確実なのは、Amazonの巨大なキャッシュフローを考えると、どんなプロジェクトの失敗も、大した影響がない。

ストーカーウェア(Stalkerware)

ストーカーウェア(Stalkerware)と言う言葉を初めて知った。コンピュータウィルスのように、知らないうちにスマホに侵入して、監視などのストーカー行為をするのかと思ったがそうではないらしい。

本来は、親が子供のスマホ上の行動を監視するために使われるためのアプリだ。このようなアプリをダウンロードすると、アプリは、計算機やカレンダーのような目立たないアイコンの形になり、スマホのデータを全てメールなどで管理者に転送することができる。

つまりメールなどにより知らないうちに感染して、情報がストーカーに送られると言うようなものではない。ストーカー行為をする人が、物理的にスマホを開けてアプリをダウンロードして、設定を行わなければいけない。もちろん両親や管理者が同意を得て行う場合には、良いソフトウェアなのだ。

嫉妬深い配偶者や恋人が、本人の同意を得ずに、これをインストールしてモニターする事は完全にストーカー行為になる。

このようなストーカーウェアを使うと、アプリによって範囲は変わるが、ウェブの検索、テキストメッセージ、電子メール、ソーシャルメディアでのやりとりなど全て読めるようになる。

このようなアプリはGoogleのPlay StoreやAppleのApp Storeでたくさん見つけられるようだ。正しい目的と使い方があるが、ストーカー行為に使われてしまうアプリだと思う。

このようなソフトウェアは、iPhoneよりもAndroidで種類が多いという。またAndroidの場合にはソフトウェアがオープンなので、ストーカーウェアは、スマホのより深いデータにアクセスすることができ、より危険だ。

iPhoneの場合には、それぞれのアプリは、サウンドボックスと呼ばれるような限定された範囲でしか機能しないので、深いデータを取ることができない。

ただiPhoneの場合も完全に安心と言うわけではなく、WebWatcherというPCのソフトウエアは、もし、設定されれば、iPhoneにリモートからアクセスできる。悪意のある攻撃者からは、ストーカーウェアの被害を受けることになる。条件は限定されていて、iPhoneが、攻撃者と同じWi-Fiネットワーク上におり、その被害者のiPhoneを物理的に攻撃者に操作され、さらにiTunes Wi-Fi同期がオンになっていると、WebWatcherは、そのiPhoneに完全にアクセスできる。例えば、スタバのパブリックなWi-Fiネットワークにつながって、iPhoneを置いたまま席を外したりするとこのようなことが起こると言うことだ。家庭内でも、パートナーは同じことができる。勝手に操作されないためにも、パスワードは自分だけの秘密にしなければいけない。

Androidの場合であっても、不審のアプリがダウンロードされていれば、誰かが勝手にしたもので、ストーカーの可能性がある。だから自分で、何をダウンロードしたかを気をつけて見ていればわかるはずだ。

最近まで普通のウイルス・チェック・ソフトウェアは、このようなストーカーウェアを提出しなかった。今では一部できるようだ。しかし、万全を期するなら、ストーカーウエアを検出するためのソフトウェアもリリースされている。それは、MalwareBytes」、「Certo」、「NortonLifeLock」、「Lookout」などのアプリである。

個人的にはiPhoneなので、それらをダウンロードするつもりはないがAndroidを使ってる場合には検討の候補になるのだろう。

最初ストーカーウェアの記事を見たときには心配になったが、よく読んでみると物理的な端末へのアクセスが必要なものだから、パスワード等で守っていれば心配なさそうだから安心した。

Instagram Kidsの開発延期

Facebookが、以前発表していた13歳以下向けのInstagramのアプリのリリースを延期すると発表した。

幼少時のスマホの過度な使用について疑問が多い中、子供向けのアプリの開発は批判の声が多かった。しかも、Facebookの社内調査で、Instagramが10代の女性の精神の健康に大きな影響を与えていることを、マーク・ザッカーバーグを含めトップの経営者たちも知っていたということがリークされた。精神の健康に影響与えると分かっていながら開発を進めていたことについては、Facebookは非難されるべきだろう。

