悪玉コレステロールの累積効果

悪玉コレステロール、LEDは冠状動脈性心疾患の主要な原因であることを知られている。今回発表された研究は、それが、累積してゆく効果があるということのようだ。つまり長く悪玉コレステロールが高い状態が続くと、動脈硬化なのがどんどん悪化していく。

動脈硬化が原因で起こる冠状動脈性心疾患は、日本では死亡原因の2位、アメリカでは1位である。これは血管内にプラークが溜まってくることによって引き起こされる。プラークが溜まってきても何の症状も感じないが、ある日突然胸の痛みや心臓発作を引き起こす。そういう意味で症状を感じなくても、動脈硬化は恐ろしい結果をもたらす。

JAMA Cardiologyで、今回発表された研究は、1万8000人以上の人のLDLレベルを,16年間にわたってモニターし、健康とLDLレベルの関係を調べたものだ。この研究によれば、若くても10年でもLDLレベルの高い状態が、長く続くと冠状動脈性心臓病の可能性が高くなることを発見した。LDLレベルの低い人と比べるとそのリスクは57%も高い。

そして、脳卒中や心不全に関しては、LDLレベルが高くても影響がないと言う事も今回分かった。

アメリカでは、40歳以下の人では、LDLレベルが190以上の人が治療の対象になる。しかし今回の調査では、それよりも低いレベルでも心臓病の可能性が高まると言うことがわかった。アメリカでは、LDLレベルは100以下が標準とされているが、それに近い数字であってもリスクはあるようだ。この数値は、日本ではやや高く設定されているようで、119以下や139以下というようにばらつきがある。

今回の研究では、解剖も行っているようで、若ければ、10代や20代でも冠状動脈の硬化が発見されるケースもあると言う。若い時からLDLのレベルが高いと、それだけ長く冠状動脈は影響受けるため、できるだけ早くLDLレベルを低くする必要がある。

アメリカの標準の100以下も、日本の標準の119以下や137以下を、長年にわたって超えてきている。ということは、かなりの確率で累積効果で、冠状動脈の硬化が考えられる。

コロナ禍がもたらした影響は様々あるが、会食が減ったことが1つの良い点だ。その結果多分LDLコレステロールレベルも、今年の初めには少し下がった。それでも、アメリカや日本の推奨水準を超えているので、もう少し下げる取り組みが必要そうだ。

減塩について

大学からの帰宅の時は、すでに薄暗く街灯や家々の明かりが目立つようになってきた。気がつくと、すでに10月中旬。最初の1週間がオンライン授業であったが、すでに今期も第3週が終わる。

数日前に、食塩摂取量の事を書いた。偶然ではないと思うが、アメリカのFDAがアメリカ人の食塩の摂取基準を、3.4グラムから3グラムに引き下げるガイドラインの発表が、昨日されていた。

引き下げの理由は、食塩の過剰摂取が引き起こす心臓発作、脳卒中、腎不全などの抑制だ。FDAは、健康的な食塩摂取の上限を2.3グラムとしていることを今回知った。ガイドラインの改定は、この理想の摂取量に近づけるために、現在の平均的な摂取量でる3.4グラムを、3グラムまで引き下げることを当面の目標にすると言う。たった0.4グラムの引き下げだが、先日の研究発表にあったように、それだけの量を少なくするだけでも健康維持に大きな効果を発揮することがわかっている。

それにしても、理想的な摂取量は1日2.3グラムだと言うことに驚く。2.3グラムと言えば、日本人では一食でこれを超えることが多い。日本人の平均摂取量は約10グラムと言われているので、アメリカの接種ガイドラインに合わせれば3分の1以下にしなければいけないし、理想的な摂取量であれば5分の1近くまで下げなければいけないと言うことになる。

ここで疑問が出る。食塩が健康に悪いとすれば、アメリカ人の3倍以上の食塩を摂取している日本人がどうしてアメリカ人よりも長寿なのだろうか。食塩摂取量以外の要因もあるにしても、アメリカの理想的な摂取量の5倍近い食塩をとる日本人は、アメリカ人より長寿であることの理由はなんだろうか。

日本の厚生労働省も2020年にガイドラインを改定して、1日の食塩摂取量それまでの6.5グラムから6グラムに変更している。仮に、この基準が守られたとしても今回のアメリカのFDAの基準の倍だ。これだけの食塩を摂取しても、健康に悪い影響を与えないような要因があるのだろうか。

