金曜日, 5月 27, 2022
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Netflix、契約者減少と広告解禁

新型コロナウィルスによるパンデミックで、恩恵を受けたビジネスに、食事のデリバリー、リモート会議システム、それから定額映像配信サービスがある。ワクチン接種と自然感染を経て死亡者が減少しつつある中で、様々な規制が取り払われている (日本は別だが)。

このために、少し揺り戻しが来ているのだろうか。Netflixは昨日株主にレターを送って、今年の第一四半期に20万人の契約者が減少したことを発表した。契約者の減少は過去10年で初めてだ。このアナウンスメントを受けてNetflixの株価は37%も下落した。

株主へのレターの中で、Netflixは契約者の減少について、様々な理由を挙げている。テレビのインターネット接続やスマートTVの普及が一段落したこと、パスワードの使い回し、既存のテレビ放送や新規参入の映像配信サービスとの競争の結果を主要な原因としている。さらにマクロ経済環境として、ロシアによるウクライナ侵略によるインフレーション、ロシアへの制裁の一環のロシアでの営業停止もあるとしている。特に、ロシア国内の契約アカウント数は70万であり、この分は、完全な減少だ。それを考えると他の地域では契約者を伸ばしているようだ。

Netflixが理由の一つとしてあげているように、やはり定額映像配信サービスの競合でデDisney+やHBO Maxなどがコンテンツを充実させて積極的なマーケティングを行っていることも大きな理由であると思われる。

この状況と、どの程度リンクしているのかわからないが、Netflixは今まで固く門を閉ざしていた広告モデルを取り入れることを決めたようだ。現時点では詳細は不明だが、契約パッケージの安い方で広告を売ることを考えているようだ。最初から広告モデルを取り入れているHuluは既に広告収入が10億ドル程度ある。Disneyは今年後半にはDisney+の広告入りの廉価版を開始する予定になっている。同様にPeacockやHBO Maxも広告付きで安いサービスを別途開始する計画を発表している。

Netflixは広告については、ビデオオンデマンドから出発した出自もあり全く検討してないように思われた。ただし、プロダクトプレイスメントは今までに行っている。最も話題になったのはヒット作の「Stranger Things」の中のケロッグの冷凍ワッフルだ。だから、Netflixは今後も広告を入れずにプロダクトプレイスメントのような形で収入を得るモデルを考えていると思っていたので今回の発表には少し驚いた。

Netflixは契約者減少の理由の1つに挙げているパスワードの使い回しについては、少し甘いと以前から思っていた。プレミアムプランだと、同時視聴が4台までできる。しかもダウンロード機能を利用すればさらに4大が使えるつまりプレミアムプランだと8台まで同時に視聴できることになっている。これは少し大盤振舞いのような気がする。ベーシックプランでも2台までスタンダードプランでは4台までの視聴が可能だ。これがNetflixが非難しているパスワードの使い回しと言うことになる。

この方が家庭内で様々な端末を使って視聴する今の視聴スタイルを考えると、使い勝手の良いのは確かだ。これを友人や知人などに共有する使い方になると、Netflixが意図していたものとは違う。我が家も、2拠点で何台もの端末を同時に使っており、このNetflixの大盤振舞いの視聴制限を有効に活用している。これについてNetflixが今後何かの対応を取るのか現時点ではわからない。

Netflixの料金プランは、上記の3つに分かれており、ベーシック、スタンダード、プレミアムがある。今回広告が導入されるのは、どこまでかわからない。ベーシックには広告が入るのだろうが、スタンダードも広告の適用になるのだろうか。これについては今後の発表を待つしかない。

Shogohttps://leicaleica.jp
大学教授 研究テーマは、メディア、マーケティング、サブカル。趣味は、写真、海外テレビドラマ、ミステリ、写真。流行っていないもの限定の嗅覚で生きています。
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