Facebookは社会的に影響力の大きい会社だ。全世界の月間アクティブユーザーは、29億人もいる。これは、国別の人口で言えば、世界3位のアメリカ合衆国に次いで、4位の規模だ。そこには、29億人分の様々な投稿や情報が溢れている。だからこそ、個人情報の保護、ヘイトスピーチ、フェイクニュースに関して問題が起こり、何度も調査の対象となってきている。

確かに、Facebookには、多くの利点がある。現実やネット上の人間関係を活性化したり、優秀なコミニケーションツールとして交流を容易にしてくれる側面は否定はできない。その一方で、強い中毒性も指摘されてきている。「いいね」を多くもらいたいとか、新しい投稿をしたいとか、Facebookを常に意識してしまう。これは、自己承認欲求や自己顕示欲のような人間の側面をさらに拡張しているようだ。

そもそも、スマホそのものが強い中毒性を持つと言われている。精神科医のアンデシュ・ハンセンの「スマホ脳」によれば、私たちの脳は何十万年もかけて、常に新しい情報に触れる欲求を持つよう進化してきた。それは自らの生存のために、周辺の出来事に注意を払う必要があったからだ。

この進化の過程で、新しい情報をとるたびに、脳にドーパミンが放出され、それによって幸福を感じる。この生存のためのメカニズムが、スマホとソーシャルメディアによって悪用されていると言える。常に新しい情報に触れて、幸福を感じたくなるのだ。これは私たちの脳に組み込まれた根源的な機能などで、精神的な力で押さえ込むのは難しい。それが10代以下の子供ではさらに難しい。だから10代以下の子供は中毒になりやすいと言う。

常にスマホに接触をして情報を集め、集中力が維持できなくなる。これは、この10年ほど子供だけではなくて多くの人が経験している事だ。私も、たまたま、スマホが手元にない時も、ついスマホを探している自分に気がつくことがある。脳は、スマホを通して、新しい情報を探し回っている感じだ。

Facebookは昨年YouTube Kidsの開発を担当した人を採用して、Instagram Kidsの開発を進めていた。だが、Facebookの、子供向けは健康被害がある可能性があるという社内資料が外部にリークされ、今回、開発を延期すると発表された。このチームは、今後は10代向けの別のプログラムを作りその際には、両親が管理できるような機能を組み込むと発表している。

問題は、それで充分かと言うことだ。普段からスマホを使い続けることが、子供の脳や精神にどのような影響与えるのかと言う事は、十分に証明されている。多少は、新しいテクノロジーに触れて、慣れることも必要なのかもしれない。だが、その「多少」ができないのが子供だ。

スティーブ・ジョブスは自らの子供にはスマホやタブレットの使用を制限していたと言う。彼だけではなく、子供がスマホやタブレットに触れるのを休日だけで、時間を制限するとか、全く触らせないと発言しているテクノロジー企業のトップも多い。

私たちの生活は、スマホのもたらす便益で快適なものになってきた。多くのことがスマホを通じて行える、時間の節約になることや、生産性を上げることも数多くできるようになった。実際このブログも、iPhoneの音声認識で書いている。自分でキーボードを打つよりも圧倒的に早い。このようにスマホが私たちの生活を変えているのも事実だ。

ただ一方で、強い中毒性を持ち、集中力が続かなくなるといった負の側面もある。だからこそスティーブ・ジョブスが行ったように、子供のうちはスマホなどを触れさせないということが、正しいと思う。

北米大陸の人の足跡の化石

2009年にアメリカのニューメキシコ州ホワイトサンドで人間の足跡の化石が見つかった。貝や恐竜や鳥の化石は見たことがあるが、足跡の化石と言うのは初めて知った。しかし問題はそこではなく、この足跡の化石は23,000年前のものだと言う研究結果が発表された。これは最後の氷河期が10,000年前に終わっていることから、氷河期に人類はアフリカから北アメリカへの長い旅を終えていたと言うことだ。