健康に良いとされる日本食の弱点は食塩が多い事だ。厚生労働省が、今の日本人の平均的な摂取量の10グラムを6グラムに減らすことを推奨するのであれば、もう少し減塩のためのレシピを開発して発表するとか、減塩の啓蒙活動を行うべきかと考える。それにより、健康保険が支払う医療費が大きく削減できる。

低ナトリウム塩

塩と高血圧の関係は明確に証明されている。しかし、分かっていても、血圧を下げるために塩を減らすのは難しい。自分の味覚も変えられないし、外食をする際には塩の量をコントロールすることは難しい。

高血圧と診断されてから、自宅で食べるものはかなり薄味になった。だから、会食をすると塩辛いと感じることも多い。昨年リスボンでミシュランの三つ星のレストランに行った。ここの料理は非常に凝ったものであったが、塩辛いのに閉口した。これはある意味で、高血圧を考えたときには自分の味覚の改革に成功したとも言える。

塩分を多少でも減らすと、高血圧に効果があると言う記事を読んだ。2010年にスタンフォード大学が行った研究によると、1日に350ミリグラムの使用を減らしただけで、血圧を1.25しか下げないのにもかかわらず、数多くの脳卒中や心臓病の発生を減らしたと言う。血圧の1.25と言えば、1%程度に過ぎないが、それでも健康に対する影響は効果はあると言うことだ。しかも350ミリグラムの塩分は、たった0.35グラムで、ティースプーンの6分の1の量に過ぎない。

中国で行われた新しい研究でも、減塩の効果が証明されている。この研究は、中国で脳卒中を起こす可能性が高い20,000人以上を対象にして行われた。研究では、塩に含まれる塩化ナトリウムの30%を塩化カリウムで置き換えた低ナトリウム塩を使用した。結果は、脳卒中や心臓病につながる心血管の病気の発生を大幅に抑えたと言う。 

初めて知ったが、塩が悪いのではなく、塩に含まれている塩化ナトリウムが体に悪いと言うことだ。

読んだ記事の中で驚いた部分は、人間の体は低い塩分で進化してきたことだ。その量はと言うと200から600ミリグラムだったと言う。このような低い塩分で進化してきたため、体はむしろ塩分を体内に留め、カリウムを排出するような仕組みになっている。だから、体が対応できないような多量の塩分は数多くの健康上の問題を引き起こす。必要な量が1グラムに満たないのに、それ以上を摂っているから当たり前だ。

日本食は体に良いとされているが、塩分だけが問題だ。日本人の20歳以上の男性の塩分摂取量は1日10グラムに達していると言う。これは先の人間の体がデザインされている塩分量の15倍にあたる。もう少し、減塩を行う認知活動を行うべきだろう。国民健康保険の維持のためにも、減塩で病気を防ぐのは必要だ。

低ナトリウム塩は、一般的にどこでも手に入る。高血圧の人はそれを使うのが良いかもしれない。例えば、味の素の「やさしお」は、中国の実験で使われた塩化ナトリウムの30%を塩化カリウム置き換えられたものよりも、さらに塩化ナトリウムが少なく、50%が塩化カリウムに置き換えられている。このような塩は、漬物などの保存用には使用できないと言うことだが、日常的に使うのであれば、低ナトリウム塩が良いだろう。

幸いにも自分の血圧は、高血圧と診断されてからのこの10年で、減塩に努め、ウォーキングなどの運動も継続して行っているために、正常範囲まで下がっている。ただ今後また同じ状況にならないために、塩分については気をつけたいと思う。そのためにとりあえず、調べた結果、塩事業センターの「食塩減塩タイプ」を購入した。この塩にはにがりが混じっているのでミネラル分も多いのではと考えたからだ。

「2リットルの水」健康法の神話

いつ頃始まったのかよくわからないが、毎日最低2リットルの水を飲みましょうと言う健康法がある。確かに、脱水症状は良くないので、健康には悪くないと思うが、果たしてどれだけ良いのか、根拠はあるのか、知らなかった。アメリカでも、この健康法は、ポピュラーだそうだ。1日に何度も「水を飲みましょう」とリマインドしてくれるTwitterのボットに登録している人もいるらしい。それもあり、自分も、なるべく水分を途切れずに飲んでいる。

