月曜日, 8月 8, 2022
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ニコンが一眼レフカメラの開発から撤退

昨日の日経が、ニコンが一眼レフカメラの開発から撤退と報じた。これに対してニコンは、ウエブで「デジタル一眼レフカメラの生産、販売、サポートは継続しており、ご愛用のお客様には引き続きご安心してご利用頂ければと思います」と発表し、開発からの撤退については否定しなかった。

現在のカメラ市場はミラーレスのカメラが席巻している。ニコンもミラーレスカメラのフラッグシップのZ9が大成功している。そのためデジタルカメラのの長所を生かすためにはミラーレスのカメラの開発に経営資源を集中させるのだと思われる。今後は、現在ある一眼レフのカメラの販売を続け、在庫がなくなったときに終売になると言うことなのだろう。当然ニコンが、今でも古いフィルムカメラのメインテナンスをしてくれるように、一眼レフカメラもサポートはしてくれる。

キヤノンも同様に、すでに昨年御手洗会長がフラッグシップの一眼レフカメラの開発・生産を終了し、数年以内にすべての一眼レフカメラの開発生産を中止すると発言している。

一眼レフカメラは、反射鏡とペンタプリズムのために機構が大きくなり重くなると言う欠点がある。個人的には、反射鏡が跳ね上がって閉じる音のシャッターの音が大きくて、街中で撮影するのに向いていないと感じている。

そのようなことから、デジタル化された今ではミラーレスを好む人が多い。個人的な趣味としては、ミラーレスカメラのEVFのファインダーを覗くのはあまり好きではないので、使っているカメラはすべて光学ファインダーだ。これも、もう少しで技術的には解決されて、光学ファインダー並みのEVFが登場するだろう。

一眼レフは、歴史的には古いものであるが、現在の形のクイックリターンの反射鏡とペンタプリズムを搭載したモデルを世界で買い始めて開発したのは、アサヒペンタックスだ。アサヒペンタックスの発売後の1959年にニコンから発売されたニコンFをもって、カメラにおける主要な形式は、一眼レフになった。

その後、カメラメーカーから、多くの一眼レフが発売され、それまで主要な形式であったレンジファインダカメラを駆逐した。世界中に数多くあったレンジファインダーカメラメーカーは、ほとんどが消え、世界のカメラ市場は、ニコンをはじめとする日本の一眼ですカメラメーカーによって占められることになった。大学生の時、ヨーロッパをニコンのカメラをもって旅行していた時に、カメラを故障や使い方を尋ねられたことは、2度や3度ではない。日本人は全員、カメラメーカーの人と思われていた時代もあった。

一眼レフカメラの時代になったのは、ライカが開発して、いまも生産しているレンジファインダーカメラの欠点の視差の問題や接写ができないなどを、一眼レフが解決して、標準的なカメラになったからだ。

若い頃から、プロが使うような高級カメラは、一眼レフであったために、カメラと言えば一眼レフと言うイメージが染み付いている。その一眼レフが消えていくのは、時代の流れとは言え寂しいものだ。現在はフィルムもどんどん消えていく運命にあるが、フィルムは小さなオペレーションで製造するために、まだ当面は残るだろう。だが、一眼レフカメラは、高度な技術で生産される機械的工芸品と言ってもよく、これを生産する設備を維持していくのは経営的にも難しいのだろう。

スマホの登場により、写真そのものは人類史上初めて一般化した。だがそれは写真専用機の衰退も意味していた。カメラの生産台数は急速に減少し、カメラメーカー各社もカメラ部門の業績の不振に苦しんでいる。

そんな中で、販売台数が減少している一眼レフ形式のカメラの生産を今後も続けられるはずがない。デジタルカメラの一眼レフは、これから何年後かには地上から消えてしまう。しかし、フィルム時代の一眼レフは、今でも 60年前のフィルム用のレンジファインダーカメラが、使用可能で、中古として売られているように、中古品として市場で流通していくだろう。特に堅牢で知られるニコンのフィルム一眼レフカメラは、多分100年たっても200年たってもフィルムがある限りは使えるものと思われる。 すべての技術や製品は、いつかはより安くより良いものに置き換えられていくものだ。一眼レフカメラにとっても60数年在位した主役の座から降りる時が来た。

Shogohttps://leicaleica.jp
大学教授 研究テーマは、メディア、マーケティング、サブカル。趣味は、写真、海外テレビドラマ、ミステリ、写真。流行っていないもの限定の嗅覚で生きています。
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