地球は40,000年から100,000年の周期で寒冷期を迎え、氷河期と間氷期を繰り返してきたそうだ。今は10,000年前から間氷期に入っている。

23,000年前は地球が氷河期にあった。だからこそ、人類は凍った北極海を渡ってアメリカ大陸まで移動できたのかもしれない。

この足音の化石が発見されるまでは、アメリカ大陸における人類の痕跡は、ニューメキシコで発見されたクローヴィス文化の石器だという。これは13,000年前と、放射性炭素年代測定で推定されている。つまり今回の研究は、それよりも10,000年も前に、人類はアメリカ大陸にいた証明になる。

一部の学者はすでに、これまでに発見された石器が26,000年前までさかのぼれると主張していた。しかし、他の多くの学者はこれには懐疑的だった。

このニューメキシコ州のホワイトサンドで、何千もの足跡の化石が発見されているそうだ。この化石には、2キロ以上歩いた足跡や、母親が子供を地面に下ろしているような足跡の化石、子供の足跡などたくさんの化石があると言う。ホワイトサンドにあった湖のほとりの湿った土の上を人が歩いて、その歩いた足跡に堆積物が積もり、化石化したと言うことだ

このホワイトサンドでは他に、マンモス、ダイヤウルフと言う既に絶滅している狼の種、や驚いたことにラクダの足跡も発見されているそうだ。足跡を残した人は、氷河期の寒い環境で、凶暴な動物に囲まれて、どのように暮らしていたのだろうか。

同時に、ホワイトサウンドでは、水生植物の種が発見され、その堆積している地層の同じレベルから足跡の化石が見つかっている。その地層の年代測定で13,000年前と推定されたと言うことだ。つまり、氷河期とは言え、植物が育っていたようなので、マンモスなどの動物を倒して食べる以外に、植物を食料にできたのかもしれない。

日本に人類が到達したのは、40,000年前と推定されている。日本に到達したのと同じ人類がさらに北アメリカに渡ったのだろうか。

日本への人類の到達に関しては、凍った海を渡ったと言う説と日本列島周辺は氷に覆われていなかったために船で海を渡ったと言う説がある。

氷河期であっても、北極から遠く離れると海は凍っていなかったと考えられているようだ。そうすると、凍った北極点をヨーロッパから越えて、アラスカから北アメリカに歩いて渡ったと言う方が不自然だ。だから日本に到達した人類がそのまま北アメリカに到達したとは考えられないのかもしれない。

人類の移動はさておき、地球の環境を考えると、40,000年から100000年周期の氷河期は、次はいつくるのだろうか。条件が同じであればあと30,000年から90,000年の間に新しい氷河期を迎える。しかし、この100年ほどで、私たちが地球環境へ与えた温暖化ガスなどを含む環境悪化とそれに伴う急激な天候の変化を考えると、それはもっと早く来るのかもしれない。

キャラクター大量制作業の夢

アメリカの映画業界、ハリウッドでは、映画制作において一から作品を作り上げるのではなくて、すでにあるコンテンツをベースに映画に仕立てることが多い。これは映画の制作費が高騰し、リスクを軽減するだ。

 既に知られた、そして既にファンが存在するコンテンツに依存しているのだ。その素材は、コミックブック、テレビアニメ、クラシックな童話、玩具、 ゲームなど人気のあるものなら、何でも利用していると言ってよい。

もともと映画とは、そういうものなのかもしれない。以前は小説の映画化が中心であったものが、単にそれ以外に広がっただけと言う言い方もできる。

映画のコンテンツの著作権をめぐる法廷闘争の多い、ハリウッドでまた新たな訴訟が開始された。

マーベルコミックのキャラクターの創作者たちが、マーベル社、つまりディズニー社に対して、著作権を取り戻すことを目的とした訴訟を起こしたのだ。原告は、多くのキャラクターの創作者とその遺族である。今回対象になっているキャラクターは、ドクター・ストレンジ、ブラック・ウィドー、ホークアイ、キャプテン・マーベル、ファルコン、ブレイド・ウィザードなどである。いずれも、マーベル映画のドル箱キャラクターである。これらの著作権が原告に渡ると、ディズニー社は大きな打撃を受けることになる。それぞれ莫大な利益を見出している映画の主人公たちだからだ。

この著作権の取り戻しの根拠になっているのはアメリカの著作権法の規定だ。その規定は、著作権を売却しても、一定期間を経た後では、それを創作者が取り戻すことができると言うことになっている。この規定に基づいて、著作権法専門の弁護士が、マーベルのキャラクターの創作者とその遺族の代理でマーベル社を訴えた。