ちょうど水を飲む健康法に関する記事をNYTで読んで、その健康法の間違いを知った。その記事の中でアラバマ大学の腎機能研究者は、水分補給は重要だが、たくさんの水を飲めば健康になると言う考えは真実ではないと言っている。普通に健康な人は慢性的な脱水症状になるわけでなく、1日中水を飲み続ける健康法は正しくないと指摘している。また、ミシガン州のオークランド大学腎臓内科医で準教授は、医学的な見地から水分補給の最も重要な指標は、体内のナトリウムのなどの電解質と水のバランスであると答え、それを維持するために1日中コップの水を飲み続ける必要はないと言っている。

日本では、1日2リットルの水と言うマジックナンバーが信じられるようになっている。しかしこれも何の根拠もない数字のようだ。同医師によれば、体の大きさや気温、運動量によって必要な水の量が変わるので、毎日一定の量の水と言う決まりがあるわけではないという。喉が渇いたときに水を飲めばいいだけで、無理に飲み続ける必要は無いそうだ。ただし70代・80代の高年齢者は喉の渇きを感じることが少なくなるので、意識して水を飲むと言う事は良いと言っている。

日本ではよく言われるのは、お茶とかコーヒーではなく普通の水を飲むのが良いとされている。しかし、これも水でなければいけないと言う理由は無いようだ。カロリーの問題を考えれば、砂糖入りやフルーツジュースなどを避けるのが良いのがわかる。しかし、水分の補給と考えれば何でも良いようだ。よくカフェインやアルコールが入っている飲料は脱水症状になるといわれるが、利尿効果で多少の脱水を起こす可能性があるが、無視できるものだそうだ。2016年に行われた男性72人を対象とした調査で水、ビール、コーヒー、紅茶の水分補給効果はほぼ同じと言う結果が得られている。

それに、無理に水を飲まなくても、私たちは毎日食事からも水分を補給している。さらに食物を消化する過程では副産物として水ができるので、これも体内の水分補給の1部となっていると言うことだ。

水の話では、電解質のレベルの話も聞く。だから、スポーツ飲料を常用するような人もいる。記事の中の医師によれば電解質はナトリウム、カリウム、塩化物、マグネシウムなどの電気を帯びたミネラルで、体の水分のバランスを整えるのには重要な物質だそうだ。これらは、神経、筋肉、心臓の機能を保つためには必要な栄養素だが、普通の健康な人は電解質を添加した飲料を飲む必要は無い。必要な場合は、暑い中での激しい運動や嘔吐や下痢で大量の水分を失ったりするような異常な状態だけという。それ以外では、スポーツドリンクは必要ないと言う。

もちろん水を飲むことにあまり害はないが、大量になると病気を引き起こしたり、場合によっては死に至ることもあるようだ。2007年にイベントに参加した28歳の女性が3時間で9リットルの水を飲み低ナトリウム血症で死亡したと言うこともあったようだ。これは俗に言う水中毒で、大量の水のために電解質のレベルが限界を超えて低くなったことによる死亡のようだ

この記事の結論としては、毎日何リットルと決めて朝から飲み続けるのではなく、喉が渇いたときに必ずしも水ではなくても、飲みたい水分を飲みたいだけ、飲めば良いと言うことだ。

なんとか健康法と言うのは、誰が言い出してどのように広まるかよくわからないが。2リットル水健康法も、同じように何の根拠もなく誰かが言い出したものが広がったのだろう。

炭酸水は身体に悪いのか

夏の暑い日に、コンビニでよく手に取るのは炭酸水だ。この何年かは、どこへ行っても無糖の炭酸水が買えるようになった。昔から炭酸水を飲んでいるが、以前はどこでも売ってるようなものではなく、酒屋さんにビールとトニックウォーター、その頃はクラブソーダと呼んでいた、炭酸水を配達してもらっていた。もちろん、トニックウォーターとクラブソーダはアルコールに混ぜるために買う。だが、それだけでも飲むこともあった。アメリカやヨーロッパなどでは水を頼むと必ずガス入りかガス無しかを聞かれる。個人的な好みは圧倒的にガス入りだ。ペレグリーノやペリエということが多い。

今はコンビニなどでよく見かけるのは、アサヒのウイルキンソンだけではなく、様々な会社が無糖炭酸水を出している。その市場規模は、この10年で6倍になったと言うから、炭酸水を飲む人が増えているのだろう。

