金曜日, 5月 27, 2022
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ワシントン・ポー シリーズ(ネタバレなし)

移動の時と寝る前に、ミステリーを読むのが娯楽の1つ。どれほど役立つか分からないが、英語力維持のために英語版で読んでいる。だが、ミステリーは、平易な文章で書かれ、複雑な構文もないので、英語力維持にどれほど役に立っているのかよくわからない。多分ほとんどないのだろう。

読むのは、昔から読んでいる作家の作品と、新しいものは「このミステリーがすごい!」の海外部門のランキングに入っているものから選んでいる

以前より、刑事・探偵ものが好きで、今までも多くのシリーズを読んだ。最近読み始めたものに、M ・W・ クレイヴン(Mike W. Craven)のワシントン・ポー(Washington Poe)のシリーズがある。ワシントン・ポーは、イギリス国家犯罪対策庁(National Crime Agency, NCA)の捜査官だ。今までにシリーズの4冊発表されており、5冊目が今年、発行される予定になっている。

今までに、シリーズの1作目( The Puppet Show Washington Poe #1)と2作目(Black Summer Washington Poe # 2)を読み終え、シリーズの3作目(The Curator Washington Poe # 3)を読み始めたところだ。

ワシントン・ポーが活躍するのは、イングランドの北西部のカンブリア郡だ。そこより北はスコットランドになる。ワシントン・ポーは、以前はカンブリア郡の警官であったことが語られるし、それ以前はBlack Watchに所属して兵役についていた。調べてみると、これは歩兵大隊の別名のようだ。郡の警官の後、NCAの捜査官となっている。第一作の始まりでは、以前の事件のために停職中で、そのきっかけの事件についても語られる。その停職の理由となったワシントン・ポーの行動は、勇気があれば私も同じことをしたと思えるような、正義の理由がある。

ともかく停職中のワシントン・ポーは、新たなシリアル・キラーの事件に巻き込まれ、気の進まないままNCAに降格して復帰する。このあたりの、ワシントン・ポーの性格についての説明で、すっかりワシントン・ポーのファンになってしまう。

NCAに移っても、カンブリアの支局を中心に活躍する捜査官で、事件はカンブリアで起きる。カンブリアといえば思い出すのはカンブリア紀だ。歴史の勉強では、古生代の一時期で、温暖な気候が続き、海中に様々な海洋生物が現れたことで知られる。

このカンブリアと言う名前はウィキペディアによれば、この時代の岩石が最初に発見されたウェールズで、そのウェールズのラテン語名「カンブリア」から来ていると言う。これを読んで不思議に思ったのは、今のウェールズからは遠く離れた場所だと言うことだ。それで調べてみると、カンブリア紀の岩が発見されたのは今のウェールズと後にカンブリアになるカンバーランドだったと言うことだ。1974年に、カンバーランド郡は周辺の郡と統合されて、今のカンブリア郡になっている。

また、脱線するがカンバーランドと言えば、カンバーランド・ソーセージだ。イギリスのよく出張していた頃はホテルの朝食で食べていた。ワシントン・ポーも食べている。

脱線はやめて、ワシントン・ポーに戻ると、彼が活躍するカンブリア郡はイギリスでも風光明媚な湖水地方でとして知られ、湖や高原など自然が豊かな場所のようだ。第一作の「ストーンサークルの殺人」( The Puppet Show)では、この地域にもたくさんあるストーンサークルが使われている。多くのそのような遺跡が残る地域のようだ。

このシリーズの魅力は2つある。1つは作者のM ・W・ クレイヴンの語り口だ。複雑なストーリーを興味を途切れさせなく、エピソードを積み重ねていく。この構成力は素晴らしい。なかなか本を閉じられなくなる。そして、それはストーリーに重要な出来事が起こることもあるが、登場人物に関するエピソードもある。

もうひとつの理由は、重要な登場人物であるワシントン・ポーと、その相棒のティリー・ブラッドショーの人物像だ。

主役のワシントン・ポーは魅力的な人物だ。私よりは若いが、登場人物の中では老人の、昔気質の正義感の強い熱血漢だ。こういうストーリーにありがちな、正義を実現するためには、警察のルールや組織を無視する事は度々だ。だから、第一作の始めでは、停職になっている。その後、捜査の方針などをめぐって、警察上層部と衝突することが度々だし、サラリーマン的な上司に対しては嫌悪を隠さないはい。それから、愛犬家で、エドガーと言う犬をかわいがっている。読んでいて、いちいち納得できる点がたくさんある。

そのポーに、パートナーとして捜査に参加するのは、博士号をいくつも持つ、数学とコンピューターの天才、ティリー・ブラッドショーだ。彼女は、これも小説やテレビ・映画によくあるタイプと言えばそうだが、頭が良いが、ソーシャルスキルが全くない。この二人が仲良くなってゆく様が、丁寧に描かれる。そして、歳の離れた友人として捜査にあたる。この2人のやりとりも面白い。

シリーズは、話がつながっており、過去の事件の話が出たり、関係する人物への言及があるため、このシリーズも第1作目から順番に読むべきだろう。

ともかく面白くて、予期しないことが起こる。読了している第2作についてはややストーリーに穴があると感じたが、ネタバレになるので詳しくは書かない。それでも読者を引き込むストーリーの組み立ては変わらない。読むのを止められずについついと読み進めてしまう。だから所々3作目まで短い時間で読んでしまった。Amazon では4冊までまとめて買えば割引があったのに、第一作を読んだ後で残りを購入したから割引の特典を逃してしまった。

Shogohttps://leicaleica.jp
大学教授 研究テーマは、メディア、マーケティング、サブカル。趣味は、写真、海外テレビドラマ、ミステリ、写真。流行っていないもの限定の嗅覚で生きています。
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