この訴訟の結果はまだわからない。しかし著作権に関する法廷闘争については、百戦錬磨のディズニーの弁護士は、著作権法の別の規定で、雇われて指示を受けて創作した場合には、この取り戻しの対象にならないと言うことをベースにして反論するようだ。日本でも特許に関して、特許が個人か会社に帰属することが争われ、その結果、職務発明の規定を含むように、特許法が改正された。このアメリカの著作権法の規定と同じ考え方だ。

アメリカの著作権法の想定する売り渡した後の著作権の取り戻しに関して言うと、会社とは別に独立して創作したコンテンツを、その後契約により会社に売却したケースに適用されると読める。

だから今回の、訴訟の争点も、ドクター・ストレンジなどのキャラクターの創作者たちが、会社から独立して、創作し、契約により著作権がマーベルに帰属したのかどうかが争われることになる。

このような訴訟を避けるためには、自らキャラクターを生み出すことで、訴訟を避けることができる。しかし、それは多額の費用と時間がかかり、かつ成功の確率も低いと言うことで、やはり既に人気のあるキャラクターを採用したいと言う気持ちはよくわかる。ハリウッドのスタジオが、このように外部のコンテンツに頼ったり、有名スターの出演にこだわるとは、やはり多額の費用がかかる映画制作のリスクを軽減するための戦略だ。

しかし、考えてみれば、元になるものは誰かが制作している。それができるのは、投資金額が少なくて、リスクの低いフォーマットになる。例えば、漫画が良い例だろう。そういう意味で、日本の漫画やアニメの業界は、今でも多くの作品がハリウッドに売られている。だから、それを目的として大量にコンテンツを作っていくと言うビジネスモデルはどうだろうかと夢想した。大量にキャラクターとストーリーを作って、ネットで公開して、ハリウッドに売り込むのだ。でも、ヒットしていないと買ってもらえないから、それは今と同じという結論か・・・

iPhoneもUSB-Cを採用?

iPhone13が発表された。毎年iPhoneを買い換えるようなiPhoneフリークではないので、特に新しいiPhoneの情報をフォローいるわけではない。今使っているのは、iPhone 11で、まだ1 、2年は買い換える予定は無い。だからiPhone 13について情報集めているわけでは無いが、たまたま目にする記事によれば、特に目新しいアップデートはなかったようだ。

iPhoneに限らずスマートフォンは、既に何年も前から私たちが日常に使う小型のコンピューターとして十分な役割を果たすような進化を遂げている。しかし、企業はマーケティングの観点からは、毎年新しいモデルを出し、買い替えを促進している。これは、企業の論理としては当然の戦略で責められるものではない。

iPhoneが最初に発売されてからすでに14年、以前はテクノロジーの進化で大幅なスピードアップを実現したこともある。しかし、iPhone 13 と iPhone 12に比べると、10%スピードが速くなっただけだそうだ。

iPhone 13のレビューでは若干のデザイン変更等にも言及されている。この辺はマニアではない限りあまり関係ないだろう。

ただ、カメラについては、進化していると言う意見もある。実際Appleは、Hollywood in your pocketと言う面白いビデオを発表していて、カメラには興味が惹かれる。

この映像を見ると、撮影後にピントの位置を変更するような機能もあるようだ。

ただウェブには、古いiPhoneとiPhone 13で撮った写真を並べて比べているサイトがある。その写真を見てみると、そう目立った違いがないように見える。これは自分で使ってみないとわからない。

発表前の個人的な興味では、AppleはiPhoneのlightningケーブルをいつ止めるのだろうかと言うことだった。とりあえずiPhone 13では引き続きlightningケーブルが採用されている。lightningケーブルが、別の形式に置き換えられるのは、もう少し先かと思った。