炭酸水を飲んでいたら、家人から体が酸性になるからやめたほうがいいと言われた。炭酸が入っているが、ただの水だから中性だろうと反論した。しかし本当のところはよくわからない。

都合よく、炭酸水についての記事をNYTで見つけた。

その記事の中で、栄養士は、炭酸水と水道水を比べている。水道水のメリットはフッ素が含まれているので歯を守ると言っている。これは求めていることではないと、読み進める。すると、求めている答えがあった。

炭酸水に含まれている二酸化炭素は、口の中で唾液と混じると炭酸に変わり、これが口の中のPH値を下げると言う。つまり酸性になると言うことだ。記事は、身体に悪いか同課ではなく、歯の話になる。口の中で炭酸の酸性が歯を侵食して、虫歯を起こしやすいと言う。ここでやっと最初の歯の話と結びつく。

虫歯については、無糖の炭酸水より、砂糖入り炭酸水の方が、虫歯を起こす可能性は高いようだ。

無糖の炭酸水でも、味付けにクエン酸を入れていることもあり、この場合にはより一層酸性度が高まる。買うときにはラベルをよく確認する必要がありそうだ。だが、少し安心できるのは記事の中で、ハーバード大学の歯科の準教授が、フルーツジュースや砂糖入り炭酸水と同じだけ、歯にダメージを与えるのは、1日を通して大量の炭酸水を取った時だけだと言っていることだ。だから、暑い日に昼間に1本程度飲むのは大丈夫かもしれない。その準教授に入れば、炭酸水は1本程度にして、もし一日に2、3本飲むのであれば食事と一緒に取るようにする方が良いと言っている。また歯を傷めない方法として、ストローを使い、歯をバイパスする方法を勧めている。さらに歯を守る方法として、炭酸水を飲んだ後、30分以内にフッ素入りの歯磨きで歯を磨くことも勧めている。

それから、炭酸水のデメリットとして、お腹にガスが溜まりやすい人は、炭酸水を飲むことでその症状が悪化するそうだ。確かに炭酸を体に入れるのでどこかに溜まるはずだから、そのような症状が起きるだろう。

それ以外には、炭酸水は胃酸の逆流や、場合によってはメリットだが、炭酸によって胃が膨れ食欲をなくすと言うようなことも起こすという。

この記事は、結局のところ、私と家人の炭酸水は体を酸性にして悪いと言う、小さな論争の答えにはなっていない。歯には悪いということだ。でも、体に悪いとは書かれていない。酸性の飲み物は、オレンジジュースのようにたくさんあるからだろう。ただ炭酸水が酸性の飲み物だと言う事だけはよくわかった。

と言うことで炭酸水は1日に1本程度にとどめ、それ以外は他の飲料を飲むことにする。でも、ここで言う炭酸はビールに入っている炭酸と同じなので、ビールにも同じようなことが言える。ただしビールの場合には、医者が進めているように食事と一緒にとることが多いから、それほど歯を痛めると言う問題は無いのだろう。

定期的な運動で30歳も若い身体に

定期的な運動が体に良いことをわかっている。しかしそれはどの程度なのか、数字で証明されていない。しかし、8月に『Journal of Applied Physiology』誌に掲載された新しい研究が数字を出している。

定期的な運動が、筋肉や有酸素運動能力を30歳も若い状態を保っていという結果が得られている。しかも、この調査では、高い能力を持ったアスリートではなく、一般の競技に出ないような趣味で運動している人を調べて、趣味程度の運動であっても効果があることを発見したことに意味がある。

この研究では、50年にわたって趣味で運動を続け、全くかあるいはほとんど競技に参加しなかった人を28人リクルートした。この人々は、競技ではなくランニング、サイクリング、水泳などの運動を定期的に行っていた。この人々との比較対象として、大人になってから運動をしていない高齢者のグループと20代の活動的な若者のグループを同時に調査した。

この3つのグループを、有酸素運動能力、組織サンプルを取って筋肉中の毛細血管の数と特定の酵素のレベルを測定した。この数値が高いほど筋肉の健康状態が良いことを示している。この研究で有酸素運動能力と筋肉に注目しているのは、年齢とともに確実に衰えることがわかっているからだ。

研究の企画段階では、若者が強い筋肉と高い有酸素能力を持ち、50年にわたって運動を続けている人はその両方はやや弱くなり、運動しない高齢者はさらに弱くなるだろうと予想していた。

しかし、研究の結果では運動している高齢者の筋肉は若者の筋肉と変わりはなく、毛細血管や酵素の数値も若者と同程度だった。運動していない高齢者に比べれば筋肉量ははるかに多いと言う結果を得た。

運動している高齢者は有酸素能力は若者よりも低いが、運動していない高齢者グループよりも40%も高いことがわかった。

運動を続ける高齢者の有酸素運動能力を既存のデータと比較したところ、活動的な高齢者の心血管の健康状態は30歳も若い人と同程度だということがわかった。加齢による衰えは、当然誰にも起こるが運動を続けることでそれが30年も若返らせることができると言う結果を得たのである

当然このような結果は予想されることではあるが、実際に30年も加齢を遅らせることを言うことができると言うように数値で示されると実感が湧く。

個人的には、この調査の対象になった人々のように50年にわたってジョギング、サイクリング、水泳などを行っているわけではない。せいぜいこの10年程度積極的に歩くようにしているだけだ。だからこの30年も若い調査対象者と同じようにはいかない。それほどの運動をしてこなかったからだ。

今後は、できればもう少し積極的に運動して同じように心血管や有酸素運動能力筋肉を維持していきたいものだ。

ただ、この調査で明らかになっていないのは、どの程度やれば良いのかと言うことだ。調査対象者は50年にもわたって積極的に運動してきたと書かれているだけで、それが週に何回なのか、毎日なのか、どの程度なのかがよくわからない。

何十年も過去にさかのぼることができないので、できる範囲の運動できるだけ長い時間行うことが今の運動能力を維持するためにできることだ。

生きた発酵食品を探す

先日発酵食品の記事を読んで、キムチを時々食べている。さらに、昆布茶を買ってみた。昔飲んでいて懐かしい味だ。

記事では発酵食品が慢性炎症を抑え、様々な病気のリスクを下げる腸内細菌環境を整える効果があると知ったからだ。

発酵食品は数限りなくある。代表的なものは、ヨーグルト、キムチ、ザワークラフト、昆布茶、ケフィアだがそれだけではない。納豆、味噌、甘酒、カッテージチーズ、ゴーダチーズ、りんご酢などもある。

ただし問題は食品によっては、生きた細菌が殺菌されていることだ。ワイン、ビール、日本酒などのアルコール類は、発酵させて作るが、ボトルに詰める段階で菌は取り除かれる。これでは発酵食品の効果がない。1番良いのは自分で作ることだが、普通は、そこまではできない。

だから、生きた菌が、取り除かれたり殺菌されてない発酵食品を探すことが重要だ。

基本的にヨーグルトは大丈夫そうだが、他のものは。生きた菌が含まれているかどうか、よく見てもわからない。細菌が含まれている食品を慎重に探す必要がありそうだ。

既にワクチンを2回摂取しているので、ある程度は安心している。しかし、変異種に対してどの程度効果があるかよくわからない。だからやはり自分自身の免疫力を高めることが重要だと考えている。

免疫を高めるには、よく食べて、よく運動して、よく寝ることが基本だ。さらに発酵食品を食べて腸内の免疫細胞を活性化したいものだ。免疫細胞の70%は腸内にいるそうなので腸内環境を整える事は免疫力を高めることに効果がある。

免疫力を高める細菌としては、乳酸菌、納豆菌、麹菌、酢酸菌、酵母菌がある。ヨーグルトと納豆は毎日食べているので、この2つは大丈夫。しかし、乳酸菌もたくさんの種類があり、ブルガリア菌、ガセリ菌、ラブレ菌など数百種類もあるそうだ。毎日同じブランドを食べないで、違う種類の菌が含まれているものを食べることも良さそうだ。

麹菌は、日本酒や醤油、みりんなど日本食品を作るために使われている。醤油、みりん等は殺菌されてしまっているだろうから、味噌をもう少し食べた方が良いかもしれない。塩分を抑えるために味噌を敬遠してきたが、これからはもう少し食べようと思う。