Appleは昔から、その時代の主流の規格を捨てて、新しい独自の規格を採用してきた。だから、lightningケーブルに代わる規格も開発中だと思う。

だが、別の理由でlightningケーブルが変更されそうだ。理由はEUが、EU域内で販売されるすべてのスマートフォンやタブレットについては、充電のためのコネクターとしてUSB-Cを採用することを求める計画を発表したからだ。理由は廃棄物を減らすために、すべてのデバイスの充電ケーブルを統一しようと考えているのだと言う。確かにiPhoneであれ、アンドロイドであれ、その他のデバイスも含めて、充電ケーブルが統一されていれば、便利だし、不要なケーブルの発生を抑えられる。この法律は、EU議会で承認されれば2024年にも施行される。

これは、Appleには不本意だろう。USB- C はlightningケーブルに比べてはるかに大きい。限界まで様々の部品を小型化している中で、サイズの大きいUSB-Cを今使うと言う事は、Appleが最もやりたくないことなのだろう。

しかし、2024年に実際に、この法律が施行されれば、AppleもiPhoneを改良してUSB- C対応にするしか、販売できなくなる。ヨーロッパ向けだけに対応ができないだろうから、すべてのiPhoneがそういう仕様になるはずだ。テクノロジーは常に進化を続け、新しいイノベーションが生まれるはずだが、政治がそのイノベーションを規制すると言うのもいかがなものかと思う。

パリ条約達成でも2.7度上昇

数日前の国連の発表によれば、パリ条約参加のすべての国が地球温暖化ガスの排出量を減らしても、地球の気温は2.7度上昇するということだ。その結果として大きな山火事、干ばつ、洪水の自然現象がさらに悪化する。 この温暖化は熱波の頻度を増やし、海面上昇によって沿岸の都市を危険に陥れる。

この夏も、日本は、猛暑、台風、豪雨による自然災害に苦しんだ。個人の感覚でも、年々、事態が悪化しているのが感じ取れる。

この国連の発表のニュースの中で驚いたのは、2010年と比較して地球温暖化ガスの排出量は、この10年間で16%も増えていると言うことだ。既に長い間、温暖化に対する警鐘が鳴らされ、多くの議論されてきた。しかしながら直近の10年度でも16%も増加していることに驚く。

ユバル・ノア・ハラリの本の中でも、地球の生態系は限界にきており、ある一定の水準を超えると破滅的な現象が起きると言うことが書かれている。そういうことが起こることは理解できる。今は表面張力で水がいっぱいになっているコップのような状態なのかもしれない。あと一滴の水が、この平衡を破壊する。

パリ条約は2015年に締結された。約200カ国が地球温暖化ガスの排出量の削減あるいは減速を誓約している。さらに多くの国でその誓約の基準をさらに上げて、より多くの削減に取り組むことを発表している。

しかしながら、今回の発表は、その全てが達成されたとしても温暖化の悪化を押さえ込むためには十分でないとされた。

パリ条約では、産業革命以前と比べて平均値を摂氏2度以下に抑えると言う目標が設定された。しかしこれは十分では無いようだ。今の環境を維持するだけでも、その上昇は摂氏1.5度以内でなければいけないという発表になっている。

パリ条約参加の約200カ国が制約を守ることが重要である。しかし実際には排出量の多い中国を始めとする経済大国20カ国の今後の対応が問題となる。というのも、その20カ国が世界の排出量の75%を占めているからだ。その20カ国が、さらなる削減に取り組まないと、今の状態すら維持できないということだ。

20カ国の中で日本の役割は重要だ。日本では4月に菅首相が気候サミットで、2030年度の削減目標を、2013年から46%削減し、さらに50%を目指すと宣言している。また「2050年カーボンニュートラル」も宣言しており、この目標の達成のためには政府、産業界、国民の協力が必要と思われる。これが実際に達成できるかどうかは、地球人としての日本の将来を決定するものである。

この夏も、猛暑や豪雨、台風、暴風が日本列島を襲った。温暖化を止めなければ、日本だけではなく世界が破滅的な環境の悪化に襲われる。真剣に取り組まなければいけない課題だ。

この話題では、必ず原子力発電の問題が出てくる。原子力発電に頼らずとも、再生可能なエネルギーへの投資がさらに望まれる。今のコロナウィルス対策で、政府の新たな投資難しい状況になっていることも事実。しかし、地球の環境守るためにも、できる範囲内ですぐに始めてもらいたいし、個人的にもできる範囲内のことをしていきたいと思う。