酢酸菌は、アルコールから酢を作る細菌で、大抵の酢は殺菌されているだろうから、殺菌されていない酢を探す探してみようと思う。

酵母菌は、糖分をアルコールに変える菌で、日本酒の醸造やパン作りに使われる。パンの場合には焼く過程で菌は死んでしまう。また日本酒は殺菌されている。だから、酵母菌を摂るためには塩麹や殺菌されていない甘酒が良いかもしれない。

昔、実家では、祖母や母が味噌を作っていたが今は大抵スーパーで買うようになっている。流通する食品は、製法は発酵で作られていても、生きた菌は殺菌されたている。このために生きた菌が含まれている食品を探すことが、発酵食を食べて免疫を維持するために重要な仕事のようだ。少し検索をしてみて、生きた細菌が食べられる食品を探そうと考えている。

基礎代謝の4つのステージ

人間の基礎代謝についての研究がScience誌で発表された。この研究は8歳から95歳の6,500人を対象に行われたものだ。

この研究によれば、人間の代謝には、人生の中で4つのステージがあるという。これは従来考えられていた20歳をピークに徐々に下がっていくと言う代謝の変化とは違うものだ。

このような研究は非常に費用のかかるもので、食事の自己申告ではなく、日常生活で人が排出する二酸化炭素の量を調べることによって、摂取したカロリーの量を測るものだ。また代謝率に影響与える身長・体重・体脂肪量などを調べた上で調査を行っている。当然小柄な人は基礎代謝の少ないし、体格の良い人は代謝率も大きい。かなり厳密な調査を行ったようで、多くの研究者も適正なものと認めている。

この調査が発見した事はいくつかある。1番大きな発見は、代謝の変化は4つのステージに分かれていると言うことである。

最初は生まれてから1歳まで。この時期は大人の50%以上のカロリー消費が行われる。

第二のステージは、1歳から20歳まで。この時期には毎年3%ずつ代謝が落ちていく。

第3のステージは、20歳から60歳まで。この時期には代謝は変わらない。

そして、第4の時期は60歳以降でこの時期は毎年0.7%代謝が落ちていく。つまり、95歳では60歳のときに比べて20%も代謝が少ないということだ。

また、男女では代謝の変化には変わりは無いことも発見された。単純に年齢の違いで代謝が変化するということのようだ。

ただし、個人について言えば、代謝は大きく違い、平均より25%も多い場合もあれば25%少ない場合もあると言う。しかしその場合であっても4つのステージで変化していくことに変わりは無い

20代をピークにして代謝が減少すると言う思い込みに反して、赤ん坊がピークで、その後はずっと代謝率が減少してゆくことがわかって、驚きだ。しかも、その代謝率は大人の50%以上も多いと言うことも別の驚きだ。

もう一つの驚きは、20歳から60歳までの代謝率は変わらないことだ。一般的に言って、自分もそうだったが40代になると太り始める。これは20代の頃に比べて代謝率が減少したからだと思っていた。しかしそうではなくて、代謝が変わらないとすれば、単純にたくさん食べていたと言うことになる。

この研究によれば、体の重さの5%しかない心臓・肝臓・腎臓・脳の臓器が65%のエネルギーを消費すると言うことだ。だから60歳以上では、これらの臓器が、それまでと違って同じ機能を保てなくなる。だから60歳以降には、これらの臓器の病気も増える。

生物としての人間の衰えは60歳から始まると言うことがこの研究によって科学として教えられた。

発酵食品の効果

発酵食品に関する面白い記事を読んだ。普段から、ヨーグルトやキムチ、漬物などの発酵食品を積極的に食べているので、非常に勇気つけられた。

医学誌のCellに発表された研究は、スタンフォード大学の研究者が、発酵食品と食物繊維が豊富な比較的健康的な食事を比較したものだ。植物繊維や発酵食品が体に良いことはよく知られているが、比較してどのような効果があるかを調べたものだ。

研究では、健康な成人36名を2つのグループ分けた。10週間にわたって、1つのグループは食物繊維が豊富な植物性食品をたくさん食べさせ、もう一方のグループにはヨーグルト、ザワークラウト、ケフィア、コンブチャ、キムチなどの発酵食品をたくさん食べるようにした。食物繊維のグループが食べた食物繊維の量は、一般的なアメリカ人が食べる3倍で、発酵食品グループは1日に6カップ分の発酵食品を食べた。

2つのグループの血液中の炎症マーカーを追跡し、腸内細菌叢の変化を調べたところ、発酵食品グループでは、19種類の炎症性化合物が血液中から減少した。減少した物質は、2型糖尿病や関節リウマチなどの疾患で上昇する傾向のある炎症性タンパク質、インターロイキン6も含まれていた。一方、食物繊維グループでは、同じ炎症性化合物の減少は起こらなかった。

様々な病気や老化の原因とされる炎症が減るということは素晴らしいことだと、改めて発酵食品の効果を認識した。しかも、高食物繊維食と両立することから、両方の効果があれば更に良いと想像される。

腸内環境が健康や免疫に重要だとよく言われるので、気をつかって発酵食品を食べているから、ますます続ける気になる。

さらに、驚くことは、この研究の発酵食品グループの人の腸からは、多くの微生物が繁殖されていることが発見されているが、その5%だけが食品由来のもので、残りはどこから来たのかよくわからないそうだ。他の食品についていたものが、発酵食品の微生物により増やされたのだろうか。

腸内の微生物は、炎症を減少させることが、今回の調査で証明されている。しかし、その効果は、それだけではない。微生物が多くの化学物質を作り出すこともわかっている。それらの物質から生み出される環境が、ごく僅かな他の食品に付着している微生物を繁殖させた可能性が最も高い。そうでなければ、多くの微生物が腸内で無から生まれることはない。

この研究結果から、普段の食生活にお墨付きをもらったような気がする。

1日に何歩歩けば良いのか?

毎日使っているFitbitに1日1万歩を目指しましょうと表示される。当然、この1万歩は、根拠のある数字だと思っていたが、そうではないらしい。

NYTの記事によると、「万」言う漢字が歩く人に似ているから1万歩にしたと、ハーバードの教授が語っている。

調べてみると日本で最初に発売された歩数計は、YAMASAが1965年に発売した「万歩メーター」だった。 YAMASAのサイトには以下の記述がある。

医師やジャーナリストが提唱する「1日1万歩歩きましょう」(1日1万歩運動)を国民的運動にしたいため、歩く小道具つまり歩数計を開発して欲しいと言う依頼を受け開発をスタートしました。

山佐時計計器株式会社サイト

つまり、NYTの記事とは違って、YAMASAが万歩メーターを発売する以前から、1万歩が、医師などから推奨されていたようだ。

NYTの記事と少し違うが、ともかく1万歩目標が決められ、それが世界中に広がっている。アメリカ の会社であるFitbitも1万歩を基準として使っている。

前出のハーバードの教授がこのような伝説をどこから発見したのかよくわからない。

同じ教授が、2019年に発表した調査によると、70代の女性で、1日に2,700歩しか歩かない人に比べると1日に4,400歩歩く人は死亡リスクを40%下げられると言うことだ。つまりこの2,700歩から4,400歩の間に基準があると言うことになる。もし中間にあるとすれば3500歩程度。少し余裕をみても4,000歩程度歩けばいいと言うことになる。

この調査によれば、さらにもっと歩けば死亡リスクが下がっていくが、7,500歩超えても、そこからは死亡リスクは変わらないと言う。だから、7500歩が目標となる。つまり1万歩も必要ないと言うことだ。

2020年に行われた、別の男女の5,000人を対象とする調査によれば、8,000歩歩けば、4,000歩歩く人に比べると心臓病で亡くなる可能性が半分になると言う。8000歩以上歩いても、リスクは下がらないが、害はない。しかし、心臓病などのリスクをさらに下げるわけではないようだ。

各国の多くの政府機関により推奨されている運動時間は、週150分あるいは、毎日30分だ。これをウォーキングの歩数に換算すると、週に16,000歩、あるいは毎日2,000から3,000歩と言うことになる。

この歩数であれば、ほとんどの人が達成していると思われるので、運動に関する基準は満たされていることになる。

ではなぜ、肥満や糖尿病が増えるのかと言う事になる。その原因は、運動と言うよりもカロリーの摂取量なのだろうか、あるいは食べ物の種類なのだろうか。

毎日12,000歩歩こうとして、普通は週に10万歩歩いている。これは運動と言うこともあるが、精神的な効果も大きい。仕事のことも含めて、様々なことを考え、いくつもアイデアを思いつくことがある。そういうことで8,000歩以上意味がないとしても、個人的にはそれ以上歩くことに意味があると考えている。